父との電話
父と久しぶりに電話をしました。
父は昔から頭が固くて、決めたら曲げない昔ながらの人でした。
そんな父も歳を重ねるにつれ色々悩んでいるようで…
今まで大切にしていた
「人付き合い」が怖くなったんだとか。
びっくりしました。
人付き合いのおかげで自分は今生きていられているなんて話をしたのが、つい7年前。
自分が社会人になった時に教えてくれた父がそんな事を言うなんて。
でも、それには理由がありました。
父親の年齢にもなると、周りの不幸もたくさん耳にするようです。
人一倍、他人に感情移入してしまう父は、それを自分自身だったり、家族のように考えてしまうのでしょう。
そしてそんなに辛い思いをするくらいなら、最初から仲良くなければ、辛い思いをすることは無いと思ったようです。
中には難病とも言われている「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」になってしまった方や「ガン」を患ってしまった方などなど様々だそうです。
人の不幸に慣れることは中々出来ません。
自分も、今は「ガン患者」さんを担当させてもらう緩和病棟に勤めております。
そのため、人の不幸にはたくさん遭遇します。
なので、今の父の気持ちもとても共感してしまう部分もありました。
でも、自分が職場で学んだのは、
「人それぞれの終わり方があるということ」
良いか悪いかはわかりません。
でも、それも人それぞれ。
自分の終わり方なんて、考えたくもないですが。
個人的に、
「終わりを迎えたその人」の最後である、
貴重な時間を少しでも共有出来たことは、とても名誉なことだと思っています。
今までの楽しかったことや嬉しかった経験・つらい思い出と現在。
色々な感情がある中で、残り少ない貴重な時間を一緒に共有するのは、他人でもキツイです。
どんどん弱っていく姿、お迎えが来た後。
毎回看護師さんの記録を見るたびに涙が込み上げます。
ご家族から、あなたのおかげで…。
と言われるたびに、ほかにも何か出来たのではないかと思います。
そして、自分もそういうふうに思って貰える人になりたい。
世の中の全員じゃなくていい。
自分の最後が、
【大切にしている人たちの力になれるように】
終われたら良いなーなんて思った瞬間でした。
父の電話を通して、考える良いきっかけになった気がします!笑
重たい話になってしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました!