不景気時の就職先は公務員志向が強くなる
新しい年度に向けての準備に追われる季節です。
4月1日付けで辞令を受ける職場の方には緊張感がありますね。次の上司はどんな人だろう、どんな部下が入ってくるのだろう、新人の様子はどうだろう。春独特の空気感が漂います。転勤の内示を受けて4月1日より新天地に向かう方は引っ越しもあり、家族との調整もあり、慌ただしいことでしょう。世の中の変動が覆いかぶさり、いつもとは勝手が異なるざわめきもありますね。
さて、そんな落ち着かない時は、職場の火種が大きく飛び火する可能性があります。アンガーマネジメントを学んでいる方はよく理解していると思うのですが、通常よりもストレスが多くなっている時に、不満で一撃を食らいやすいからです。特に「言葉」の魔力が爆弾になりかねません。
そんな時、皆さんはどのように「言葉」を扱いますか?
例えば、法律が根拠になっている職場の方は
【職務の根本は法律なのだから、職務上の言動は根拠に基づくべきであり、その解釈を疎かにして(慣習に従うだけ・上司の言いなりになるだけ)で仕事をした気でいる者は『害』である】
という言葉をどのように受け止めますか?
厳しい言動ですか?
常識的な言動ですか?
甘い汁を吸っている上司に対して向けた言葉であれば「そうだ!そうだ!」と共感の意見をもらうことができます。
批判というより、当然のこととして受け止めてもらえますね。
法律が根拠ではない(労働基準法等の適用はあるが仕事内容には主として関連が薄い)業界の方はいかがでしょう。
そこには、企業理念・企業指針があり、その下には企業の目指す目的があります。その目的を無視した言動は慎むべきでしょうね。愛社精神や帰属意識が高い従業員に恵まれていれば「職務上の言動は慣習に従うだけ・上司の指示に従うだけで仕事をした気になる」というお粗末な会話も少ないことでしょう。自分の飯は自分で稼げ!が根本にはありますからね。ここは、いかに教育がなされているか、社員満足度を満たせているかにもよります。
さて、今後は不況になると言われています。要するに、学卒さんは公務員を目指す傾向が強くなり、優秀な新人が公務に流れるという新卒市場です。
今迄は、優秀な学生さんこそが海外に流れる傾向にありました。しかし、海外の道も世界的に封鎖される傾向があり、まずは公務員を選ぼうとします。安定を図りながら次の策を練る、それが優秀な若者の傾向なのです。そして安定を得ながら海外に出る準備をします。
生温い職場でエスカレーター式に65歳、70歳と定年延長を迎える熟年の方々には、今までの職務上の言動を振返り、新人を育てることに注力してくださると円満です。若くて優秀な新人さんは不条理を嫌いますので、自国の職務に就くことを拒絶し海外に飛び出ていきます。皆さんに行き渡る年金、そして税金を納める人数が目減りします。職務上の言動を間違えてしまうあなたが根本的原因の可能性もでてきます。若くて優秀な「人財」を退職させないよう、気をつけましょう。