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『私たちは売りたくない!』を読んで
9月18日、方丈社という小さな出版社から↑こんな本が出版された。
『私たちは売りたくない! “危ないワクチン”販売を命じられた製薬会社現役社員の慟哭』
10月から世に出てくるという「世界初の自己増殖型mRNAワクチン」、いわゆる「レプリコンワクチン」(製品名は「コスタイベ」)の製造・販売元であり、日本最大のワクチンメーカーでもあるMeiji Seikaファルマの現役社員が書いているということでたちまち注目を浴び、販売開始と同時に売り切れてしまった。
すぐに1万部の重版がかかったが、それもすでに予約で売り切れ、現在は10月8日の3万部増刷を待つしかないという状況だ。
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大手出版社ならもっと思いきった数を刷るのだろうが、弱小出版社ゆえ、それができないのがもどかしい。
転売ヤーたちが買い占めたり、複数冊予約して高額で転売しているが、電子書籍のKindle版は売り切れるということがないので、Kindleで読むことをお勧めする。最初の数十ページは無料サンプルでも読める。
本書の最大の注目点は、ワクチンを売っている製薬会社社員たちが声をあげた、という点だ。
mRNAワクチン(ファイザーやモデルナの新型コロナワクチン)の危険性については、当初から世界中の医師、医学者、ウイルスやワクチンの専門家らが声をあげていたが、厳重な言論統制が敷かれ、多くの人が瞞されて注射を受け入れてしまった。
ワクチンを売る側の会社の社員も同様で、「(わが社でも)2回もしくは3回接種したという社員が一番多いのではないかと思います。我々『チームK』も同様です」と告白している。
つまり、著者は日本国民の8割を占める多数派グループに所属している、普通のサラリーマンたちなのだ。
それ故に、今まで医師や研究者たちの警告を無視し続けていた「積極的には知りたくない人たち」「多数派に属していれば安心だと考える人たち」にも、この重要なメッセージは届くのではないかと期待している。
著者グループは、病院を訪問して医師に自社製品の説明をするMR(Medical Representative=医療情報担当者)という職種の専門知識を持った営業マンだという。
mRNAワクチンがいかに危険であるかという説明も、学者たちの著書などよりずっと分かりやすく、読みやすい文章で書かれている。
専門知識がない一般人でも、常識的に考えればこれがいかに異常なことかは分かるはずだ、という、「下から目線」の論法で淡々と事実を並べているところがいい。
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すでにmRNAワクチンという名の遺伝子製剤注射がいかに狂気に満ちたことかを、機序も含めて十分理解している人たちは、本書に書かれている内容に物足りなさを感じるかもしれない。
人口削減計画とか、ディープステートとか、ニューワールドオーダーとか、WEFとか、ファウチやゲイツの悪事とか、電磁波によるマインドコントロールとか、そうした話もまったく出てこない。ただただ、製薬会社で医師や病院を相手に商品(医薬品)を売ってきた専門営業職として、いくらなんでもこれは異常だろうということを、誰もが分かるように述べている。
しかし、だからこそ本書は貴重なのだ。
著者グループが本書を世に出すと決意したきっかけは、健康そのものだった仲間の社員が、2回目のワクチン接種の3日後に、26歳という若さで突然死したことだったという。
医師や学者が、自分の専門知識や職業倫理からして、遺伝子製剤の危険性を訴えないわけにはいかない、という一種の正義感や使命感で本を執筆したり、発言したりするのとはだいぶ違う。普通の生活をしていた普通の人間が、普通に考えてありえないような出来事に接したことで、自分ができる範囲でその出来事の背景を探っていった記録といえる。
異常事態を続けてきた厚労省とそれに加担した者たち
例えば、第3章の「mRNAワクチンは、神か、悪魔か?」では、製薬業界、医療業界の人間なら誰もが知っている「イエローレター(緊急安全性情報)」「ブルーレター」というものについて説明している。
因果関係が分からなくても、医薬品などが原因で不測の有害事象が発生したと疑われる場合に緊急発出されるという。
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ところが厚労省は、新型コロナワクチンでは当初からこの常識をまったく無視した異常な対応を取った。
2021年、新型コロナワクチン接種が始まった直後、接種後3~4日で、60代の女性と26歳の女性が突然くも膜下出血で死亡するという事例が立て続けに起きたのに、それを周知させることもなく、強引に接種事業を推進させた。
その結果、接種後の死亡事例報告は2024年7月29日公表分までで2204例になり、そのうちの99.4%が「評価不能」とされている。こんなことは業界の常識からしてありえない。本来ならば、2例目の26歳の女性の死亡事例が出た時点で、ワクチン接種は一旦中止にして、広く注意喚起し、徹底的な原因究明をしているはずだという。
他にも、新コロワクチンだけが有効期限が何度も大幅に伸ばされたことなども「従来の常識を覆した異常事態」であり、「常識外の連発だった」と述べている。
こうした主張は、別に医療現場や製薬業界の外にいる我々「一般人」でも、ごくあたりまえだと思える。
また、新コロワクチンが効果があるように見せるために、厚労省が極めて悪辣な手法でグラフを作成したり、そのグラフを見せながら「専門家」たちがテレビで接種を煽ったことも、はっきり告発している。
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本書では個人名をあげての告発や非難はほとんどないが、さすがにこうしたでたらめで悪質な煽動をしていた河野太郎大臣や忽那賢志医師、西浦 博医師らの名前は出てくる。
一般人ならまだしも、国民を守る立場の人間がここまで無責任な行動をしたことは「人として許せない」という気持ちからだろうが、彼らを正面から攻撃するのではなく、彼らが実際にどんなことをしてきたかを思い出させる形で、事実のみを書いている。
医者にはワクチンの知識がない
日々、現場の医師に接して自社製品を説明し、売り込む立場の筆者たちから見て、医師たちのワクチンの知識が乏しいというやんわりとした「告発」にも注目したい。
これは私自身感じていたし、それこそ遺伝子治療最前線にいた専門家からも直接聞いていたことだったので、ああ、やはりな、と思った。
そして、そんな「ワクチンの知識に乏しい」現場の医師たちも、今はさすがにmRNAワクチンに疑問を抱きつつあることを感じるという。
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このように、製薬業界の人間、それも研究者ではなく、医療現場に製品を売り込む営業マンの視点で書かれていることが、本書の出版意義を格段に高めている。
製薬業界の空気感や今後の展望なども伝わってくるので、ぜひ読むべき本だ。
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そして、終始一貫しているのがこれ以上「分断社会を加速させたくない」という筆者たちの願いだ。
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これは私もまったく同感なので、ネット上の発言などにもずっと神経を使ってきたが、本書が出たことで、今までこの手の情報は無視すると決め込んでいた大勢の人たちに、軋轢なく、これ以上の悲劇を広げないための情報発信のチャンスだと思い、今、これを急いで書いている。
Xなどを見ても「よく書いてくれた」「今までいくら説明しても分かってくれなかった親にも、この本なら分かってもらえるかもしれない」といった応援メッセージがたくさん寄せられていた。
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これが最後のチャンスかもしれない
本書が大きなターニングポイントとなることを願ってやまない。
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