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日々のこと・随想

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日々の記録。
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2023年7月の記事一覧

7月28日 「夢みるヨット」

7月28日(金曜日)  家ではしょっちゅう独り言を言ったり何かを口ずさんだりしている。口ずさむのは子どもの頃に歌った歌が多い。気づけば合唱曲が口から出ていることもよくある。  小学生と中学生の頃にずいぶんと合唱曲を歌った。小学生のときは全校集会で何かを歌うという機会が多かったし、通った中学校は合唱が盛んな学校だった上に合唱部で歌ってもいた。  『未知という名の船に乗り』はたしか小学校の2年生~6年生まで歌った。ながく歌ったので記憶にも深く刻まれている。この曲が阿久悠と小林亜

7月26日 「行商列車」

7月26日(水曜日)  『行商列車 〈カンカン部隊を追いかけて〉』(山本志乃、創元社、2015)を読む。鉄道を使った鮮魚の行商についての本。「カンカン」というのは、かつて行商にブリキのカンが使われていたことにちなむ。伊勢および鳥取のエリアを部隊に、現在も行商をしている人やかつて行商をしていた人への聞き取りや、魚の行商の歴史を紐解いている。  表紙の写真は、当時日本で唯一の行商専用の貸切列車として、近鉄で定期運行されていた「鮮魚列車」。この本の刊行後、2020年に貸切列車とし

7月25日 「インタレスト」

7月25日(火曜日)  『インタレスト』の最新号をもらう。『インタレスト』というのは四国学院大学の研究室が発行しているフリーマガジンで、僕は毎号楽しみにしている。  学生の授業の一環で、企画立案から情報収集と取りまとめまでを行って、年に2回、冊子を発行。最大の特徴は大学の研究室という特質を生かした人海戦術で毎号膨大なデータを集めていること。今号(35号)の特集は「全国のうどんの値段」「県内の注意書き看板」「都道府県のシンボル:花・木・鳥・魚・獣」の3本立て。ドカンとたくさん

7月24日 「燻製」

7月24日(月曜日)  梅の土用干し2日目。今日は昨日よりも早い時間に干せて、空も昨日より晴れている。日に当たる梅が美しい。  外を歩くと、なぜか少し涼しく感じるから体のセンサーがおかしいのかもしれない。先週の38度オーバー連発の日々でダメになったのだろうか。立ち止まれば背中にしっかり汗をかく。顔から汗が出れば気持ちいいのだろうけど、顔は汗をかかない。汗だくの人がうらやましいことがあるのだけど、そんなこと言ったらぶっ飛ばされるのだろうなあ。  義弟と初めて会って一緒に崎陽軒

7月23日 「梅干し」

7月23日(日曜日)  関東は昨日、梅雨が明けた。本当に梅雨だったのかと思うぐらい雨の記憶がない。そうかと思えば日本各地で豪雨被害が出ている。しとしとと雨の日が続くクラシックな梅雨が来ることはもうないのだろうか。それならば、梅雨ではなく「豪雨災害期間」のような別の名前を付けるべきなのかもしれない。  天気予報を見るとしばらく晴れマークが続いているので、梅を干すことにした。妻が梅干しを作り始めて数年、去年は僕も土用干しで参加し、今年は初めて自分でも漬けてみた。  塩分はきっぱ

7月20日 「イトマイへ」

7月20日(木曜日)  朝から体が重く、頭には厚い膜がかかっている。目は腫れ、思考は不透明。  ツール・ド・フランスが始まってから毎夜眠りにつくのが深夜2時ぐらいになり、おまけに先々週は日中の仕事がこの5年で最も忙しい一週間だった。自転車の後にウィンブルドンを見た日もあった。ヨーロッパの自転車レースを見るのも大変だと思っているけれど、テニスファンも試合を見ようと思うと大変なのだと感じた。  夜、本屋イトマイへ行く。数えてみると今年6回目。月1弱。いつまで経ってもほぼ毎週通っ

7月19日 「I'm gone. I'm dead.」

 ツール・ド・フランスを熱心に見ていると、2020年や2021年の夏の夜を思い出すことがある。夜中にツールを見終え、日記にレースのレポートをつけていた。2020年の第20ステージ、ラ・プランシュ・デ・ベルフィーユのポガチャルの大逆転劇、2021年の第4ステージ、カヴェンディッシュの復活勝利(勝利後に泣き崩れたカヴは、結局この年のツールで4勝を挙げた)など、震えるような思いでノートに文字をつけた日もあった。その時の光景が、すぐ先日のことのように思い出される。  2022年のツー