名前をつけてやる
当時 mixi に書いた文章をnoteに載せてみたくなりました。
=2009.08.01の日記=
「名前をつけてやる」
↑ タイトルはスピッツのアルバムから。
7月29日付の読売新聞のコラムがなかなか面白かった。
◆パトリシア・コーンウェルの推理小説「検屍官」に、「がん作り棒」という言葉が出てくる。登場人物がたばこをそう呼んでいた。その名称が広がれば愛煙家もちょっと一服しにくかろう。
◆「借金」を「キャッシング」と呼べば借り手の警戒心は薄れ、「売春」を「援助交際」と偽れば未成熟な心に落とし穴を掘る。路上の違法駐車も「青空駐車」と聞けば快晴の空が目に浮かび、呼び名とは不思議である。
この後、沖縄県警宜野湾署が暴走族を「ダサイ族」と呼ぶ運動を始めたという話をコラムでは紹介していました。
言葉には不思議な力があります。その言葉が指すモノの本質とは別に、言葉自体に喚起するイメージがあって、実体とはかけ離れた印象を時として私たちに与える場合があります。
ネーミングは、私たちの潜在意識に働きかける。それを利用して暴走族離れを促そうというのが、沖縄県警宜野湾署の取り組みです。面白いなあと思うけど、一警察署の取り組みでは効果は薄いかも。こういうのは世間に認知されて初めて効果がある気がします。
誰かが名づけて(または海外の言葉を紹介して)、それを誰かが広めていつの間にかみんながそのネーミングを普通に使うようになっている。
ここで重要なのは、誰が広めているかということ。国がそのネーミングを決めているわけではなく、自然発生的に広まることがほとんどです。その重要な役割を果たしているのがマスコミではないでしょうか。
そういう意味では暴走族のネーミングも、一警察署が取り組む問題というより、官民一緒になって考え、広めるべきではないかと私は思います。
固い話はここまで(^^;)。
ふっと、こんなくだらないストーリーを思いつきました。
悪の秘密結社の中に「悪のイメージ向上委員会」があって、犯罪用語をオシャレな言葉に置き換えようと、地道に布教活動を行う工作員。井戸端会議の口コミで広げようとしたり、有名タレントにその言葉をしゃべらせようとあの手この手で罠を仕掛けたり・・。
それを防ぐために組織された政府の特命係とのネーミングをめぐる善と悪の戦いっていうのはどうでしょうか。
そんなマンガ?映画?誰かつくってくれないかな~。
ちょっと見てみたい気がする。