入門 起業の科学~スタートアップの第1歩に最適の1冊~ぼくの教科書【#29】
今日の教訓
「科学で調べ、熱意で動く」
こんな人におすすめ度☆☆☆☆☆
・いまからスタートアップで動きたい人
・起業したい!けどなにからはじめたらいいんだろうと思っている人
・Lv.1起業家の人
入門 起業の科学はどんな本?
入門 起業の科学ははっきり言って最強のスタートアップの教科書だとおもいます。
ぼくがスタートアップとして動くなかで、起業のプロの方から教わったことはほとんどがこの本に書いてある内容でした。それを実践形式で教わり、ビジコンでの入賞も果たせました。
なので、この本に書いてあることは、間違いなく起業が成功するものだと確信しています。
イノベーションカーブを理解しよう
イノベーションカーブとは、スタートアップの製品やサービスが市場に浸透していくまでの過程を示した図で、この図の理解なくしてイノベーションはありえません。といっても、簡単なものなので、だれでもすぐに理解できます。
まず、市場に製品を打ち出そうとすると、「デッキー」と呼ばれる人たちから製品をつかいたい!という声が上がります。ですが、このデッキーたちは「新しいもの好き」という特徴をもつ人達なので、ずっと商品やサービスを使い続けてくれるわけじゃありません。
次に使いたい!といってくれるのがEA(アーリーアダプター)と呼ばれる人達です。スタートアップが最も大切にしなければならない顧客がこのEAです。EAは、スタートアップの商品を、喉から手が出るほど欲しいと思ってくれる方で、スタートアップの熱狂的なファンになりうる人達です。
顧客インタビューなど、リサーチはEAの方を中心に行っていくべきです。
次に商品を買ってくださる方はEM(アーリーマジョリティー)、その次にLM(レートマジョリティー)です。
まずはEAとの接触を心掛けていきましょう。
リーンキャンバスを活用しよう
リーンキャンバスとは、スタートアップの商品やサービスと顧客との関係やお金の流れなどを可視化したもので、上のような構造をしています。
このリーンキャンバスに当てはめて、自分たちがなにを提供するのか、どこがライバルなのか、どうお金を得るのかなどを考えていきます。
リーンキャンバスからどんどんサービスの必要性、必要機能、足りないものなど、自分で自分のサービスを理解して整理しましょう。
インタビューは怠らない!
主にEAに向けて、またはEAを見つけるためのインタビューは怠ってはいけません。十分なデータが取れるまで続けていきます。
そこでの繋がりは大切にします。今後もずっとお付き合いしていく中になるかもしれません。インタビューは、どんどん深堀していくかたちで、あくまでも中立の立場の意見をもらいましょう。
MVP検証につづく
十分に準備ができたらMVP検証段階にはいります。MVPとは、最小限の提供価値をもった製品です。
例えば無料コミュニケーションアプリ「LINE」を想像してみてください。LINEには「メッセージのやり取り」「通話」の他にも「LINEニュース」「LINEペイ」「LINEゲーム」「LINEオープンチャット」など様々な機能があります。このなかで、MVPは前半のメッセージと電話機能です。
スタートアップの商品は、ニーズがあると分かるまで制作にとりかかるのは危険です。ニーズがないとしたらその費用が無駄になってしまうからです。スタートアップはチャレンジ精神は大事でもリスクは背負わないことが大切です。
LINEはMVPでメッセージと電話に需要がみえ、それを打ち出し、人気が出たことで他の機能をたんまり備えることができたわけですね!(LINEがスタートアップ事業なのかは知りませんが……笑)
入門 起業の科学でスタートアップの仲間入りを!
この本を読んで、本気で起業を目指せば必ずなにか得るものがあると思います。ただ、「1回目の起業は90%が失敗し、2回目の起業は80%が成功する。ただ、2回目の起業に挑戦する人は少ない」という言葉に代表されるように、1回目ではうまくいかないかもしれません。
日本ではスタートアップの勢いが弱いといわれています。そんな現状を少しでも打破するために多くの方が自分の商品を社会に届けるという思いで活動してくれることを願います。