ファイト
社会人になって4年近くが経とうとしている
最近になって気がついたのだが
社会に出て
私はとても怒りっぽくなった
「社会に出ると色んな人がいる」というのは正しくそうで(学校でも多種多様な人がいるが)
セクハラ
パワハラ
過重労働
嫌がらせ
など、日本の労働環境に根強く残る風習は
ひと通り体験した
かつて
2人きりになった時に
「○○ちゃん(私の名前)をペロペロしたい」と
半笑いで言ってきた目上の奴がいた
そいつは何かにつけて
仕事内容や日常会話から出てきたフレーズを
性的な単語とこじつけて
こちらの反応を面白がる気持ち悪い人だった
タチの悪いことに
そいつより目上の人がいる場合は
そういうことは決してしない
2人きりになった時に
下半身と直結した頭がフルに回転するらしく
ひどい時は
部屋のモップ掛けをしている私に向かって
「俺のヌメりも取ってください」と
面白半分に伝えてきたことがあった
今でもそいつを思い出すと殺意が湧く
こちらがいくら
「気持ち悪いのでやめてもらえますか」
「今のは警察に通報されてもおかしくない発言ですよ」と真面目に注意しても
「小娘の戯言」程度にしか聞き流されなかった
そして、ある日
距離を置こうとする私をなじるチャットが
社内メールで送られてきた時に
上司にそのことを報告した
ヒアリングの際に奴は
「自分はそんなことをしていない」と
シラを切り通し続けていたらしい
極め付けは
そいつの出席する最後のミーティングで
(色々なことが重なりその人は会社をやめることになっていた)
部長や他の上長のいる前で
名指しで私を非難したことだった
それも
「あなたの出来が悪くて、上の人たちが尻拭いをさせられている」という内容だった
職場のミーティングで
何か報告事案があったとしても
あくまで「事故内容」だけが伝えられ
名指しで誰かが非難されることなど
これまで一度もなかった
明らかに私に対するあてつけだった
しかし、私は真っ先に
「申し訳ありません」と頭を下げた
勇み足で非難した当の本人も
10年近く年の離れた部下に
大勢の前で頭を深々と下げられるとは思っていなかったようで、後の言葉に詰まっていた
場が凍りつくのを感じた
その場にいた
奴がチャットを送りつけてきたことを
相談していた上司は
真っ先に
「まだ異動してきたばかりで難易度の高い仕事を覚えている途中であり、早くこなすことは難しい段階にある。仕事とは常に『誰かの尻拭いをするすること』であり、そのような言い方を個人にあてはめることは看過されるべきものでない」と庇って下さった
隣で聞いていた部長も頷いていた
ミーティングが終わったあと
人目につかないところで
肩を落として泣いていた私を慰めに来てくださった別の上司の方は
次の日にランチに連れて行って下さった
本当に良い方もたくさんいる職場だ
その方々のように私もなりたい
なれるように頑張りたい
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と、前置きは長くなったが
とかく最近の私は
何かにつけて厭世気味で
相手の僅かな言動や行動に
容易く怒りを感じるようになった
明らかに逆らえない立場にある人間からの
圧力や嘲笑、扇動に
かつてなら
ある程度の距離を保つことが出来ていたのだが
近頃は反射的に
眉間に皺が寄ったり
顔が曇ってしまったりする
だいたい
そうやって相手を詰る人は
対象のそう言った外的な変化に
過敏に反応する傾向が強いため
相手を不快な気持ちにさせたことを棚に上げて
「変化したこと」を今度はなじってくる
昔なら
その場で固まったり
ひたすら謝ったり
はにかんで場をやり過ごしていた
我に帰った時に
ものすごい絶望感を感じるにも関わらず
なんとか傷が深くならないように
その場から逃げていた
しかし最近は
「こんな筋の通らないことをさせてたまるかっ」という、積年の恨みが爆発するようになった
とは言っても
大声で暴れたり
わめいたりは決してしない
全ての感情を排して淡々と言い返すようにしている
言い返すというより
「なぜそうなったのか」を理路整然と説明するように努める
相手が畳みかけてくれば
こちらも分かっていただけるまで
畳みかけるようにひたすら説明し続ける
そうすると大概の人は
「あ、なんか思ったより面倒だな」となる
「サンドバッグにできそうだったけど、面倒そうな子だからもう良いや」となる
解放される
何だか自分は嫌な奴に
なってしまったのかもしれないと思う
でも、私の心を守るためなんだ
「若いくせに生意気だ」と思われても
私は私の自由のために闘い続けたい