ミュージカルバトンのリレーを視覚化(1)
当時ブログに書いた文章をnoteに載せてみたくなりました。
=2005.06.26の記事=
「ミュージカルバトンのリレーを視覚化(1)」
まずは質問。
テーブルの上に無造作に置かれた100円玉。この100円玉の位置情報をA,B,C,Dの4つの記号を使って表してください。
「『考え方』が動きだす(佐藤雅彦研究室のアニメーション・スタディ)」というTV番組が今年1月3日放送されました。上の質問は「100円玉の住所」というアニメーション作品で紹介されているものです。
では答え。
テーブルを4分割(縦に2等分・横に2等分)します。4分割されたエリアをそれぞれA,B,C,Dとします(例えば右上をA、左上をB、左下をC、右下をD)。100円玉はどこかにあるはずです(例えばAの場所)。
今度はその100円玉のあるエリアをさらにA,B,C,Dで4分割するのです。(例えばAの場所を4分割するとAA、AB、AC、ADになります)。100円玉はやはりこのどこかにあるはずです(例えばACの場所)。
これを繰り返します。そうすれば100円玉の位置情報は、例えばACDCなどになり、記号で表すことができます。
どうでしょう。面白いですか?
面白いと思った方はもう少しこのまま読み進めてください。
この「100円玉の住所」。実は木構造を持っています。
1つのものから2つに分かれるものを2分木(にぶんぎ)、4つに分かれるものを4分木(よんぶんぎ)の木構造と呼ぶそうです。この場合は4分木の木構造というわけです。4つに枝分かれすることを繰り返します。
さて、ここからが本題です。
『Musical Baton』という企画がブログをしてる人の中であっという間に広がりました。バトンを受け取った人は音楽に関する質問を答えた後、次の5人を指名してバトンを渡すというルール。ここまで読んで勘の鋭い方ならお気づきだと思いますが、これは5分木の木構造を持っています。
私がミュージカルバトンで興味を持ったのは、どこから発生して、どのような経過をたどり、終息していくのか、ということ。私が受け取ったバトンは全体から見て、どのあたりに位置してるかというのが知りたかったのです。
ミュージカルバトンで残念だったのは、その位置情報を特定するための仕組みが出来ていなかったことです。
例えばバトンを渡すときにただ5人に渡すだけでなく、1,2,3,4,5というバトンナンバーを付けて渡したらどうだったでしょうか?
その場合、企画を考えた最初の人からバトンを渡された5人が1、2、3、4、5という番号になります。例えば1という番号の人から渡される次の5人は11、12、13、14、15となり、さらに11という番号の人の次の5人は111、112、113、114、115という具合です。
こうすることでバトンを受け取った時点で自分だけのバトンナンバーが確定します。(ほぼ同時にバトンが複数の人からまわってくることも多かったので、早いほうのナンバーだけ受け取るなどルール決めが必要ですね)
バトンナンバーからいろんなことが分析できそうです。
例えば自分は第何世代に当たるかもすぐに分かります。
例えば1342だったら4桁だから第4世代
またAさん、Bさんというお互い知らない2人がいたとして、その関係もバトンナンバーからたどることができます。上の階層をたどっていけば、2人には必ず共通の友達がいるからです。(友達の友達だったり、さらにそのまた友達だったりという具合)
例えばバトンナンバー1342のAさん、バトンナンバー1351のBさんの場合、上2桁が同じなので、バトンナンバー13のCさんという共通の友達(この場合は友達の友達)がいます。
同じような音楽の趣味持ってるなあと思って調べたら、意外と近い関係だったり、実はずっと遠い関係で共通の友達がアメリカのジャックなんて人だったり・・なんてことも分かるかもしれません。
バトンナンバーが実現したら面白いなと思うのは、数字のひとつひとつが人の集まりであり、その数字のつながりが人のつながりを示していること。数字を読み解くことで、いろんな関係が見えてきそうです。
ミュージカルバトンからいろんなことを想像してしまいました・・。
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