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Amazonのペーパーバックを使うてみた③

1、ペーパーバックのデータ作成

前回からかなり時間が空いてしまいましたが、ようやく1冊だけAmazonのペーパーバックを使って出版しました!

タピルス社の第1弾は、アマゾンのペーパーバックで印刷したときに、文字や写真がどのくらいの精度で刷られるのかを確認するため、の本です。
夢野久作『硝子世界』、宮沢賢治『春と修羅』、萩原朔太郎『死なない蛸』の3作品を、フリーフォントを中心に10種類の書体で組んでいます。
文章以外にも、いろいろな写真やイラストをレイアウトしてみて、どんな感じに刷られるのか試してみました。

目次とそれぞれのページの肩に、10種類の書体名を記しています。

操作性は、Kindle本を作るのとほとんど変わりません。
epubデータの代わりに、カバーと本文のPDFデータを作成してアップすれば、ほぼ作業は終わりです。
アナログの本なので、本文の大きさ(判型)に合わせて、カバーの表1と4を作成、本文のページ数に合わせた束幅(本の厚さ)に調整すれば問題なしです。

2、ペーパーバックの校正刷りを依頼

サンプル版を依頼の項目の「校正刷りを依頼」ボタンを押すと、Amazonにメールが行き、1日くらい待つと、Amazonの買い物をするのと同じようにカートから注文できます。
ぼくの本の大きさと厚みだと、著者用の校正刷りは印刷費に配送料410円がプラスされ、合計で874円かかりました。

印刷コストは422円なので、832円になりますが、42円ぶん何か足されてますね・・・。

完成品を販売するのにも、希望小売価格703円に対して推定付加価値税70円が足されていたので、校正刷りもこれが足されているのかも知れません。

Kindle本とペーパーバックの作成ボタンが、上下に並んでいます。この作成ボタンで作ると、自動的に同じ本として認識されるのでしょう。
バラバラで作った場合でも、既存の本のリンクボタンでリンクを貼ることができるようです。

今回は日本だけの販売にしましたが、紙の本なのに全世界で販売できるようです。この辺も、Kindle本を出版するのと感覚的に同じですねー。

3、ペーパーバックの完成品

校正刷りで刷り具合等を確認した後、完成品も注文しました。
上の写真は、左が完成品で右が著者用の校正刷りです。本の大きさは、幅112.5 × 高さ180 mm、ページ数は106です。
校正刷りはカバーに「再販禁止」の透かしがあるだけで、本文に関しては完成品とまったく同じです。

完成品は『著者用コピーを注文』からも購入できますが、冊数や値段設定によっては通常注文(配送料無料)の方が安くなる場合もあります。
ぼくの本は儲け0円の最低価格にしていたので、通常注文のほうが安いパターンでした。

校正刷りだと囲み罫がなかったのに、完成品は囲み罫が付きます。
バーコードの大きさも違います。

イラストや写真は、思った以上にキレイに刷られていました。
カラーはまだ試していないので、なんとも言えませんが、このぐらい諧調が再現されるのなら、モノクロ写真集はアリだと思いました。

自分で作成したPDFの後ろに、Amazonのお問い合わせが1枚(2ページ)付くので、実際は106ページでなく108ページです。

今回のペーパーバックは、新書サイズ(105 × 173)より、ちょい大きめにして幅112.5 × 高さ180 mmで作っています。
本文はすべて10ポイント(14Q)、本文のマージンは、天12mm、地21mm、小口12mm、ノド20mmです。
上のレイアウトで見るとノドがかなり空いて見えるかも知れませんが、ペーパーバックは本の開きが悪いので、このぐらいでちょうど良いと思います。

印刷コストとアマゾンの取り分のため、これ以上、価格は下げられないのですが、とりあえず773円で販売してます。良かったら買ってくださいましー。

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