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束で戦うということ

「スパンキープロダクションは最近やめていく人が多いですが、大丈夫ですか?」

最近、周りからよく言われます。

そら、そう思われるわな。

減っていくのを見てプラスの感情を抱く人はいないでしょう。

「ダンス・ダンス・ダンスさんはどうされるんですか?」

と聞かれることもあります。


今後どうなるかはわかりませんが、とりあえず今言える事として、



ぼくはスパンキープロダクションが好きです。



好きな先輩、後輩に囲まれています。ありがたいことに。


大事な事を伝えてくれてはるのに、声が小さすぎてみんなが耳を傾けて近づかなければいけない先輩。

酔うと何故か吸えないタバコを人からもらい、ふかしてむせる先輩。

試合で活躍する度に、すぐ阪神の助っ人外国人の名前に改名したがる後輩。

舞台前に大衆演劇ぐらいメイクをしてしまい、顔と首の色が明らかに違う後輩。

etc…

また、スパンキーを離れた先輩方にも、今でもずっとお世話になってます。

事務所に残る人、離れる人、それは芸人という個人事業をやっている以上、それぞれの考え方があって当然ですし「しょうがないこと」です。

「今いる場所でベストを尽くす」
「違うなと思ったら離れる」

それだけだと思います。

ただ、ぼくは「束で戦う」事が好きです。
野球をずっとやっていたからかもしれません。

昨日まで開催されていたTikTokショート動画の賞レースで、所属芸人「単細胞」(以下、単ちゃん)がいいね数一位(ぼくが確認した限りでは)になりました。

いいね数一位に10万円。最後の1分まで大接戦でした。

単ちゃんはSNSの告知はもちろん、直接繁華街に出向いて動画の宣伝をしてました。
また、他の所属芸人も各々の告知媒体を使って宣伝し、お客様もそれに乗じて動画を拡散してくださり、また事務所外の芸人さんも協力してくれ、ほんとにみんなが「束」になったと感じた数日間でした。まるで選挙活動のような。
束になった時の幸福感とか達成感って、やっぱり一人では味わえないものなんですよね。

何よりみんなをそうさせたのは単ちゃんの日々の姿だと思います。

単ちゃんはコロナ禍初期に4コマ漫画を毎日SNSにアップし続け、自作の本も作りました。毎日アイデアを考えるのはものすごい労力だったと思います。
一方その頃のぼくは、乃木坂46さんのインフルエンサーを踊ってただけです。もう踊りは忘れてしまいました。

今回のTikTokの賞レースは、小さい事務所でも、「みんなが一つの方向に向かって束になればいい結果が出る」という事を体験させてくれました。
高校野球で言えば、公立高校の快進撃みたいな。

もちろん、束になっても負ける事はあります。現状、負けることがほとんどです。

でも、ぼくは「弱小事務所」「地下芸人」という言葉は使いたくありません。(他の方は全然使ってください)

「事務所」「芸人」でいいし、自分でわざわざネガティブなカテゴライズをする必要は無いなと思ってます。

言霊みたいなもんで、毎日10回ずつ

「ぼくたちは、弱小です!」
「ぼくたちは、地下芸人です!」

って言ってたら、自信もやる気も徐々に削がれていくような気がします。

今いる立ち位置を把握する事は大事ですが、自分を下げる表現をする必要はないかなと思います。

スパンキープロダクションには魅力的な芸人がいっぱいいます。色んな人に見てほしいし、また色んな人に入ってきて欲しいのが正直な気持ちです。

ただ、そのためにはやっぱり「結果」が必要で、そこは「束」ではなく「個」を磨いていかないといけません。結局、コンビなりピンなり、個々の力の集合体なので。

次は、ぼくたちの番ですね。

社会が生み出した奇行種、山田さんと「キモこわおもしろい」ネタをいっぱいやっていきます。「キモこわ」だけになって寄席に来てくれたお子さんを泣かさないようにします。

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とだただし
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