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本物の「権威」と偽物の「権威」

保阪正康 最後の講義

昭和史、特に戦前の日本がどれだけ狂った社会だったかについては、保阪正康さんが膨大な仕事を成し遂げている。今さら私のようなド素人が入り込める分野ではない、というのが、『真・日本史』第4巻をなかなか書き始められずにいる一つの理由だ。
その保阪さんの「最後の講義」(NHK)を見た。初回放送は2023年3月9日で、今回見たのは再放送。NHKプラスでも見られる

国が敗戦時に記録文書をすべて焼却してしまった。なぜあんな馬鹿げた戦争を始めてしまったのか、実相を探るには証言を集めるしかない……そこから始まった一個人によるのべ4000人の聞き取り取材。東條英機の妻や戦争指導者の生き残り、特攻兵を送り出した整備士……ありとあらゆる関係者、体験者一人一人に手紙を書き、質問項目をあらかじめ伝えて、ようやく直接会うことができて……という気の遠くなる取材作業の後に世に出した本の数々。

今は裏付けもなく、平気で「そんなのはデマだ」「陰謀論だ」「素人の戯言だ」などとのたまう「関係者」が多数いる。そういうあなたこそ素人なんじゃないの? どこがどうでたらめなのか、理論立てて実証できるの? と言いたい。
教授とか、○○理事とか、そういう肩書きを持つ「専門家づらをした素人」の無責任な発言が多すぎる

最近、『私たちは売りたくない』についての誹謗中傷、デマ流言をあちこちで見かける。「本当に社員が書いたのか」「何の根拠もなく、でたらめを吹聴している悪質な本」「mRNAワクチンのおかげでコロナ死がこの程度で抑えられているのに、売らんがために嘘を並べている」「素人がいい加減な伝聞をまとめているにすぎない」云々。
そうしたコメントのすべてが、まさに「何の根拠もなくでたらめを述べている悪質な犯罪」だと断罪したい。
「本当に社員が書いたのか」⇒mRNA製剤注射で死んだ社員は実名であり、その父親も実名で登場して証言している

「何の根拠もなく、でたらめを吹聴している」⇒本ではmRNA製剤の機序について素人にも分かるように基本的な説明をした上で、それ故に危険なのではないかと書いているが、そのどこがでたらめなのか、具体的に反論せよ
「mRNAワクチンのおかげでコロナ死がこの程度で抑えられている」⇒どこにそんなデータが存在するのか? 実体は逆で、mRNAワクチン接種が始まってからの超過死亡が異常な上昇を示しているのは、国のデータにはっきり出ているではないか
「素人がいい加減な伝聞をまとめている」⇒そういうあなたは、荒川央博士(京都大学理学博士・分子生物学、免疫学。バーゼル免疫学研究所などを経て現在はミラノの分子腫瘍学研究所)、福島雅典博士(医学博士、京都大学医学研究科名誉教授、先端医療振興財団臨床研究情報センター長)、井上正康博士(医学博士・病理学、大阪市立大学医学部名誉教授)、村上康文博士(東京理科大学名誉教授、薬学博士、東京理科大学ゲノム創薬研究センター・構造ゲノム科学部門長)、小島勢二博士(医学博士・専門分野は血液腫瘍学、名古屋大学名誉教授、名古屋小児がん基金理事長)……といった、この分野の権威たちが必死にmRNA製剤使用中止を求めていることに対して、どういう「専門的」立場から「でたらめだ」と否定できるというのか? 彼らはしっかりmRNA製剤の機序を説明した上で「……だから危険であり、人間に使ってはいけない」と主張している。その主張内容に対して、それをさらに上回る信頼性と説得力を持った反論ができるのか?

私を含めたほとんどの人間は、それこそ「専門外の世界」に住む人間だ。だからこそ、偏見なく、ゼロから実相を知ろうとする努力をしなければならない。
70年も生きていると、保身や私欲のためにウソを平気でつく「専門家」がたくさんいることを知っている。国が国民に嘘をつき、煽動し、殺してきた歴史も学んできた。
「権威」には、しっかりとした裏付けと誠実さが伴う本物の権威と、与えられた権威を守るためには平気で嘘もつく偽物の権威がある。
それを見分けるために、まずは「人を見る」目を養うことが大切
もちろん、真面目に、真剣に発言している人の言葉が間違っていることも多々ある。「馬鹿正直」はあながち悪いこととはいえないが、「正直なだけの馬鹿」はタチが悪い。それも含めて見抜いていかなければいけない。




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Tanupack
こんなご時世ですが、残りの人生、やれる限り何か意味のあることを残したいと思って執筆・創作活動を続けています。応援していただければこの上ない喜びです。