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マドリードの現状

先日、上げた記事の続きになるんですが、今回は緊急事態宣言の解除後のスペインマドリードの実態に触れていきたいと思います。

【緊急事態宣言が解除されるとどうなる?】

緊急事態宣言が解除されると、政府を通しての国民対しての強制力がなくなります。つまり、政府が法令として色々な事を制限することが出来なくなります。制約に関しては州ごとに決めていく形になります。

【マドリードの現状】

マドリードはスペインのどの地域より、コロナの被害が大きかったので、どこよりも慎重に対応している感じがします。

フェーズを2段階にわけ、第1段階が6月21日~7月5日まで、第2段階を7月6日以降としています。

マスクの着用、ソーシャルディスタンスの維持、アルコール消毒を市民に呼び掛けています。また、公共施設、レストランなどの集客率もテラスなどの外の場所で80%、店内などの密閉された場所で60%にするように呼び掛けています。学校の再開は7月1日となっています。

【実際に外に出てみての思った事】

上記のような形での緊急事態宣言解除になってますが、実際に昨日出た時に目の当たりにしたマドリードの現状を書きたいと思います。

・マスクの着用、ソーシャルディスタンス、アルコール消毒

公共交通機関ではマスクの着用をしてる人がほとんどですが、中には電話で通話中の人がマスクを下げた状態で話していたりします。そういった人の周りはスペースが異様に開いていたりするので、やはりまだ、感染に対する恐怖はあるのだと思います。

ソーシャルディスタンスについては、公共交通機関、飲食店ではしっかりと守られています。席と席の間の距離を取り、濃厚接触を極力作らないようにしています。しかし、衣料品店、小売店などでは店内に入れる人数の制限などはしていても、客と客の距離は維持できない状態にあります。客自体が動きながら商品を見る形なので仕方がないですが…

アルコール消毒は徹底されていると思います。どのお店もアルコールを含んだ消毒液を店の入り口に用意し、店員やガードマンが入店した人に対して、消毒液をつけるように指示しています。バルのテラスなどでは客が帰った後、次の客が座る前に席をアルコール消毒しています。

・バルやレストランの現状

お店が再開できるようになってはいますが、はっきりと言って厳しい状態のお店が多いと思います。実際、歩いてみても未だにお店を占めているところが多いです。むしろ、開けているお店の方が少なく感じるほどです。

実際に聞いたところによると開店出来ない理由は

・集客率を制限されては営業するだけで赤字になってしまう。

・メインのターゲットを観光客に絞っている所は客が戻ってこない。

・閉まっている間に、家賃など払い続け営業資金がなくなってしまった。

それ以外にも、

・マスクの着用、アルコール消毒などで経費がかさむ。

・自宅で働き続ける人も多く、観光客以外の来店も減っている。

・単純に感染のリスクがある。

とかが考えられると思います。


・観光業の現状

スペインの主な産業は観光業です。また、観光業からの恩恵を受けている産業が沢山あります。飲食業界、ホテル業界、観光地業界、タクシーやバスや列車などの交通業界、観光客を対象にした小売業。スペインの経済の根幹を支える一つの柱として観光業があるのは疑う余地がありません。

しかし、現在のマドリードは観光客の受け入れ自体は近々始まるにしても、厳しい状態になっています。また、スペイン自体が夏のバケーションでする旅行も、近年の需要に比べると低くなることが予想されます。多くの観光業のオフィスは未だに閉まっている所が目立ち、再開のめども立っていない所も多いと思います。

グループでの観光客の数が減り、個人で観光する人が多くなっていくことが予想される中、どのように個人客を集客するかがこれからの観光業界のメインの考え方になって行くと思います。


【終わりに】

色々書きましたが、マドリード、いやスペインの現状は緊急事態宣言が解除されたこれからも厳しい状態が続くと思います。その中で、つぶれてしまうお店や倒産する会社も多く出てくると思います。

今までお世話になったスペインのマドリードという場所が、このようになった現在自分に出来る事は何なのか、少しでも恩返し出来る事はないのか、そんなことばかり考えています。


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