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Rund um Köln 2022 125km

みなさんこんにちは。
いつもKEIMASA CYCLEをご覧いただきありがとうございます。
毎回書いていますがもし自転車に興味があるものの、まだご覧でない方はぜひご覧ください。

今回は5月22日にケルンにて開催されたRund um Kölnの感想を書きます。
それと今レースが先日新しくお迎えしたROSEのデビュー戦です。
車体の名前は後日決めるとしましょう。

動画はKEIMASAがいずれ投稿してくれると思うのでしばらくお待ちください(相変わらずの他力本願)

3年ぶりの開催となった

Rund um Köln
ドイツで2番目に古いワンデイレース。
基本的に平坦ばかりのコースではあるが所々に200mの山が用意されている。
見どころは約8〜10%の石畳の坂。
登りたくても力が全て分散されるため非常に登りにくい坂である。
プロ部門では地元ケルン出身のニルス・ポリッツが見事な逃げ切り勝利を上げた。

今回のレースは私とKEIMASAの2人で125kmの部門に参加しました。
コースは以下の通りです。

ケルン大聖堂近くからスタートして1周して帰ってくる(1部のルートは2周する)
41km地点と100km地点あたりは同じコースを走る

KEIMASAとはレース当日に現地で合流しました。
私はいつものように電車で現地入りです。

ドイツの輪行は基本的にそのまま乗せる
車体が動かないようにベルトも座席の下に付いている

レース会場へ無事に到着したもののKEIMASAが来るまで暇だったので少しだけ会場周りを散策しました。

今大会のスポンサーの1つであるシュワルべがレース前のタイヤメンテナンスをしていた
出店している店鋪を見ると「イベントに来たな」という気持ちになる

しばらくするとKEIMASAがやって来ます。

暗い色を好むドイツ人達の中で実はかなり目立つ格好をしている
そのため人混みに紛れていてもすぐに見つけられる

シュワルベ
ドイツに本社を構える自転車、バイク等のタイヤメーカー。
ドイツ国内には街中にシュワルベの予備チューブの自動販売機が設置してある。
価格も€8(1000円)からと良い金額なのでチューブを忘れて走っても緊急で予備を入手することができる。

軽く2人でアップを済ませていざレースへ。

アマチュアレースの後に行われるプロレースの準備の為にチームカーが既に何台も停まっていた

レーススタート

レースは9時半スタートですが登録時に渡されたゼッケンの色でスタートの時間が前後します。
本気で優勝を狙いに行く人は赤、楽しみつつも記録を狙いたい人は黄色、楽しく完走を目指したい人は青とグループ分けされます。
オンラインでの登録時に『あなたの平均速度は?』と言う質問が必ずあるので私は32kmと入力したところ黄色のグループになりました。
KEIMASAは38km(だったはず)で登録しましたが私と同じ黄色だったようです。

レース開始時は会場の雰囲気もかなり盛り上がる
レース開始直前
KEIMASAが言うには200万円超えの自転車が多くいたらしい

赤のグループが出走して私達が出発する番が来ます。
皆ワクワクしながらスタート地点へ向かいます。
今回は前日にコースのデータをサイコンに入れていたので単独で走る事になっても安心です。

しかしレース開始直後に問題が起きます。

なんと出走数秒前にサイコンに登録していたコースのデータが飛びました💨
慌ててルートの再読み込みを開始するも間に合わずレースが始まります。

皆レース出走に向けて楽しそうにする中、1人慌ててサイコンをいじる姿をしっかり撮影されていた

更にいつものようにKEIMASAの後ろに張り付いて走ろうとするも僅かな隙間に他のローディーに割り込まれてしまいレース開始早々にはぐれてしまいました。
無理をすれば追いつくことは可能な距離ではありましたが今回はあえて追いつこうとせずにいつものペースで走る事にしました。
と言うのは、前回のレースにて自分より早い人と走り続けた結果、最後に足が動かなくなり散々な目に遭うと言うのを学習したからです。

今回のレースは前回のフランクフルトの時より25km長いのでペースを間違えると前回以上に散々な目に遭います。
ですので100kmを超えるまでは何もしない走りをすることにしました。

集団で走るのはレースの醍醐味

レース開始直後にライン川を渡った後は北東へ向けてひたすら走り続けることになります。

アマチュアのレースであってもドイツは当たり前のように道路全てを貸し切る

集団で走るのは楽ではありますが問題としては常に前の走者を見ていないといけないので集団がある程度分断する坂に入るまでははっきり言ってほとんどの景色を覚えていません。
街中を走り抜け高速道路のような場所も通り22、23km地点あたりで1つ目の山に入ります。
前回のレースに比べればたかが250mほど登るだけなので楽です。
しかしここで調子に乗ってしまえば必ず後半に響くので今回は周りのドイツ人達に合わせて一緒にのんびり登ります。
ですが平坦はとんでもない速度で走ドイツ人達も坂道はやっぱり尋常じゃないほど遅いので結局のんびり走っていてもどんどん前で出ていきます。
片っ端から追い抜き続けるので抜かされた人に「あいつ足どうなってんの?」と何度も言われました。
私が勝てそうな場所なんて坂道しかないのでその時だけ優越感に浸ります。

坂道は得意不得意の差がはっきり出るから苦手な人は一気にペースが乱れる


1つ目の坂が終わり下り坂に入りますがそこまで来ると鬱憤を晴らすかの如くドイツ人達が猛烈な速度で私を追い抜いていきます。
今回のレースでは最高速度80km出しましたがこれでもバンバン抜かれていきます。
彼らに恐怖心と言うものは無いのでしょう。

その後も平坦と軽い登りを何度か挟み走り続けます。
46km地点、ベルギッシュ・グラードバッハ市にあるレースの見どころの1つでもあるベンスベルグ城の『約8%の石畳の坂』を登ります。

ベンスベルグ城
現在はホテルとして経営されている


坂自体は大した斜度ではありませんがかなり幅が狭いので3人並んだらぎゅうぎゅうです。
更に道が石畳なのでバランスを崩し道を狭くする原因になっているフェンスに何人ものローディー達が当たっていました。
100m程しかないのでちょっと頑張ればすぐに登れる距離ではありますが所々石畳が出っぱっていたのでなかなかペダルに力が伝わらずかなり登り辛いコースでした。

その後は順調に進み続けましたやはりレースなので多少のトラブルはあります。
トラブルと言っても事故等のトラブルではありません。

基本的にずっと集団の中で走っていましたがあるタイミングで集団から一気に離されてしまい1人で走ることになってしまったのです。

景色は最高だが単体で走るにはかなり辛い

運良く私と同じように単体で走っていた2人のローディーと共に隊列を組んで走っていましたがやはり3人では無理があります。
しかも人を引くことに全く慣れていない私が前に出ても30秒しか引くことができず多大な迷惑をかけました。
「お前が坂で速いのは知っているから坂で引っ張ってくれ」と言われました。
どうやら何度かの坂道で片っ端から抜き続けていた人達の中にいた人だったようです。
しかし坂道に入って引っ張ろうと思っても2人が全く私について来れず結局その2人をおいていく羽目になってしまいました(本当に申し訳なかった)
その後は1人で坂をノロノロ登り…なぜか私を置き去りにした集団に追いつきました。
そのまま集団の先頭を走る事になり私のペースで走ったことでバラつきかけていた集団が整列されました。
その結果、先程置き去りにした2人が無事追いつくことができました。

レースも後半に差し掛かった頃にまた新たな問題が発生しました。
先程同様に集団から離され少人数で走る事になったのですがある程度走り続けていたら先程走ったであろうルートに戻ってきたのです。
初めは『えっ、道間違えた?』と思っていましたが実はこのレース、1部のルートを2周するそうです。
事前にコースの地図を見ればしっかりと2周することが表記されているのですが、サイコンに全てを任せるつもりだったので完全に頭の中からそれが抜けていました。
更にそれに気がついたと同時に私達より遅くにスタートした短いコースを走っている人達が合流してきました。
私達より短いと言うことは、その人達は同じコースを2周しないと言うのは考えなくてもわかることです。
しかしながらその事をすっかり忘れていた私は『このままこの人達と一緒に何も考えずに走り続けたらまたこのコースに戻らされるのでは?』とトンチンカンなことを考えてしまっていました。
これは困ったと思っていたところ、50km地点からちょくちょく遭遇する1人の大きなローディーが近くを走っている事に気がつきました。
すぐさま近づき「申し訳ないのですがルートを完全に忘れてしまいました!もし良ければご一緒してもよろしいでしょうか?」とお願いしました。
状況を理解してくれたこの方は2つ返事で了承してくれました。
結局この人とは80km地点からゴール直前まで一緒に走る事になりました。

彼の名前はパウルさんと言うそうです。

私の右にいる紺色のジャージを着たかなり大柄のパウルさん
彼の愛車もROSEだった

ほぼずっと彼が前を走っていましたが、お世話になる身になってしまったので迷惑ばかりはかけていられません。
たまに前へ出て頑張って風除けになろうとしましたが私とパウルさんとの身長差はなんと30cm程あります。
残念ながらどんなに頑張っても風除けとしての効果を殆ど発揮しませんでした。
結局彼の後ろに張り付く事になってしまいました。

短いコースを走る人達と隊列を組み田舎道を通り抜けようやくケルンの街中へ帰ってきます。
このままパウルさんとゴールまで行くのかと思っていましたが突然彼の足が止まります。
どうやらガス欠だそうです。
慌てて前を走るも「もう足が動かない」と言われてしまいました。
見ず知らずの私をずっと後ろに張り付かせたまま50km近い道のりをほぼ1人で引っ張り続けたのだから疲れて当然です(短いコースの人達もほぼ彼の後ろに引っ付いていました)
「また後でな」と言われてしまったのでゴールへ向けて一気に速度を上げます。

後々聞いたのが「横にカメラマンがいたから単独で撮影して欲しかったのもある」とも言っていた

足がとても元気な私はその後、抜き続けられる人をほぼ全員抜かし一気にゴールしました。
ゴール前だから格好良く写真取ってもらえるかな?って思っていましたが今回のレースで写真を撮影してくれていたバイクカメラマンはなんと並走していました。
『無事にゴールできただけでもよしとするか』と思いながら上体を上げた私でしたが実はそこを撮影されていたようです。

1着でゴールしたような写真になってしまった

ミュンスターやフランクフルトと少しずつレースに出始めていますが今回のレースのゴール前が最も盛り上がっていました。
まるでプロのレースで勝ったかのような気分を味合わせてくれます。

ゴール直後のローディー達はみんな本当に疲れていた
中には動けない人もいた

ゴールした後はすぐに先にゴールしたであろうKEIMASAを探そうとしましたがその前に先程置いて行ってしまったパウルさんを待ちました。
私がゴールしてから数分後に無事ゴールした彼を見つけて感謝の気持ちを伝えました。
「あなたがいなかったら今日私はゴールできませんでした。本当にありがとうございました」
自分で言うのもなんですがこんなに人に感謝したのは久々です。
「無事にゴールできて良かったな。また来年会おう」と言ってもらえました。

何はともあれ無事にレースを終えることができました。

ちなみに順位ですが約950人が参加して487位でした。
ちょうど中間くらいの順位ですね。
1位の人は私よりゴールが40分以上早いそうです。
バイクで参加していたのかってくらい速いですね。

今回の走行記録を貼っておきます。


その後KEIMASAを探しましたが目立つ格好をしていたのですぐに見つけることができました。
元気そうだなと思いながら近づきましたがどうやらかなり疲れていたようです。
「もう帰りたい」と言う彼を無理やり引きずりレース後のビールを求めてビールコーナーへと向かいます。

この写真だけ見ると『これからレースがスタートする』ようにしか見えない
ドイツのレースでは基本的にアルコールフリーのビールがレース後に配られる
銘柄はメインスポンサーのクロムバッハー

ビールを受け取った後に周りを見渡すとレースが終わったローディー達がその場で即席の宴会を始めていました。
ドイツのレースでは毎回このような行事を見ると『あぁ今回も無事にレースが終わってくれたんだな』ととても実感します。

2人で話していたら昨年のミュンスターでのレースで知り合ったKEIMASA CYCLEの視聴者さんが来てくれました。
どうやらこの方も今回のレースに参加していたそうです。
この方の話はまた次回する事にします。

レース後は自走で帰ろうと思っていましたが脚が動かなくなるくらいには疲労していたこともあり電車で帰る事にしました。
そう考えている中、なんと視聴者の方が自宅まで車で送ってくれると言う事になったのでお言葉に甘えお願いする事にしました(その節は本当にありがとうございました🤗)

この後はのんびりお話をしながら無事に帰宅することができましとさ。


ROSEでレースに出た感想

先日お迎えしたROSEと共に初めてのレースに参加しましたが思った以上に走れる自転車だなと実感しました。
特に印象的だったのは以下の3点です。
1つ目は『圧倒的に坂に強くなった』
今まで一緒に走ってきたオルベアも坂には強い自転車です。
しかしブレーキの位置が原因なのか、重心がかなり後ろにあるので坂道を登る際には前傾姿勢にして登らないと途中で止まってしまう様な感覚が何度もありました(オルベア アヴァン2015年モデルはダイレクトマウントブレーキシステムを採用しているためブレーキがクランクのすぐ後ろにある)
車体が装備込みで7,2kgと今までの自転車より2kg軽くなったので登るのがより楽になりました。
2つ目は『平坦であれば単体でも常に時速35kmで走れる様になった』
ROSEブランドのRC-Forty/Fifty Carbonというホイールを使用していますが回転が良く高速巡航にはかなり適しています。
3つ目『ディスクブレーキ』
初めてのディスクブレーキを採用してのレースでしたが坂道を下る際にはやはり絶大な威力を発揮してくれます。
ドロップハンドルを握った状態で下り坂を攻めた際に指1本で簡単にブレーキが効くので坂に対しての恐怖心がかなり軽減できたと実感しています。
他にもまだ良い部分はいっぱいあると思いますが今回気づいたはそれくらいです。

今後ももっと一緒に走って仲良くなっていくとしましょう。


今回も長々とか書きましたがここまで読んでくださりありがとうございます。
毎回真面目に書いていますが次回はかなり真面目な話を書こうと予定しています。
それではみなさん、もうすぐ夏がやってくるのでそれに向けて減量していっぱい走りましょう👋

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