検察庁法改正法案の顛末

正直余り意欲が湧かなかったのですが、今後同様の問題が発生したときの備忘録として、個人的まとめを作っておきたいと思います。

本件に関して最も体系的にまとめてくれてるのは、以下の二つのサイトかと思います。

https://togetter.com/li/1506063

あと「本件は実は検察庁内部のトップ人事運用改善が目的」とする北村弁護士の説明。一聴の価値はあると思います。

で、最終的に本法案は今国会での採決・成立見送りとなりました。5月20日時点で私が理解した範囲での、本法案騒動(と敢えて書きます)の顛末まとめが以下になります。

検察庁法改正案

今回、法改正の内容は全く別として、実に不可解なことが多いんですよね。
・内容を把握するのに複数の資料を読み込んで、現条文も読み込んで、法クラの皆さんの説明を聞いてやっと分るようなこの話が、何故(スパムも入れて)数100万ツイート規模の広がりを見せたのか。国民の生活にもほぼ全く影響のない話なのに
・そもそも論として、黒川氏の定年延長を閣議決定するという違法スレスレの話が進んでしまったのは何故で、かつそれが何故今頃炎上するのか(上記の閣議決定は2月末の出来事。全世界的コロナパンデミックの手前)
・何故検察庁の損にしかならない本法案廃案主張を、検察庁のOBが言いだしたのか。単なる人事権への容喙…とするには頭悪すぎないか

考えれば考えるほど、どっかの政党がどっかの広告代理店あたりと組んで仕掛けたハッシュタグ工作で、それが思いもかけず拡散してしまった…というのが真相ではないかと思えるわけです。まあこれだけだと陰謀論の域を出ませんが。
実際きゃりーぱみゅぱみゅさんは「さる筋から降りてきた話」と釈明していますし、指原莉乃さんは拡散要望があったことをテレビで明言しています。

ついでに言うと松本人志氏は本件に関し「グーチョキパーでチョキがえらく強くなったようなもん」と言ってました。三権分立のバランスのことを言ってたのだと思いますが、上記の通り三権分立の話は本件の問題に全く関係ありません。間違った認識をムダにわかりやすく例えられてもなあ…というのが正直なところです。

個人的には、こういう前例(ツイッタータグデマで政策決定までひっくり返る)を作ってしまったのはちょっと残念かなあと思います。まあ、今回の法案成立見送りは安倍総理と二階氏あたりが仕掛けた背負い投げという見方が出来るので、まだ分りませんが。


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