見出し画像

平川武治のノオトブログ;      "The LE PLI" ARCHIVESー16。    『リアルなエモーションを知らない子供たちへ。』

文責/平川武治:
初稿/2006-09-28 記。 



はじめに/令和参年2月22日記: 
 僕たちのオールドスクール世代は「リアリティ」と「イメージ」の二つの世界が併存された時代に生きてきました。そして、「イメージ」を求める夢として、「リアリティ」を構築してきた時代でもありました。
 多くの「イメージ」をアメリカの”リアリティ”から感じ求め、それらが戦後日本の現実社会に誕生し、構造化されてきました。ハリウッドから始まりアメリカのTV番組、音楽そして、雑誌から解り易くそれこそ、膨大なありうるべき”夢”として「イメージ」を求め、盗み自分たちの”リアリティ”である現実の日常生活へ、「なりすまし」てきました。これが戦後日本の「大衆消費社会」の誕生の根幹であり、そこに当時の団塊世代たちの”ノン•ポリ”たちが、’80年代以降の「広告産業」と「メディア産業」や「ファッション産業」に憧れとともに従事し始めたことにより、経済とともに「高度消費社会」構造へ変革進化した。また、その「消費社会」で生み出され「消費」された”来歴”が堆積され、メディア化されて誕生したのが現在の日本の「消費社会文化」の”誕生根幹”だったでしょう。これら多くは、「真面目になりすます」から始まった僕達の”戦後の消費社会文化”と言う育ちでした。(厳密にはこの”なりすまし”は明治新政府の政策のもとから誕生していました。) 
 これからの次世代の人たちは、「リアリティ」と「イメージ」と、もう一つの世界、「ヴァーチュアル•リアリティ」の三つの世界から夢を選択できる豊かな時代。彼ら世代は「リアリティ」で生きることもあるいは、「ヴァーチュアル•リアリティ」だけで生きてゆくことも選択可能であり、この二つの世界を行き来も可能であると言う新たな”自由”の可能性の元での”生き方”の選択肢が増えた時代でもありますね。この増えた”自由の裁量”の選択の根拠そのものが、今後の人間性を決定するまでの時代観かもしれませんね。ここではより「他人の生き様」そのものが気になる時代性も読み取れますね。これは現在と言う時代がまさにもう既に、この状況を構築し始めているからです。
昨今の”SNS”と言う新たなコミュニケーション機能の”進化と発展”がこの現実を物語っているでしょう。そして、「CLUB HOUSE」の登場と勢いもその一端でしかありませんね。しかし、この「CLUB HOUSE」の売りは案外”アナログ”ですね。単純に、「昭和」「平成」を生き抜いてきた輩たちにとってはそう感じてしまうまでの世界です。

 「リアリティ」と「イメージ」と「ヴァーチュアル•リアリティ」の三つの世界から夢を選択できると言う「脆さ」と「儚さ」の時代性に彷徨っていることそのものが”自由でしあわせ”な、彼らたちの「フツーに生きる」事なのでしょうか?

 もちろん、「安心と安全それにヴァーチュアルな達成感」に委ねながらですが。

初稿/2021-02-25:

文責/平川武治:


ARCHIVE版-16 
1)『装う』を、『装うこゝろ』を忘れてしまったモードはただの”ノイズ”。;

 今、僕が考えている今後のファッションは、『イメージだけではなく、より人間的なるリアル・エモーションがそのビジネスを生む』と言う発想です。 即ち、イメージ・ビジネスであったものはより、進化しそしてまた、もう一度人間的な感情を大切にした、エモーション・ビジネスへ向かうと言うまでの考えです。
 感情移入とそれを表現することが上手なユダヤ人たちは、20世紀まではそんな彼らたちの感情移入を『イメージ』というカテゴリィーと手法で表現して来ました。それを自分たちが好きな世界--絵画、音楽、バレー、演劇、映画、写真それに、モードなど、彼らたちが得意な分野で、彼らたちが願望した”自由”を作品化してきました。従ってモードの世界も今までは所謂『イメージ・ビジネス』のもとで生業として来ました。しかし、時代は21世紀。気が付くとそんな『イメージの世界』は既に誰でもがそこそこ作り出せる時代性と、その背景にテクノロジーの高度な発達と進化で情報と媒体の革新をも生み「誰でも、何でも」の時代性となってしまった。これらによって総てのイメージの世界はアミューズメント化やテーマパーク化されるまでの新たなビジネスの世界がこの21世紀。そして、何が『リアル』かが「脆さ」と「危うさ」によって不透明になって来た時代性も感じ始める。
 バーチャル・イメージやヴィジュアル・イメージそして、疑似体験などでのみ既に、”エモーショナル”を感じてしまっている世代たちの時代。そんな時代性の現代では唯の表層としてのイメージよりももっと、より人間的なる感情が即ち、”リアル・エモーション&エモーショナル"な方向へと、新たなこの時代の文化産業の中心軸はベクトル移行し始めた。結果、従来の「イメージ・ビジネス」は「エモーション・ビジネス」へと旅たつ。
そこで、モードをクリエートする人は、服という「モノ」を創るのではなく、『服を通じて着ていただく人へ、服と服つくりを通じて学んだ人間的なる感情やトキメキをどれだけ、”着る人”へ作り手のこゝろの”エモーション”が上質に、美しく差し出されるか? そして、そのこゝろは”MAY I HELP YOU.":

文責/平川武治:

初稿/2006-09-28:  

#バーチャルエイジ #エモーション ビジネス#装うこころ#平川武治##taqueLEPLI

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?