同じ釜の飯を食う
花の仕入れは東京の板橋市場を使っている。
たぬきのねどこは仲卸で花を買っている。
仲卸は100本、50本と箱に入った花を10本と小分けにして売ってくれている店舗だ。もちろん一般の方は入れない。
個人商いの花屋さんの仕入れは、ほとんど仲卸を使っていると思う。
同じ時間に行くとだいたい同じ顔ぶれになる。
そして少しずつ話しをするようになり、仕入れのからお店の相談までするようになる。
クリスマスリースを作る時は花材から作り方の相談をしたり。
開店祝のスタンド花は合う花や大きさを聞いたり。
何でも相談している。
花の生業としてライバルでもある。
でも相談には本気で答える。
「この花、いくらで売る?」
からはじまり、花教室のレッスン料の内訳や集客方法まで本当にあけすけで話す。
だからなのか、体の具合が悪いなどにっちもさっちもいかない時に、一言連絡すると一斉に救いの手が差し伸べられる。本当にありがたい。
同業者を妬むのではなく、励まし称える。そうでなくては花産業は足の引っ張り合いで衰退するのだろう。
同じ釜の飯を食う感覚が市場にはある。
だから今日も市場にせっせと通うのである。