後ろ足の麻痺の原因は…
☆犬のことをもっと知るトリビア33
ショコラは10歳頃までお散歩が好きで、歩いたり走ったりしていました。
ショコラは幼い頃から、動くものを必ず追いかけて咥えようとしました。石や松ぼっくりを私が蹴ると、走って追いかけて口に咥えます。食べたりはしないけれど、ずっとこの遊びが大好きなのです。追いかけて咥えざるを得ない感じなので不思議でした。
後からわかったことですが・・・ショコラは前世でとても能力のある狩猟犬だったそうです!
そのショコラに少しずつ後ろ足のふらつきが現れ始め、歩き方がゆっくりになってきました。
その原因を調べるためにかかりつけ獣医さんから紹介状をもらい、二次診療の病院でMRI・レントゲンなどの検査を受けることにしました。
犬の場合はこういった検査を受けるだけで全身麻酔が必要なので、10歳を過ぎたショコラへの負担とリスクを考えるとこの判断が正しいのか、相当悩みました。
それでも結局家族間で相談し、獣医さんの意見も踏まえて検査を受けることにしたのです。
ショコラの検査の日、途中で検査の途中で画像の診断が必要な状況だと、担当医の先生から電話が入りました。検査の必要性とリスクを比べた時に、検査をした方がその後の治療への可能性が高いことを知らされたのです。
麻酔が覚めてすべての検査が終わって、無事に家に戻り腕の中でホッとしたように全身を委ねてくれたショコラを今も覚えています。
診断結果では、脳脊髄液の通り道の腰部の辺りにくも膜嚢胞という嚢胞が見つかったという所見でした。
ほとんどが先天性の奇形で、発症はもっと若いときに出るわんちゃんが多いそうです。ショコラは10歳を過ぎるまで全くそんな奇形を疑う様子もなかったので、青天の霹靂でした。
治療法を聞くと、先ずは投薬によってどこまで改善するかトライ。その効果が出なければ外科的な手術とのことでした。第二次診療の病院で年に1件くらいの少ない症例でした。
もし手術を受けてもおそらく完全に元の歩ける状態になることは難しく、今の状態を維持できるかどうかのことでした。
再び全身麻酔と、この状態を維持出来るかどうかに賭けるようなリスクをショコラに負わせたくなかったので、投薬のみで様子を見ることにしました。
処方箋は利尿剤とステロイド剤でした。
それぞれのメリットデメリットを考慮して、イソバイトという利尿剤だけ飲ませることにしました。
ここからがショコラの後ろ足の機能改善対策の始まりです。まずは水中のリハビリテーションからスタートしました。
☆ショコラに選んだこと
☆水中リハビリテーション
ショコラは様々な犬のリハビリのメニューがある施設に定期的に通うことにしました。
専任のスタッフの方が、その日の体調を見ながら負荷を考えリハビリのサポートをしてくださいます。
ショコラのメニューは水中で行う足のリハビリでした。
人間のバスタブ程の大きさの水槽で、底部分がウォーキングマシーンのように動きます。
担当のスタッフの方が湯温や深さ・歩くスピードを個々の犬に合わせて調整し、水中での足の動きを動画に撮って状態や効果をチェックしてくれます。
愛犬がリハビリのやる気を出してくれるように褒めたり励ましたりしながら、目的に応じて(機能回復、ダイエット、エネルギー発散など)リハビリ効果を目指すというものでした。
ショコラは、食べることが大好きだったので、歩くともらえるスペシャルなご褒美を楽しみに頑張ってくれました。
茹でた鶏ささみや手作りお菓子、冷えた焼き芋など、毎回ショコラがやる気を出してくれるスペシャルなご褒美準備して持って行きました。
途中お休みしたり、リハビリ期間がずっと順調だったわけではありませんが、水の中であれば歩ける状態を継続することで少しでも足の筋力を失わないようにと、長い間定期的に通いました。
ご褒美の美味しいものも、優しいスタッフの方がいる場所も、家族と通うリハビリの時間も、ショコラは嫌がらず、自分に必要なこの時間をおそらく前向きに受け入れてくれいていたのではないかと思います。
トラは毎回リハビリに付き添い、ショコラを見守ってくれていました。
次回は"波動の調整を愛犬に試してみる"をお伝えします。