7月25日 「インタレスト」
7月25日(火曜日)
『インタレスト』の最新号をもらう。『インタレスト』というのは四国学院大学の研究室が発行しているフリーマガジンで、僕は毎号楽しみにしている。
学生の授業の一環で、企画立案から情報収集と取りまとめまでを行って、年に2回、冊子を発行。最大の特徴は大学の研究室という特質を生かした人海戦術で毎号膨大なデータを集めていること。今号(35号)の特集は「全国のうどんの値段」「県内の注意書き看板」「都道府県のシンボル:花・木・鳥・魚・獣」の3本立て。ドカンとたくさんのデータを収集してエイヤッとまとめてしまうのは、溌剌さがあって見ていていいものです。
あえて苦言を呈すなら、めったやたらと「(笑)」を使っているところ。制作の指揮をとる田尾和俊教授が文章にカッコ笑いを多用する人なので、その影響かあるいは本人が書いているかなのだけれど、これはけっこううんざりするときがあります。なんでもかんでも使えばいいというものではないですよね。地の文のカッコ笑いというのは、文章に自信がないか、読む側を信頼していないということの表れです。冗談や皮肉というのは、カッコ笑いなんて付けなくても分かる人には分かりますからね。
ちなみに田尾さんというのは、かつてタウン誌の『タウン情報かがわ』(『TJ KAGAWA』)の編集長として辣腕を振るい、『笑いの文化人講座』や『恐るべきさぬきうどん』といった本を世に送り出した人で、90年代の讃岐うどんブームの火付け役になった人です。映画『UDON』(香川ではヒットした映画)の物語のある程度のベースは田尾さんの活動がモデルになっています。「香川の出版史」というものを作るなら、避けては通れぬ人です。