挑戦したクエストは…全部!?個性さまざまな子どもたちと探究活動を楽しむ嶺(みね)一家
こんにちは。探究学舎でオンラインメンター(※1)をしてるゆきです!
いきなりですが、お子さんが探究学舎の授業を受けていてこんなことを思うことはありませんか?
「うちの子、授業は楽しんでるんだけど、授業止まりなのよねえ…」
「子どもの探究を深めてあげたいけど、どうサポートしたらいいのかわからない…」
「授業も全部しっかり聞かないし、クエスト(※2)もやらない。うちの子、探究学舎向いてないのかしら?」
保護者の方々とお話しすると、このような悩みはよく話題に上がります。
そんなみなさんのヒントになればと思い、今回あるご家庭にインタビューをしました。
去年の4月から、クエストは<全部>欠かさずチャレンジしてきたというかれん、さいもん、えれんの3きょうだい(姉弟妹)とお母さんの桂子さんです。
クエストは毎週1つ以上提案されることがほとんど。なので「ええ、全部!?」と驚いた保護者の方も多いのではないでしょうか。どのように3人はそんなにたくさんのクエストにチャレンジをしているのでしょうか?
そこにはちょっとした工夫があったのです。今回はその秘密にせまります!
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個性豊かな嶺家の3人の子どもたち!
ゆき(以下ゆ):こんにちは!今日はよろしくお願いします。じゃあまず、一人ずつ自己紹介をお願いします!
かれん(以下か):かれんです、中学1年生です!好きな授業は「きみの仕事編」と「食編」。「きみの仕事編」は、自分の将来の仕事について考えたり、他の人はどんなふうに働いてるのかを考えるきっかけになりました。
さいもん(以下さ):さいもん、4年生です!オンラインで好きだったのは「アート編」、「イノベーション編」、「戦国英雄編」。探究スペシャルは「戦国合戦編」が好き。武将になりきったみたいでおもしろかった!
えれん(以下え):えれんです、2年生です!好きなのは「戦国英雄編」と「生命進化編」。どっちも歌が好き〜!あとは「生命進化編」は、巻物をつくるのが楽しかった!
(えれん作:生命進化編の内容をまとめた巻物)
ゆ:一緒に受けてるのに、好きな授業はみんな全然違うんやね〜、おもしろい!じゃあもう一つ質問!
オンライン探究では、毎週授業のあとに「クエスト」が出されるよね。クエストも、どんなのが好きだったか教えてください!
か:「科学技術史編」のバスボム作りと「食編」のスパイスからつくるカレー。あと、面白い野菜を調べたこと!150cmもある守口大根について調べたよ!
(かれん作:150cmもある守口大根について)
さ:「戦国英雄編」でつまようじでお城作って、それが完成した瞬間がめっちゃ嬉しかった!あと「アート」編でやった、絵を描くクエストかな。
(3人作:「アート編」名画チャレンジ)
え:「食編」でやった、おかしのおうちづくり!あとスパイスから作るカレー!作るのが楽しかったー!!
(3人作:食編クエスト「お菓子の家づくり」)
ゆ:お〜!みんな色々楽しんでるね〜!
挑戦したクエストは全部!?どうやってるの?
ゆ:ちなみに、3人は結構たくさんクエストをやってるイメージがあるけど、今までに何個くらいチャレンジしたの?
3人:100個以上!!!というか、全部やってる〜!!!
ぜんぶ!!???!?!?!?!??
ゆ:ぜんぶ!??ぜ、ぜんぶ!???(本気で驚きました)
それはびっくり、、、でも、毎週新しいクエストが提案されるのに、一体いつやってるの??
桂子さん(以下桂):我が家は授業が金曜日なので、週末の空いてる時間に私も3人と一緒に紹介動画を見てクエストをやります。授業の興奮が冷める前、授業を受けてすぐに取り組むようにしています。
ゆ:す、すごい、、、ルーティーンができてるんですね。
とはいっても、子どもたちの興味ってさまざまですよね。3人がハマらない時とか、今回のクエストは興味ない!というようなことはないんでしょうか?
桂:やりたがらない時はないですね。授業の後クエストの紹介動画みたら、やりたいやりたい!と言い出します。
あ、でも、「やろう〜」と声をかけてもなかなか始めない時はありますね。だらだら別のことしてたりとか。
ゆ:なるほど。そんな時はどうするんですか?
桂:「もうお母さん1人でやるからね!!」と言って、先に始めちゃいます。そうすると、子どもたちも「待って!ぼく/わたしもやる!!」と気づいたら一緒にやってます(笑)
我が家、もちろん子どもたちも探究の授業好きですが、多分私が誰よりも楽しんでるんですよね(笑)。授業もしっかり見たいし、クエストもやりたくってしょうがない。
(お菓子の家づくりにチャレンジする様子)
やっぱり、子どもがたった1人でクエストをやったりその先の探究をしたりするのは難しいですよね。特に最初の頃は、親のサポートが大切だと思います。一緒に授業を受けたり、その後クエストも隣で楽しんでる姿を見せたり!そしたら子どももちょっと気になり始めて、自分もやってみようかな?って思うんじゃないかな。
それと、子どもがやりたい!と言ったタイミングを逃さないこと。なるべく熱が冷める前に!これも心がけていることの一つです。
クエストをたくさん取り組んだその先は?
ゆ:お母さんが一番楽しんでる!!めっちゃ素敵ですね。
クエストは家庭での探究のきっかけになるようにという意味合いもあるのですが、実際にクエストをやって、そこからまた興味が広がったり、もっと知りたい!となることってあるんですか?
桂:クエストやって楽しかった、満足!となる時もあれば、もっと知りたい!やりたい!となる時とどちらもあります。
ゆ:もっと知りたい!やりたい!となった時は、どんなサポートをするんですか?
桂:まずは家の近くの図書館で本を大量に借りてきます。その中で興味を持ったものがあれば「次はこんな本借りてきて」とどんどん次、次、と興味が広がるごとにそれに見合う内容の本を借りてきます。
学校の長期休みを利用してお城を見に行ったり、水族館、博物館にも行ったりしました。
もちろんこのように興味を深めていく時もあれば、満足して「楽しかった!」で終わる時もありますよ。
でもとりあえずやってみないと、楽しいかどうか、ハマるかどうかもわからないじゃないですか。だから我が家では、「まずなんでもチャレンジする」というのがモットーになっています。
(戦国合戦編にでてくる小田原城へ行った時の写真)
(地球編にでてくる年縞博物館へ行った時の写真)
個性豊かな子どもたちの探究をどう見ているか
桂:それと、どんな内容に興味を持つのかや探究の進め方は、子どもによってさまざまだなと3人を見ていると感じます。
さいもんは、興味を持った一つのことをどんどん深掘っていくタイプです。
彼は戦国編を受けてから武将や城に興味を持ちました。城を見に行ったり、つまようじや段ボールで実際に自分で作ってみたり。最近では安土城の復元ジオラマを作りました。一つの分野のことをとにかく深く深く探究するんですよね。
(さいもん作:安土城の復元ジオラマ)
かれんは、様々な分野に広く興味を持つタイプです。動画づくりや工作を楽しむこともあれば、最近はSDGsに興味を持ち自然環境、差別、戦争についてのブレゼンをしました。今は食品ロスについて調べるなど色んなことに挑戦しています。
(プレゼン制作中のかれん)
えれんは2人の見様見真似で刺激を受けているようです。授業も興味があるところは聞いていて覚えてることもあるけど、途中でいなくなっちゃうこともあったり。でもそれで十分だと思っています。まだ2年生だし、学校の授業の45分集中するのでも大変だと思うんです。だから、彼女もきっとある程度年齢が上がればもっと楽しめると思うんですよね。
(3人で科学実験編の気圧に関するクエストにチャレンジ)
ゆ:興味の向く分野だけでなく、どのようにその興味を深めていくかや楽しみ方もさまざまなんですね。
桂:探究学舎のみなさんにもサポートしてもらっています。戦国編から始まったさいもんの城好き、戦国の知識はもう親は到底追いつけません。ですので、歴史のスペシャリストであるたかおさん(講師・木元隆雄)にどうやったらもっと歴史を探究できるかアドバイスをもらいました。
他にも、子どもたちの探究スタイルについて話すこともありました。
先ほど話したように、さいもんは一つのことをどんどん掘り下げて探究していくんです。でもかれんのそのようなところはあまり見たことがありませんでした。
そんなことを思っていたときにかっきー(講師・柿木結允)が、「さいもんは赤い炎だけど、かれんは青い炎ですね」と伝えてくれたんです。さいもんは情熱や興味、やってることが側から見えやすい。それと比べるとかれんは確かに見えづらいけど、それは周りから「見えづらい」だけで興味や好奇心がないわけではない。兄弟でも、こんなに探究のスタイルが違うんですよね。
「自分たちはどんなふうに探究したら楽しいかな?」を家族で一緒に考える
桂:今回は、我が家がどんなふうに探究学舎のコンテンツを楽しんでいるのかをお話ししました。
しかし家庭によって、また子どもの個性によって状況はさまざまですのでどの家庭もうちと同じことをすればいい、とは思っていませんし、「探究を深めるには、この方法が正しい!こうしなければならない!」と無理に頑張る必要はないと思います。
それよりも、「自分たちはどんなふうに探究したら楽しいかな?」を家族で一緒に考えられたら素敵ですよね。まずは親が子どもと一緒に探究の授業を受けてみるのも、いいきっかけになるんじゃないでしょうか。
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(※1)オンラインメンター…オンライン授業後にある、子どもたちのオンラインコミュニティ(通称ホームルーム)を担当する、大人のスタッフ。
(※2)クエスト…探究学舎が提案する、子どもたちが思わず「やってみたい!」と探究心を刺激されるようなアクティビティのこと。「やりたいタイミングでやりたいものだけやってもいいよ!」という方針。コンテンツに応じて多種多様なクエストがある。
記事を書いた人:ゆき
探究学舎オンラインメンター。
なにかにチャレンジすることや、新しい知識を得ることは楽しい!と子どもたちが思える空間を目指してホームルームを運営しています。
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