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不思議なことはある
たぬきのねどこat flowersは、生花で季節の移ろいを愉しむ教室です。
場所は埼玉県比企郡嵐山町。
嵐山町は里山が程よく残る、武蔵野の丘陵地です。
そんな地で花教室を開いて18年目このブログは、花を生ける楽しさや先生業をしていてうれしかったこと。
ときどきの失敗。
お役に立てられたらうれしいと思い書いています。
たぬきのねどこat flowersは、何を考えてどこに向かって行くのかを合わせてお伝えしています。
自己紹介はこちら
91歳の叔母のお葬式だった。
わたしの家の親戚のほとんどが関西在住。
亡くなった叔母家族だけが、近くに住んでいた。
叔母似は子どものころから、大層可愛がってもらった。
もう30年ほど経つが、父が50代で突然の病気で亡くなった。
突然のことに寂しがる母の話し相手に、叔母はしばらく週2日は来てくれた。
わたし達家族の心のよりどころの叔母だった。
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叔母の葬儀の前の日に1本の電話があった。
築地の焼き鳥屋のご主人からだった。
独身の頃、主人となる人と会社の帰りに2人でよく飲みに行った行きつけの焼き鳥屋。
多い時は週2日ほど通うほどの常連だった。
わたしは結婚してからは、なかなか東京の築地に行く機会が無かった。
記憶では5年ほど、ご無沙汰していたと思う。
「どうしてるかと思って」
とご機嫌伺いの、特段に用はない電話。
焼き鳥屋は叔母の葬儀会場から歩いて20分ほどの距離。
電話のタイミングが、叔母の葬儀の前の日は偶然すぎるほどの偶然。
葬儀の帰りに寄らない選択肢は見つからない。
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焼き鳥屋の引き戸を開けると、独身の頃に通った店と変わらない景色があった。
あの頃と変わらない店に、
あの頃のように迎え入れて、
あの頃のように軽口をたたく焼き鳥屋のご主人。
あの頃に戻ったようで心地よい
今は亡き主人がいつも座っていた席もそのままだ。
あの頃に戻ったような懐かしさで、心が柔らかくなる。
スピリチュアル、占いなどは子どものころから興味は無かった。
確信が持てるものしか信じられない性分。
脳の作りが理系なのかもしれない。
今日はもしかしたら、目に見えないものはあるのかもしれないと思わずにはいられなかった。
叔母と主人、亡くなった2人が引き合わせてくれたのだろう。
普段の行いからするとご褒美ではないと思う。
では何?
勝手な解釈だけど、
小休止をとって明日からまた頑張れというエールなのかも。
東京築地から新富町駅へ向かう帰り道。
コートをめくる風が心地よい。
たぬきのねどこをぬくぬくの楽しい花教室にしようと思うのであった。
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