英語力ゼロが国際演劇祭のボランティアに参加することの紆余曲折③
※以下のnoteは2021年頃に書き留めていたものです
3・コロナによる中止
コロナがもたらしたもの
コロナの期間の東京の演劇界隈
【コロナがもたらしたもの】
ボランティアスタッフの決定がされたのは、2020年3月
この頃に日本は、段々コロナウィルスに関しての警戒を強め始めた時だった
正直心のどこかでは、今年シビウに行くことは難しいのだろうな…と思いながら、それでもまだ、6月には何とかなっているかもしれないと願ってもいた
しかし、コロナの威力は収まることはなく、2020年のシビウ国際演劇祭は、オンラインエディションとなることが決まった
同じ頃、私は出演予定だった舞台2本の延期や中止が決まった
コロナの騒ぎで公演が中止になって表沙汰になるのは、中止によって発生した損害額や稽古期間の労力のことばかりだが、将来につながったかもしれないチャンスも全て潰れてしまうのだということが本当に本当に悔しかった
シビウ国際演劇祭のボランティアに関してもそうだ。私の中でガタガタと計画が崩れていく音がしました
これは私に限らず誰しものことだが、コロナがなければ、その年行えていたことが沢山あって、それは、次の年や将来に続いていて、例え来年同じことができると言っても、その喪失は埋まらない
【コロナの期間の東京の演劇界隈】
初めて緊急事態宣言が出されたのは2020年4月だった
3月辺りから多くの劇団が軒並み中止を発表し始めた
この頃はまだ、コロナウィルスについての知識が世界的に乏しく、命に関わる恐ろしさが先立ち、危機感から中止する団体もあれば、世間体というものが怖くて中止をしていた団体もあったように感じる
公演をすると発表すれば、白い目で見られるような空気感すらあったのではないだろうか
この頃はPCR検査に1回3万とか5万とか必要で、座組全員が検査を受けるなんて劇団はほんの一握りだっただろう
多くの劇団が苦渋の決断をして、中止をすることを謝罪し(当然劇団が悪いわけではないので、謝罪など必要ないと思うが)、莫大な赤字を抱えるという、悲惨な状況だった
ロックダウンを経て、その後も蔓延防止法と緊急事態宣言を行ったり来たりする東京だが、ロックダウン終了以降は、基本的には客席50%という条件で公演を開催することが出来た
とはいえ、客席100%ですら元が取れるかわからない様な小劇団において、客席50%というのは、はなから赤字が確定したような公演である
その後、文化庁による助成金の制度が多々出ては来るが、この時期はまだまだ全員が賭けの状態だったし、当然ながら多くの劇団は自粛をしていた
座組に1人でも陽性者が出れば即中止、というホントにどんなロシアンルーレットだよ!という状況だった(ロシアンルーレットはその後も続くのだが…)
この状態が大きく改善されるのは2021年10月
緊急事態宣言が解除されてからの話になる。やっとここで、客席100%でOKとなるのだが、当然ながら、お客様だってこの1年半の間に大きく変わっている
どの劇団も集客という問題には悩まされ続けているように感じる(集客の問題は、コロナの前からだと言われればその通りだが…それにしても、である)
緊急事態宣言が解除された今も続いている、コロナ前との大きな違いは当然多くある
舞台ツラから客席の1列目までは2m以上あける
お客様の入場時には、検温と消毒は必須
観劇中のマスク着用は必須
座席カードの記載
多くの劇団がアンケートはネットからの記入となる
ロビー及び客席での会話は控える
ロビーでの飲食禁止
終演後は規制退場
終演後の面会は無し
物販などを出演者が販売することは無し
座組全員のPCR検査(複数回)
出演者が客席やロビーに入ることの規制
稽古から本番まで、交流のための飲食の場は一切取らない
稽古から本番までの行動表の記載
稽古中の検温、消毒、換気、マスク着用
まだまだあると思うが…
私個人として、客としての不便は今現在さほど感じてはいない
しかし、演者としては不便なことが本当に多い
稽古中にマスクを外せないのは本当に大きな問題だ。顔半分の情報が無いというのは想像以上に大きなリスクを伴う
また、会食の場が無いというのもやはり大きな影響を及ぼす。酒の席などは、元々嫌いだとか、反対だとか、酒の席でしか仲良くなれない方が問題がある、など、意見は多々あると思うが、お酒があろうとなかろうと、座組のメンバーと交流をする時間が極端に減っていることはダメージが大きいと、この2年でとても感じた
そして何より、最大の問題は、「いつでも中止になる可能性がある」という精神的ストレスはもの凄い
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