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雀ction2024がフリー雀荘での不毛さを緩和することになるか【麻雀・フリー雀荘】

こんばんは。
場末フリー雀荘出身の田ノ倉です。

おとといフリーに打ちに行ったときに、
眉毛がめちゃくちゃ細くて金髪で強面なのに競技麻雀出身でめちゃくちゃマナーの良い黒帽子さんから
「面白い雀荘がもうすぐOPENするらしい」
という情報を得ました。

なにが面白いのかというと、
面白さの目玉は
「各局終局後、全員の手牌を開けて感想戦を行う」
というものです。


ちょうどいま、
「麻雀は不毛であるからこそ」
とかいうわけのわからないnoteを下書きにちょろちょろ書いていたのですが、
そこで重要な要素として、
「フリー雀荘にて淡々と局が消化され、
終局後も何の会話もなくすぐに牌を流すことの儚さ、不毛さ」
というのが出てきます。

たとえばこういうの↓。


これって競技麻雀出身者や麻雀ガチ勢だったり、
Mリーグなんかを見始めてから麻雀始めましたみたいな人からけっこう聞く意見ではあります。

前者の層については、
終局後検討できないと自分の考えが合っていたかどうか答え合わせができず、
勉強にならない、という考えがメイン。


後者については、僕が会って話した人たちだと、
放送対局のように1局1局、1半荘1半荘しっかりフィーチャーされて、
少なからず大小問わず発生する自分の中の対局中のドラマ性にスポットがあたらないと虚しい、儚いと感じてしまうという。

普段からフリーで打っている我々みたいなもんからすると、
自分の手牌なんてほかの誰も興味がなくて、
というのは肌感で持っていて、
放送対局でも何の大会でもないんだから、
ダブリー国士無双がクイタンで蹴られようが、
通常は普通に千点払って黙って流して終わり。

馴染のメンツだったりして状況が許せば、
「ダブリー国士だったのに!きち~!」
とか言いながら手牌をさらすくらいで。
普通は黙って流す。

でもやっぱりそれだと虚しいとか感じてしまう人はけっこういるようで、
これは極端かもしれませんが、
自分でMリーグさながらの実況解説を脳内でしながら打っているという人もいるくらいです。


「終局後に手牌を公開する」
という試みは、上記いずれの層に対しても刺さるアプローチな気がしています。

ガチ勢にとっては
「やっぱり親はまだイーシャンテンだったな」
とか
「上家はやはり1-4s待ちだった」
とかの答え合わせができますし、
Mリーグから入ったライト勢も
「5面張だったのに単騎に負けた~」
とか
「え!この順目でスッタン張ってたの?」
とかで自分の手がフィーチャーされることで、
虚しさの軽減が期待できます。


そういえば肝心の店名ですが。

これがけっこう調べるの苦労しました。

なにせ他に情報がないので、
久しぶりにXの検索機能をも駆使して調べました。

その結果判明した店名は、
「雀ction2024」
です。

黒帽子に確認とったわけではないので確実ではありませんが、
謳っている内容や、未オープンであるという点から、
ほぼここで間違いないでしょう。


この雀ction2024さんはなかなか個性的なルール採用を予定されているようで、
目玉となるのはやはり「感想戦が毎回ある」ということです。

各局終了後、全員の手を開き、20秒間確認することができますと。
さらにその間であれば、山を見てもOKですという。


そして、あのMLスタジアムさんですら時間打ち切り制を導入することになったこの状況で、
まさかの時間打ち切りなし、コールドゲームなしです。

このシステムだと毎局発生する感想戦の時間は馬鹿にならないと思うので、
なかなかすごい決断です。


その他、

・途中流局はあり
・大明槓の責任払いあり
・国士無双は現物以外は出和了可能(単騎でツモってもアガらずに頭を切れば13面待ちで出和了できる)
・符計算制度なし
・4半荘に1回席替えがある

などなど、いまかなりメジャーなルールとは一線を画すものとなっています。

ただでさえ時間かかるシステムなのに、
さらに席替えまでするんですよ。ハンパないっす。


時間制限なし、コールドゲームなし、感想戦あり、
という組み合わせは、
麻雀を頭脳ゲームとしてじっくり楽しみたいガチ勢と、
時間に追われずじっくり打ちたい初心者という両極端な層に刺さりやすい施策なんじゃないかと思います。

ガチ勢にとってはじっくり時間を使って場況読みや鳴き読み等を楽しむことができ、
そのうえ最後に答え合わせまでできる。

初心者にとっては時間に追われて焦る必要がなく、
同卓者に恵まれれば終局後に
「この手牌ならコレ切ってオリたほうがいいよ」
とかアドバイスをもらえる可能性もある。


ただ、このあたりとミスマッチを感じてしまうところは、
符計算なしのところ。

ガチ勢の流入を狙うときに、
符計算なしなんて
「そんなの麻雀じゃねーや!」
となる可能性はけっこう高いんじゃないかと思います。

だいたいガチ勢っていうのはいまメジャーなルール内のどれかにアジャストしてガチさを追求しているわけなので、
急に符計算なしというフィールドが出てきても、
それが一旦どこかでメジャーなルールにならない限り、
なかなか厳しいんじゃないでしょうか。

いやでも符計算なしだと初心者には優しいんじゃない?
って話もあると思いますが、
結局符計算はどうしたってよっぽど特殊な場以外では求められるわけで、
初心者向けに独自の施策を色々用意しているベルバードさんでさえ、
そこは端折らず残しているところから見ても、
ここは相当思い切ってるなとは思います。
符計算なしルールはかなりマイナーなので、
結局麻雀をやり続ける以上は、
いつかは身に着けないとどうにもならない要素ではあるので・・・


あと、感想戦っていい部分もかなりありますが、
かなり恐ろしい要素も含んでいるので、
マイナス思考のひとや、
歴だけ長いベテランなんかの人はちょっと抵抗あるかもしれません。

例えば、僕の場合だと、麻雀歴だけはそこそこあるので、
所作や表情などを作り込んで、
「打てるヤツ感」
を出すことは可能です。

しかし、感想戦を繰り返すうち、
「こいつ、実はヘボやで・・・・」
というのがバレてしまう。

なので僕が雀ctionに行くとしたら、
「勉強させてください!宜しくお願いします!」
みたいなテンションで行くしかないな。
取り繕ってもすぐヘボがバレる。


あと、マイナス思考の初心者の方なんかは、
感想戦で、アレ切ったほうが良いとかこれは切らんほうがよかったとか言われたら、
「また怒られた・・・・もうダメ・・・・」
となってしまうかもしれません。

「感想戦」というくらいですから、
まあそもそもそういう人は無理ですね。



ちなみにこの雀ction2024さんでは4人麻雀だけでなく3人麻雀もできるようで、
ここでもまた独特なルールが出てきます。

その中で驚いたのが、
ツモ損なし、ただし不足分は北家の点箱から持ってくる
というもの。

通常、ツモ損なしの三麻だと、
子がマンガンをツモったら、
3000ー5000の支払いになるのですが、
ここは普通に2000ー4000ですと。

ただ、ツモ損なしというルールなので、
足りない2000は北家の席から持ってこようぜ、
というエキセントリックなルール。

最終的なポイント配分どうすんの?
とか
北家の点棒は無限に出てくるのか?
とか色々ありますが、
個人的には初めて聞いたルールだったので、
そういう発想があったかと感心しました。


気になる方は、
その他細かいことは雀ction2024さんのアメブロがあるので、
検索して見てもらえばいいと思います。



さて、話を戻しますが、
僕がそこそこ通っている、
そこそこ場末な雀荘でも、
最近とくに
「場況が・・・」
とか
「1枚は生きてるでしょ」
とか
「最終手出しこれで2s待ちはない」
とか、
そういう人読みではなく場読みや牌理を意識した会話が目立つようになりました。若めの人が多いですかね、そういうのは。

ぼくはこういうことが全然よくわからないのであれですが、
そういう人たちにとって、終局後に毎局手が開かれるというのは、
まさに垂涎のシステムといえるのではないでしょうか。

プロでもないし、
勉強会に行くってほどのアレでもないし・・・・
って人たちにとっては、そうそうない機会です。


放送対局をみて、憧れて、
みたいな層の人たちも、
自分がファインプレーで当たり牌をビタ止めすれば、
終局後に
「ツモスーオリてビタ止めすか!?」
となるかもしれないし、
いつもは黙って流すしかなかった成就しなかった大物手も、
「5巡目でチューレンですか?!」
となるかもしれない。

今までフィーチャーされなかった自分だけのドラマに、
スポットがあたる可能性が大いにある。


これらの人たちにとって、
雀ction2024でのフリー打ちは、
決して不毛でも、虚しくもない、
確かな楽しみとなっていくのかもしれません。


雀ction2024さんは12月ごろOPEN予定とのことですが、
一体どうなるのか、非常に楽しみです。




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