【研修雑感】デザイン思考とリハビリテーションアプローチ
先日デザイン思考WSでアシスタントとして運営を手伝ってきたので備忘録兼ねて。
と言ってもWSの内容自体については特に触れず、WS中に感じた表題についてつれづれと。
デザイン思考の技法について
まぁいくつかあるし、これに馴染んでいる方にとっては今更のものばかりではあるだろうけど。
●サービスサファリ:実際に自分が体験する
●シャドーイング:観察する
●カスタマージャーニーマップ:横軸をプロセス、縦軸を体験性とし、フィールドから得られた情報をマッピング
なるほどなるほど。そういう名前がついているのか~という、デザイン思考素人としては素直に面白く拝聴。
形から入るのは嫌いじゃない。
大項目がわかると俯瞰で見やすくなるので「自分の今の思考パターン」についてのフェーズも理解しやすいと感じる。
ちなみにデザイン思考おもしろいなって思ったので、昼休憩の際に講師の方に尋ねたところ、お薦めされたのはこちら。
リハビリテーションアプローチについて
リハ職種…に限らず、恐らく医療職の大前提としてエビデンスありき、評価ありきで介入開始となる。
医師の場合はそれが「標準治療」という形でプロトコルになっているし、看護師も然り。リハの場合も扱う評価方法には多少差はあれど、というところだと思う。
これを語り出すとちょっとキリがなくて面倒くさい。
ただ、診断機械が取り揃えられている医療機関ならともかく、そもそも扱える資源に限りのある在宅診療分野だと用いる評価スケールもざっくり以下の2種類がメインかな、と思う。
●観察評価:医療者側による対象観察(視診、問診含む)や分析によるもの。たとえばFIMとか。(厚生労働省資料から)
●主観の数値化:対象者の主観を数値化してスケールに落とし込むもの。たとえばフェイススケールとか。(日本ペインクリニック学会より)
ワークショップ中に感じたデザイン思考との相性
以上を踏まえた上でおもしろいな、と感じた講師のひとこと。
「会社の一室で企画立案をしていると、顧客が見えなくなってしまう。現場にいて、観察するからわかること、だからサービス企画できることもあるし、だからこそ、ペルソナはこれ以上ないくらい詳細に設定するくらいのほうがいい」
「誰にでも使えるサービスは存在しない。特定の誰かのためのサービスのほうが結果として汎用性が高いことも少なくない」
なるほどなるほど(2回目)
って、あれ、最初に出てきた技法の「サービスサファリ」と「シャドーイング」、私たち医療職、ある程度日常的にやってるよね?
むしろこれを学生の実習段階でめちゃめちゃ仕込まれるよね?
ということは、3つ目の「カスタマージャーニーマップ」についてもう少し習熟すれば、もっと客観していろんな保険外サービスや地域連携関連の講座展開を考えられるようになるのでは?
それって、とってもおもしろいのでは(期待)
ということでスタバの有名なCJMを見てみたけど英語だった。
日本語版に落とし込んだやつを何かの雑誌で見た気がするのだけど思い出せない。
デザイン思考×リハビリテーションアプローチ
書いておきながらリハにこだわるつもりは実はあまりない。
とはいえこういう「何かと何かを掛け合わせたらおもしろいかも」ということを考える時間が私はとても好きなので、とりあえずテーマとして自分の中に持っておいて、近々内輪で試してみたいと思うなど。
たとえばネズミの国とか、たとえば最近リリースされた保険外サービスを題材に考えてみるのは楽しそう、かなぁ。
医療職のどうしてもエビデンスに固執してしまいがちな目線と、それをCJMにあてはめながら、「最高の顧客体験」と「最低の顧客体験」について語ってみると、どうなるかなー。
そんな感じ。