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創造神ブラフマー

バーフバリとRRR観たら、シヴァとヴィシュヌとブラフマーについて知っておきたくなるよね。

というわけで、お勉強しました。
1人ずついきます。
まずは、ブラフマーから。

ブラフマー

ブラフマーは、シヴァ、ヴィシュヌと共に三神一体を形成する、ヒンドゥー教においてとても重要な神様です。
インドの神様トップ3。

ヴィシュヌ、シヴァ、ブラフマーで【三神一体】

そして、ブラフマーは創造の神。
この世の全てはブラフマーが作っている。
すげーね、ブラフマー!

…しかし、最近のインドではブラフマー祀った寺院はほとんど無いそうです。

それは、

で書いたように、インドでその昔”元々あった土着の宗教”と”長く信仰されたバラモン教”の神様を掛け合わせて、新たに”すごくカッコイイ神様”を作り、それをヒンドゥー教の神とすることで人々の信仰を集めた、ていう経緯があったことが関係します。


簡単に言うと、元々バラモンの神という性質が強いブラフマーは、新しくヒンドゥー教ができた時に、シヴァとヴィシュヌにカッコイイ役割を取られちゃったの。
かわいそう。

みんな推しの神様がいる

日本でも、ベースに大きく宗教があって、更にその中の神様をそれぞれに信仰したりするでしょ?
「ここは七福神の中の恵比寿様の神社(えべっさん)ですよ」とか。

それと同じで、ヒンドゥー教の中の沢山の神様も、それぞれに信仰されてる。
イメージ的には、ヒンドゥー教という大きなグループの中に、それぞれ最推しの神様がいる感じね。

つまり、人々は基本「箱推し」だけど、皆がそれぞれの「最推し」をつくった。
そして、公式(ヒンドゥー教)が提供する映画やドラマ(神話)と、そこから枝分かれして推しの夢小説ができていった。
それが、神話に色んなパターンがある理由。
そういう長い年月をかけた流れの中で、ブラフマーはちょっと損な役回りになっていったの。

例えると、3人でデビューしたけどシヴァとヴィシュヌの人気が凄かったから、共演するときにブラフマーの役が小さくなっていった感じかな。

いつも損な役回りにされちゃう

ヴィシュヌ系の神話では「ヴィシュヌのお臍から生えた蓮の花からブラフマーが生まれた」とされてる。

それはヴィシュヌ推しの人が物語を作る上で
「でもさぁ、ブラフマーは全部を創造するから、結果ブラフマーの方が凄くならない?」
「いや、実はブラフマーってヴィシュヌから生まれたからね!」
「えー!じゃあヴィシュヌの方が凄いじゃん!」
「やっぱヴィシュヌだわー」
てなっていったから。


ブラフマーはシヴァとの仲も悪くて、シヴァと喧嘩した時に元々5つあった頭をひとつ切り落とされちゃう。
推しとよくケンカしてるってなると、ファンも推しの方を応援しちゃうよね。


ラーマーヤナ」では、ラーマ王子の妻シータを攫う羅刹王ラーヴァナはブラフマーの血を引いているし、ブラフマーがラーヴァナに「神にも悪魔にも殺されない力」を与えてしまう。
どちらかというと、悪役寄りの役回り。

ブラフマーの凄いとこ

そんなちょっと可哀想なブラフマーだけど、実は色んな人の相談に乗るし、的確なアドバイスもしてくれるのよね。
お釈迦様が悟りを開いた時に「その悟り、みんなに伝えたらええんちゃう?」と言ったのもブラフマー。


それから何がすごいってね、ブラフマーの1日は物凄く長いのよ。
どれくらい長いか説明するから、ややこしいけどついてきてね。


えーっと、まず神様にとっての1年は人間にとっての360年です。

【神様の1年 = 人間の360年】てよく覚えててね。

で、世界は神様にとっての1万2千年ごとに創造と破壊を繰り返してます。
これは、人間にとっての4百32万年です。

これを1マハー・ユガと言います。

ややこしいっすね。


そんでもって、ブラフマーの1日は、昼が1000マハー・ユガ、夜が1000マハー・ユガ。合計2千マハー・ユガです。

これは、人間にとっての86億4千万年

なっっっが

ブラフマーの1日、人間の86億4千万年。
意味がわからない。
一日のスケジュールって、調べたら出てくるのかな。
何時に起きて何時に寝て今何時なんだろうね。

我々はよく「1日24時間少なすぎる」とか言ってますけど、ブラフマーは1日で”この世界の始まりと終わり”を2000回見てるからね。
そんなんもう「5億年ボタン」とか秒で押すよね。

みんなの近くにもいるブラフマー

ちなみにブラフマー、我々の近くにもいらっしゃいます。
仏教では「梵天さん」になって日本にいらっしゃいました。
梵天さんにお参りされることがあったら、是非「1日めっちゃ長いんだな」と思いながら手を合わせてください。

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