たおえの戯言_同年代の人との生きてきた環境の格差。
2019年年始から2020年末の約2年にかけて、生まれて初めての一人暮らしで実家を離れていた。昨今のコロナ不況の影響で、一人暮らしやその仕事を辞めて実家に逃げ帰ってきたのだが。今回話そうと思ったのは、職場での人間関係で生まれて初めて悩んだ挙句出した結果は、社会人として不適合の烙印を推さざるを得ない様な答えだった。
星野リゾートでパート入社して正社員昇格を目指して働いていた。当時していたのは、客室清掃の水回り担当、厨房の皿洗い、施設管理の裏方部隊。この会社で初めて同年代の人達と働くというはじめての環境だった。若いお姉さんや可愛くて綺麗な女の子。俳優やモデルみたいなお兄さんやあどけなさが残る男の子。そんな職場であった。
しかし、勤めて半年以上経ってあることに気がついた。俺はこの会社の社員さん達とほとんど話をしてない。そこで改善しようとしたのが自分から積極的な話をかけたことだった。でも何も変わらなかった。どうして人間関係が良くならないのか悩みに悩んで、考えに考えて対策を立てても何一つ変わらなかった。上層部やパートのおばちゃん達に話をした所「正社員とパートの違いだよ」「話してて嫌なんじゃない?」など。
訳あって残業時間も増やして悩む時間も忘れるさせるくらい仕事に励んで身体も精神もクタクタになるまで追い込んだ。そしたらその後コロナ不況で休みが極端に増えた。だが、それがいい機会だったのだ。自分の状況を冷静に考えて客観視できたのだから。
そして考えた。
そもそも社員さん達からすれば、社員さん達は入社から研修、それから配属まで共に過ごしてきた仲間。俺は中途で入った地元の田舎者。会社から見ても俺は異質な存在だ。突然正社員になることを考えて入ってきた田舎のチンピラ。しかも一部の社員さんからは見た目ヤンキーだの、いかついだの、挙句に一つの言動や行動で怖がられることもあった。
それに、同年齢の上司を表すと新卒入社してきた人で、俺は社会人6年目。社員さん達の趣味やら好みやらをまとめると、アウトドア・カフェ巡り・海外旅行・ワインやら料理関係さらには観光旅行...俺にはまるで縁のない言葉だ。俺はというと、好きなファッションはストリート・ミリタリー、好きな音楽はダンスミュージックにヒップホップ、EDMなど。ドライブ好きで爆音で運転するのが楽しい。
これではとても嗜好が合わないんだから話ができなくて当然だと。
仕事に至っても、社員さん達は言ってみれば花形部署。俺は裏方部隊。
学歴も、向こうは大卒や大学院卒、専門的な勉強をする学校で勉強をしているのに対して、俺は田舎のヤンキー校をギリギリで卒業。しかも、普通の学校に行ってたら100%中退してたと自称してるレベルの頭の悪さ。
結局話があった人と言えば、ひとまわり年上のおじさん社員さんやパートのおばさん達。
同年代の社員さんとはほとんど話をすることなく仕事を辞めてしまい、挙句に未だに碌に顔見せも挨拶もせず、顔と名前が一致しない人までいたくらいだ。
話をしなくてつまらないんだから、仕事にだけ集中して何も考えなければいいんだ、と。
それからこの職場で働く将来性を考えて、俺は今の職場で皿洗いや部屋掃除以上の仕事は絶対にできないだろう。お客様の前で俳優のセリフを覚えるが如くマニュアルを覚えてそれを披露する。もしもお客様が業界や玄人の方だったら?考えただけで有り得なかった。
前述で言った答えとはそう、"自分はこの会社に入るべきではなかった。そもそも自分と生きてきた環境や嗜好が違う人間達の中に1人だけというのが異常だ"という結果、つまりここで自分はこれ以上成長はできず、仕事をすることはできないということだった。
ちょうど2020年夏に以前勤めていた水道工事請負会社の元・作業員さん達と交流する機会があり、ご飯会をした。そこでのトークがまあ弾むこと弾むこと。そして思った。俺は同年代の人達より、それより年上の人達か似たような環境で育った人達との交流の方が楽しいということだった。
上流階級の人間と田舎者の人間の生きてきた環境と嗜好の違い、これこそ同年代の人たちとの交流で学んだことだった。今となってはもう、それ以上の交流の仕様がないが...。
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