贔屓の退団作を最前列で観た
先日、こんな記事を読んだ。
私も今年、骨髄を提供したとき、友人から「これだけ徳を積んだんだから、きっと沢山チケット取れるよ!」と言われた。自分でもそうだといいなと思っていた。
そんな折、贔屓が退団するという知らせが届く。
心のどこかではいつも退団を意識していたはずなのに、いざ発表されるととても寂しかった。
しかし、悲しんでいる暇は無い。
私はその日のうちに宝塚と東京の千秋楽に泊まるホテルをおさえ(チケットはまだない)、それからはネットで白い服ばかり見ていた。
ふと、貸切公演の抽選申込のお知らせが目に入る。
そういえば、贔屓の出演作をSSで見たことないな……
最後に見ておきたいな……
そう思って、一か八かで申し込んだらなんとSS席が当たった!
贔屓の退団作をSS席で見られるなんて、ほんとに嬉しかった。
後日、チケットのダウンロードが可能になったのでドキドキしながらダウンロードした。
ん……??
1階……1列????
しかもこの番号はまさかの、あの銀橋からこちらの世界へ降りてこられる階段のすぐ横(通路席)では……??
あの場所に座れる人はとんでもない強運の持ち主だと思っていた。
まさか、一番欲しいときにあの場所のチケットが自分の元に来るとは思ってなかった。
びっくりしすぎてちょっと泣いてしまった。
当日はドキドキしながら大劇場に向かい、とりあえずエスプリホールでケーキをいただく。
そのあと、入場して客席へ。
夢では……?と思いながらどんどん前の方へ進み、座席の番号とチケットをもう一度確認して座った。
実は、初回でこの席に座るのが怖すぎて、この数日前のチケットで一度観劇していた。
贔屓がここに座り、歌う場面を見てしまって、もうほんとにどうしたら……と取り乱し、妹に
どうしよう!!!仕事終わりのボロボロの姿で座っていい席じゃないよ!!!
とLINEしたところ、暗いから大丈夫だとの助言をいただいた。
しかしどうだ。
座ってみてわかったのだけど、最前列はスターさんが銀橋にくるとおこぼれのスポットライトが当たってしまうのだ。
全然暗くないぞ……!!!
目の前の舞台にいる贔屓はとても輝いていて、色んな感情が湧き上がり、お芝居でも泣いていた。
ショーはむりだな、絶対泣くなと思っていたけど、始まったらプロローグから号泣してしまい、その後もことある事に泣いていた。
ただ、先述の贔屓が目の前で歌ってくれたときは現実感がまるでなく、ぼんやり贔屓の睫毛をみていた。
とても密度の濃い、ふさふさした睫毛を……
そのあと、群舞やパレードでまた号泣したことは言うまでもないが、ほんとに一生の思い出になる観劇となった。
最初に紹介した記事の方に伝えたい。
ここに骨髄提供して最前座った人がいるよ。
きっと最前列は当たりますよ、って。
ちなみにこれで使い果たしたと思われた徳だが、なんとこの先の貸切公演でもSS席をいただいた。
友会で当てたチケットが贔屓の客席降りエリアだったり、積んだ徳が大放出されていて、私は怖いよ……
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