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萩原聖人プロが目指した世界が、少しだけ【麻雀・Mリーグ】

こんばんは。
場末フリー雀荘出身の田ノ倉です。

ぼくは最近、Mリーグはだいたい放送日の深夜か翌日の通勤時間にはすべて視聴し切るような形で生活しています。

こうなったのはだいたい前シーズンの後半くらいからなのですが、
それまでは平気で3日くらい置いておいて、
休みの日に一気に見るとかいうのをやっていました。


なぜ今のスタイルに変わったのかというと、
翌日、会社に行くと、
違う部署の上司や同僚、取引先なんかが
「堀慎吾4連勝っすよ~!!」
などと圧倒的ネタバレを迅速かつ的確にカマしてくるからです。

Xならアプリを開かなければネタバレを食らわずに済んだのですが、
これは避けられません。

自分に振ってくる話題だけならまだしも、他の人の雑談に対して
「いや俺まだ見てないんでやめてくださいよ」
とも言えないし。



で。

この状況に気づいたとき、
萩原聖人プロがいつか言っていた、Mリーグを
「次の日、学校で話題にする」
ということ。

まあもともと大人のゲームなのでいきなり学校とはいきませんが、
少なくともぼくのまわりでは、会社で、
それが起こっている。

ほんの数年前までは、職場で麻雀の、
しかも放送対局の話をするなんて想像もつかなかったわけですが、
それが今は当然のように行われている。


萩原聖人プロのいう
「次の日、学校で話題にする」
というのは、人気コンテンツがテレビなんかに一極集中していた時代の感覚であり、
前日の人気ドラマとか、バラエティ番組とか、野球とか、そういうみんなが面白いと共有していたものがあって、
それを翌日の話題にする、みたいな感覚で。

個人個人で興味のあるコンテンツを選んで楽しむ傾向にある若い人たちにはイマイチ汲み取りにくいかもしれませんが、
我々オジサン世代以上には端的に伝わる萩原聖人プロが目指すMリーグの目標地点、という感じがします。


そして、それが現在、学校ではないけれど、
まず会社というところで、少なくともぼくのまわりでは実現されている。

萩原聖人プロが目指すところに、少しかもしれませんが、
確実に近づいているんだなというのを感じました。



そんなことになんとなく気づいて出勤したその日。
このタイミングにだけは聞きたくなかった一言。

とある他部署の上司と同期が

「もう萩原は引退だろ!」
「萩原は現環境だともうきついっすよね」

と話している。


五萬暗槓をし忘れて放銃してしまった翌日の話です。



たしかに暗槓を忘れたかもしれないけれど、
成績はずっと悪いかもしれないけれど、
所作やマナーに疑問符はつくかもしれないけれど。

アマチュア時代から一流俳優として活躍しながら、
まわりからの目を気にせず麻雀を愛し続け、
(元SMAPの木村拓哉さんが、『若者のすべて』で麻雀プロではない時代の萩原聖人さんと共演した際、「横でいつも麻雀雑誌ばっか読んでて、馬鹿じゃねーの」と思ったことを語ったエピソードは有名)
普及活動に勤しみ、
Mリーグ初期にはアイコンとして一般層の客引きとしての役割も担いつつ、
Mリーグ、ひいては麻雀業界をここまで盛り上げた功績は唯一無二と言っていいでしょう。


そんな萩原聖人プロが、視聴者からこんな言われようをしている状況が、
悲しくて仕方ありません。

ちなみに麻雀界隈では「ハギー」と呼ばれて親しまれていますが、
僕は社会人として働いた最初の業界がテレビ業界、
しかもドラマ関係だったということがあり、
その仕事を離れた今でも、口が裂けても「ハギー」と呼べません。
俳優としての立ち位置、功績がどうしても混じってきてしまうからです。

そういう背景もあり、
萩原聖人プロをより特別視している部分もありますが、
やはり萩原聖人プロがMリーグにおける重要な位置にいることはまだ変わっていないと思っています。


もちろん、トップでもラスでもなかった半荘で話題をかっさらうというのは未だに「萩原聖人ここにあり」だとは思うけれど。



今シーズン、萩原聖人プロは僕でもわかるくらい手組や仕掛けの基準を変えていて、
いまのMリーグの場に適応するよう調整されているようです。

取り組むのが遅いんじゃねーかという声もあるようですが、
こういった努力が結果に繋がるよう祈っています。


個人的には、
「昨日のハギーの4s切り、ないわ~」
ではなく、
「ハギーの4p一発ツモ、さすがだわ~」
というのが
「次の日、学校で話題になる」
そんな萩原聖人プロであってほしいと願っています。

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