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なぜ”Jリーグサポ”は日本代表を嫌うのか

2018年5月31日、日本サッカー協会は2018FIFAワールドカップロシア大会に
臨むメンバー23名を発表した。そしてTwitterでJリーグサポ(以下Jサポ)からは”予想通り”と言った感想が散見された。まず、顔触れから見ていこう。
(本noteは個人の感想を述べたものであり、所属する団体の意見ではございません)

1. 歴代最高齢の日本代表が誕生

まず、日本代表のメンバーを23名見ていこう。ハリルホジッチ前監督は、GK・DFなどポジション別にメンバーの名を呼んでいたが、西野監督はGK以外のプレイヤーをFP(フィールドプレイヤー)を名付け、まとめて呼んだ。

GK
川島 永嗣 
東口 順昭 
中村 航輔 
FP
長友 佑都 
槙野 智章 
吉田 麻也 
酒井 宏樹 
酒井 高徳
昌子 源 
遠藤 航 
植田 直通 
長谷部 誠 
本田 圭佑 
乾 貴士 
香川 真司 
山口 蛍 
原口 元気 
宇佐美 貴史 
柴崎 岳 
大島 僚太 
岡崎 慎司 
大迫 勇也 
武藤 嘉紀 

以上23名が今大会のメンバーだ。何とも代わり映えのしないメンバーである。実は23名のうち、ほとんどのメンバーが2014年FIFAワールドカップに出場していたメンバーだ。平均年齢28.3歳。2010年大会は27.8歳であったことから歴代1位となる”最高齢の日本代表”となった。これについて西野監督は、「実績を重視」したと述べており、経験豊富な選手ばかり選出されていると印象付けている。

2. メンバーの選出に「またか」の声

実は日本代表のメンバーが発表される前日、横浜国際競技場(日産スタジアム)で、日本代表vsガーナ代表の親善試合が行われていた。結果は0-2の敗戦。この試合に選ばれていた26名の選手の中から23名を選ぶと公言していたため、誰が落選するかに注目が集まっていた。

ハリルホジッチ前監督が突如解任されたというニュースは記憶に新しい。その理由として、田嶋会長は「選手とのコミュニケーション不足」を挙げていたが、実際のところコミュニケーション不足は存在せず、”本田黒幕説”が浮上していた。

というのも、本田選手はハリルホジッチ監督の時代、初期のころは試合に出ていたものの、最近ではベンチを温める存在になっていた。なぜ本田を使わないのかという問いかけに対し、ハリルは「目指すサッカーが違う」と答えている。つまり、本田のプレースタイルがハリルホジッチ監督が目指すサッカーに合わない。だから試合に出れなかったのだ。

これに本田は怒りが抑えられず、会長に直訴。結果として、ハリルホジッチ監督が解任されたのではないか?という説が事実はどうかはさておき濃厚である。また、怪我をしてコンディションが上がらない香川選手も試合に出ていないのに日本代表に選ばれていることも不思議でならない。まあ、実績重視なのだから仕方ない部分はあるのかもしれないが。

ガーナ戦の振り返りはここでは述べないが、本田が交代でピッチを退いた後から日本代表のプレーの質は上がったと言っておこう。大島×柴崎のコンビネーションは抜群で、本田が交代したことによりパスも回るようになった。

指揮官は「本田を選んだのには理由がある。彼には影響力がある。」と述べており、後輩育成のために選出したとも取れる。しかし、最高齢の日本代表に”育成”という概念があるのかは甚だ疑問である。

3. 今年のJ1は過密日程!W杯の影響で約2ヶ月中断へ

2018明治安田生命J1リーグは2月23日に開幕し、12月1日に閉幕する。通常は毎週1節が行われ、全34試合を戦うのだが、今年は違った。W杯イヤーとなる今年は1週間のうちに2試合が行われるという過密日程。その背景に、5月下旬から7月上旬にかけて行われるワールドカップに向けての準備があった。Jリーグは、各クラブからメンバーが招集されJリーグに影響が出ないようにするため、W杯イヤーは必ず中断期間を設ける。ここまでは良い。

しかし、今年選ばれた23名のうち、15名は海外でプレーする選手たち。国内組は8名のみ。たったという表現が適切かは分からないが、8名の選手のために中断期間を設けるのはどうなのか?とJサポの間では声が上がっている。特に、不透明なハリルホジッチ監督の解任に加え、本田・香川の”忖度選出”と噂されている日本サッカー協会への不信感が強いことが原因のひとつだろう。

ハリルホジッチ監督を解任した時、田嶋会長はこう述べた。「勝てる可能性を1%でも上げるために解任した」と。ハリルホジッチ監督は、勝てるサッカーを展開し、チームも軌道に乗りつつあった。そして、親善試合では世代交代を図るための”テスト”を行っていた。そのテストに”内容より結果”とNOを突きつけ、解任をした田嶋さんの責任は重い。

もし、ハリルホジッチ監督ならばJリーグからももっと多くの選手が選ばれていたに違いない。例えば、宇賀神(浦和)・車屋(川崎)など。この2人は呼ばれてもおかしくない存在だった。小林(川崎)は怪我で招集されなかったが、もっと国内組からも呼んでも良いのではないだろうか。

波乱の幕開けをしそうな西野JAPAN。サッカーをよく見ているJサポからは落胆の声。本田・香川などスター選手を応援する人からは歓喜の声。サポーターが一枚岩になっていない状況で、どのような試合を見せるのか。Jサポを歓喜させるのか、それとも一般大衆を落胆させるのか。波乱の船出は始まったばかりである。

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