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「ふるさと選手」の「ふるさと」は「出身地」を意味していなかった件

1月14日に京都で行われた全国都道府県女子駅伝は、優勝候補の東京が1区でアクシデントが発生し、宮城県の優勝となった。
これを日記に書いていて、ちょっと気になって「ふるさと選手」の正確な定義はなんだろうと調べてみたのだが、なんと「出身地(出生地)」ではないということを知って、ちょっと驚いた。

すごく簡単にいうと、
卒業中学校または卒業高等学校いずれかの所在地が属する都道府県」ということらしい。
国体の場合は、一旦「ふるさと」を登録した時点で、それ以降に参加する国体の「ふるさと」は変更できない、そうだ。
しかも、「ふるさと選手制度の活用は1回につき2年以上連続とし、利用できる回数は2回までとする(2回目以降、「ふるさと」の都道府県から「居住地」または「勤務地」の都道府県へ変更して参加した後は「ふるさと選手制度」を活用できない)」というルールもあるという。

↑和歌山県体協のサイトより転載

一方、都道府県駅伝の場合はもっとゆるくて、「出身中学校・高等学校所在地の都道府県から、当該年の登録にかかわらず、特別に出場することができて、その適用期間、回数に制限はない」そうだ。
適用区間は女子の場合2区間、男子の場合は1区間以内となっている。
国体のルールよりはずっとゆるいとはいえ、それでもすごくややこしい。
いずれにしても「ふるさと選手」の「ふるさと」が意味するのは「出身地」「出生地」ではないのだった。
爺の場合、福島県生まれではあるけれど、中学・高校は神奈川県だから、福島県のふるさと選手にはなれない。
爺ではリアリティがないな。
今回宮城県のアンカーになった小海遙くんは新潟県妙高市の出身で妙高市の新井中学卒業だけれど、今回、卒業高校である仙台育英がある宮城県の「ふるさと選手」として出場したわけだ。で、彼女は来年、新潟の「ふるさと選手」として出ることもできる。しかし、これが国体ではそうはいかず、一旦宮城をふるさと登録した場合、その後、新潟に変更するということはできないらしい。

さらに穿った考え方をすれば、社会人の場合、実業団やクラブに所属していない個人選手は、「本籍地」「居住地」「勤務地」のいずれかを登録時に選べるので、生まれた場所に本籍地があればそれを「陸協」に登録していればその都道府県の選手と見なされるらしい。
ということは、団体に所属していない個人選手で、生まれてもいない、育ってもいない場所を本籍地にしている個人選手は、全然関係ない都道府県の代表にもなれるということかな。
変なの。

よくよく考えると、親の転勤に合わせて転居が多くて、中学高校時代各地を転々とした子などは、馴染みのない場所の代表になるしかないということもある。
なんだか団体所属主義みたいで、嫌だな。


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