たおえの戯言_星野リゾートで働いてみて。
2019年年始から2020年11月までの約2年間。俺は星野リゾートの施設にパート入社した。のちに正社員に昇格もできるかもしれないという想いもあったからだ。
仕事は主に、部屋掃除と皿洗い、たまにやった施設管理だ。部屋掃除では、お風呂やトイレ、皿洗いなど水回り清掃という役目だ。皿洗いは簡単。施設の朝食の片付け、夕食時のメインレストラン・予約レストランそしてルームサービスの洗い物だ。施設管理の仕事だが、正直一番やってて楽しかった記憶がある。部屋中に燃料を補給したり、客室の修理箇所の確認と可能ならその場で直す。草刈りや施設内の設備の点検などだ。この辺に関してはクリーンシステムでセブンイレブンや雇用促進住宅でも似たようなことをやってたからなのかもしれないけれど。
しかし、働いて半年ほど経ってある壁にぶち当たった。簡単な話、人間関係だ。
社員さんはみんな同期の人や上司の人、後輩達にもフランクに話をしている。でも俺だけほとんど話をかけられない。なんで?
そのことを上司や他の社員さん達に相談したところこんな答えが返ってきた。
「正社員とパートの違いだよ」「話してて嫌なんじゃない?」
元々無口で無表情なことがほとんどな俺なもんだから、初対面の人から、特に女性陣からは"強面の人"・"しゃべらない人"と印象づけられることがほとんどだが、ここまで仕事をしてて話をしないほどつまらないことはない。隠してもしょうがないが、話をする気がないだけで、話をするのは大好きだ。
そもそも社員さん達からすれば、社員さん達は入社から研修、それから配属まで共に過ごしてきた仲間。俺は中途で入った地元の田舎者。会社から見ても俺は異質な存在だ。突然入ってきた田舎のチンピラ。しかも一部の社員さんからは見た目ヤンキーだの、いかついだの、挙句に一つの言動や行動で怖がられることもあった。
それに、同年齢の上司を表すと新卒入社してきた人で、俺は当時社会人6年目。社員さん達の趣味やら好みやらをまとめると、アウトドア・カフェ巡り・海外旅行・ワインやら料理関係さらには観光旅行...俺にはまるで縁のない言葉だ。俺はというと、好きなファッションはストリート・ミリタリー、好きな音楽はダンスミュージックにヒップホップ、EDMなど。ドライブ好きで爆音で運転するのが楽しい。
これではとても嗜好が合わないんだから話ができなくて当然だと。
仕事に至っても、社員さん達は言ってみれば花形部署。俺は裏方部隊。
学歴も、向こうは大卒や大学院卒、専門的な勉強をする学校で勉強をしているのに対して、俺は田舎のヤンキー校をギリギリで卒業。しかも、普通の高校なら100%中退してたと自称してるレベルの頭の悪さ。
結局話があった人と言えば、ひとまわり年上のおじさん社員さんやパートのおばさん達。
同年代の社員さんとはほとんど話をすることなく仕事を辞めてしまい、挙句に未だに碌に顔見せも挨拶もせず、顔と名前が一致しない人までいたくらいだ。
コロナになって休みが増えて、自分の状況をよく考えて客観視して人間関係に関しては1つの結論が導き出された。
「そうか、正社員とパート、生きてきた環境の違いだけで、仲良くなるどころか、話すらもできないんだ」
正直、若い女の子も多いしここで友達から仲良くなって彼女なんて甘いことも考えてたけど、それはさすがに甘すぎた。だってほとんど喋らないし、最終的にはこの人名前なんだっけ?ってなってたほど。ちょうど2020年夏に以前勤めていた水道工事請負会社の元・作業員さん達と交流する機会があり、ご飯会をした。そこでのトークがまあ弾むこと弾むこと。そして思った。俺は同年代の人達より、それより年上の人達か似たような環境で育った人達との交流の方が楽しいということだった。上流階級の人間と田舎者の人間の生きてきた環境と嗜好の違い、これこそ同年代の人たちとの交流で学んだことだった。
あと、2年働いてみて分かったある違和感のようなもの。飲み会の時のエイエイオーや、社員さん達のコミュニケーション風景。まるで、学生の部活動だ。仲間意識などグループ活動に馴染めない・苦手意識を持つ俺からしてみればこんな風景ははっきり言って合わない。
「なんだよこれ...」
初めて人間関係でこれだけ悩んな挙句、退職後現在勤めている会社では、全くそういうことに悩んでいない。環境が要因なのかもしれない。
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