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20歳の夏休み全部使って日本一周してみた(1:東京〜成田)

第1日目

8/1の朝、家のベッドで目覚めた時、半年以上前から待ち侘びた瞬間を迎えることができたなんとも言えない不思議な感情に襲われました。荷物の準備は前日の夜になってやっと着手し始め、あとは詰め込むだけです。

「いつから行くの?」
「8月1日!」
と言う会話をいろんな人と何度も何度も交わしてきたせいか、8月1日がまだ遠く先のことように思え、この朝を迎えた実感が湧いてこず、妙に緊張します。しかし、1時間後には家を出るのです。

長旅前特有の緊張感や不安というのは、長旅をする上で避けることのできない醍醐味感があるので、これもこれで旅の楽しみの1つだと思って受け入れています。そうでもしないと、出発すらできませんから。

旅程の確定については、事前に行きたい場所をピックアップして、可能な限り海岸線を意識した東京発東京着の日本列島反時計回りルートを採用しています。場合によって、その日の天気や体力の状態により細かな変更はしていきます。

記念すべき第1日目は、ざっくり言うと房総観光です。東京を経って房総半島の海岸線をなぞるように辿り、今日の目的地は成田です。

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このnoteは「その日あったことをその日中に」をモットーに、1日1日の出来事を残していきたいと考えています。20歳の貴重な夏休みをほぼ全部使った旅行は、言うまでもなく一生忘れることのない思い出となることでしょうから、若い頃の自分は何を見て、何を考えて日本一周していたのかということを、より鮮明な形で書き残していきたいです。

執筆中の今は外房線に乗車中です。浪花駅に停車中で、おそらく特急の通過を待っているのでしょう。車内は半分ローカル民、残り半分鉄道マニアといった感じです。意外と若い人の姿が目立ちます。こんな感じで旅行中、車窓に飽きたり、寝る前の時間を使ったりして、暇な時間を見つけて執筆を続けたいです。

8月1日、東京駅を8時過ぎに出る総武線快速でどんどん東へ、君津から先は内房線の旅が始まります。途中、浜金谷で下車。浜金谷で下車するということは、まあだいたい鋸山に登りに行くということです。鋸山の登山道は駅から歩いて10分ほどのところにあります。木々が生い茂った山道入り口の看板から奥は、先が見えぬほどの夥しい段数の階段をほぼ垂直に駆け上っていきます。

登り始めて数段、止まらない汗が瞼の上から垂れてきます。眼鏡に滴っては拭って、滴っては拭ってを何度も繰り返し、時々振り返っては木漏れ日から見える東京湾の青さが疲れを刹那的ですが、癒してくれます。

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鋸山と聞いて最初に思い浮かべる写真は、僕の場合切り立った岩が宙にむき出しになり、その岩の上に人が乗っている有名なあの構図の写真です。残念ながら、感染症対策か何かで現在、日本寺の地獄覗きは立ち入ることができなくなっているようです。つまりこれは、ロープウェイの山頂駅に通じる道も通行不能となっているということです。登ってきた道を下ることを覚悟しながら登り続けました。

東京湾を一望できる展望台に着きました。素晴らしい景色です。特に、随所に見られる入道雲が「にっぽんの夏」を演出してくれています。日本寺の拝観料とロープウェイの運賃が浮いたと思えばポジティブになれます。山頂の時点で列車の発車時刻まであと1時間。気持ち急ぎ目で下山します。

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次に向かうは銚子です。房総半島を一周して銚子駅を目指します。途中、上総一ノ宮、大網、成東と乗り換えて16時ごろ銚子駅に到着しました。駅舎がおしゃれでした。ここからは銚子電鉄に乗り換えて、犬吠埼方面に向かいます。

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銚子電鉄に関してあまり詳しくはありませんが、使われている車両にも年季が入っていて廃線寸前感が伝わってこないわけでもないですが、車内の装飾はナウでヤングでトレンディーな感じです。僕の中で存続してほしい私鉄ランキングで上位に食い込んできました。全線乗り通し、外川駅で下車します。ここから歩いて数分の「地球の丸く見える丘」というところへ行きます。犬吠埼はまた別の機会。

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入館料が420円しましたが、まあしょうがありません。展望台に上るや否や、視界に水平線が入り込んできます。360°のうち330°が海であるこの展望台では、確かに地球の丸さを実感できること間違いなしでしょう。一度訪れてほしいと思います。

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この銚子付近は、どうもあちらこちらに向日葵が植えられており、イイ感じに旅情を演出してくれています。写真は犬吠駅で撮ったものです。向日葵の黄色とピンクの車体がコラボして千葉県味溢れる1枚となっております。

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銚子に戻ってからは、成田に向けて成田線で1本です。太陽が沈みかける時間帯の車窓は日本全国どこで見ても美しいことでしょう。雲が桃色になって美しいことこの上ありません。

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成田に着くころには、あたりはすでに真っ暗で閉店間際のスーパーで半額の菓子パンなどを買い込んで予約していたゲストハウスに駆け込みます。実は8/4の昼までに提出の夏休みの宿題が一つ残っているのです。しかもこれが結構重い。まあ、何とかします。これで日本一周1日目が終わりました。まだまだ先は長いですね。

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