茅森プロの親満放銃を場末チェッカーにかけてみた【Mリーグ・麻雀】
こんばんは。
場末フリー雀荘出身の田ノ倉です。
一昨日のMリーグ、とくに2戦目については、
雀力の低い僕でもわかるくらい
「おや・・・？なにかおかしいぞ・・・？」
となるようなアヤシイ雰囲気が漂ったまま展開していました。
不思議な雰囲気のまま迎えたオーラス0本場、
ピンズ染め手をやっていそうな親の仲林プロがピンズを余らせたところで、
ラス目の松本プロからリーチが入ります。
そのとき、役牌を鳴いていてドラ単騎でテンパっていた茅森プロが、
赤5pをもってきてノーマル5pと入れ替え、
仲林プロに12,000点の放銃となりました。
こんな状況です。
これがめちゃくちゃ叩かれているというわけなのです。
各方面で有識者の方々含めて「ありえん」と多くの方が言っていることを考えると、
おそらくAIに精査してもらうまでもなく、
5pプッシュは悪手なのでしょう。
たぶん自分だったら一旦６ｓ切って、そのあとは４ｓ→５ｓと切って下家に刺さればラッキー
みたいな感じに行く気がします。
ただ、テンパイ維持なら5p切り一択な気がしますがどうなんでしょうか？
1m切りも普通に当たる可能性ありそうですし、
どうせテンパイ維持という選択をするなら、
すでに薄い2-5p待ちにして打点も下がる選択をするくらいなら、
1m単騎続行でマンガンテンパイのほうが良さそうな気がしますが・・・・・
さて、非難の的となっている5pプッシュですが、
これをNAGAでもMortalでもなく、
場末チェッカーにかけてみるとどうなるでしょうか。
僕がよく行く場末フリー雀荘では、
「点棒の壁！」
という言葉がよく使われます。
すくなくとも、僕がよく行く場末雀荘ではだいたい使われています。
地域性とかあるんでしょうか？
他の地域で使われているかどうかは知りません。
単に現象だけを説明すると、
【ダントツのプレイヤーが他者の危険牌を切る】
これだけです。
ただこれには色々な意味が含まれており、
・「ダントツの人がベタオリしてたら白けるやん、押したほうが盛り上がるやろ」という単なるノリ
・ダントツの俺とダンラスのあいつ、
「流れ」も「態勢」も大きく差がついているんだから、
当然全押ししても俺が勝つだろ、という流れ論
・親に放銃するくらいなら子方に全ツして自分が上がれればOK、
ダンラスの子方に打ってもOK、局消化のほうが価値が高い、という思考に基づいた戦略
などなど、一概は規定できない様々な意図を含んでおります。
ただ、繰り返しますが、事象としては
「点棒の壁！」
と言いながら無スジをぶった切る。
それだけです。
さて、今回の茅森プロ5pプッシュについて、
あれは「点棒の壁！」だった可能性があります。
もしそうなら、歴戦の場末雀士たちも同様に、
同じシチュエーションで
「点棒の壁！」
と5pを叩き切るに違いありません。
そして昨日、タイミングの良いことに、
とある場末雀荘が常連たちを含めたバーベキュー大会を開催していました。
平日だというのに21名の場末雀士が集まっているとのことです。
ぼくは「仕事に決まってんだろバーカ！」と断りましたが、
なんだか悔しいのでnoteのネタのために利用したいと思います。
その雀荘のメンバーに件の牌譜画像を送りつけ、
バーベキューで浮かれている場末雀士全員に、
必ず全員に、
何を切るか聞いて集計するよう頼みました。
どうせ回答無しか、
来ても夜だろうなと思っていると、
まさかの午前11時ごろに回答が来ました。
肉を焼く・食う・酒を飲む
これしか用意していなかったため、
時間つなぎにこの話題を振ったところ、
意外と盛り上がってしまったということみたいです。
なんだか盛り上がるネタを提供してあげたような感じで悔しいのですが、
いったん集計した回答はこんな感じです。
・6s切り：10名
・1m切り：6名
・4s切り：3名
・5p切り：2名
・・・・お前ら、普段「点棒の壁！」とかいってダントツだと好き勝手暴牌しているくせに、
なんだこの回答は？
と腹が立ったのですが、まあこれがリアル回答なので仕方ありません。
6s切り派の理由としては、
・いくらダントツでも一発放銃はやってない。まず現物から。
・この状況で親が見逃しはないので、親にも通るっしょ
・いったん6s切って、次から5s4s切って下家に差し込み狙う
といったものでした。
1m切り派の理由としては、
・テンパイ維持したいけどさすがにピンズは親にヤバい。
・2-5pは薄いが、態勢の差でツモれるはず
・下家が打点足りて無くてツモ専だったとしても一発でドラなら倒してくれる可能性大
・1mがリーチ者に刺ささるのはそれはそれでOK
など。態勢の差とか言っているあたりが場末です。
それでいて打点不足でも一発でドラならあたってもらえそうとか理論的に正しそうなことを言い出すから怖い。
でも普通に親に当たる可能性あるけどそこはどうなんでしょうか？
4s切り派の理由としては、
・親にアガられる前に一刻も早く差し込みたいじゃん
・さすがに親に1-4sとか4sでトイトイで刺さるとかは無いっしょ
3名ともほぼ同じ内容でした。
5p切り派の理由としては、
・態勢の差を考えるとテンパイ維持できれば自分がアガれる。
・そもそも親がテンパっているかはわからんやろ
・流れ的にドラ単騎でマンガンが余裕で見える
・さすがに2-5pは薄すぎる上に打点が不満
・いくらなんでも5pが親に刺さる態勢じゃないでしょ
・とにかくドラ単騎でマンガンがあがりたいんだってば
・１ｍ切ってもし親に当たったら一巻の終わり。最悪すぎる。それなら5pで打ったほうがマシ
・やっぱりマンガンがあがりたい、というかアガれる。
かなり場末感の高い回答となってきました。
やっぱり赤を引いたことによるマンガンテンパイに完全に魅了されています。
なぜかオリの選択はなく、ふたりとも１ｍか５ｐ切りどちらかという二択で考えていました。
そして、万が一１ｍで打ったとき、流れ的に最悪だと。
打点を下げてしかもオリ気味に打った１ｍが当たったら流れ的に最悪。
ということみたいです。
※ちなみに、今回連絡をとってみんなに問題を出してもらった人はその雀荘のメンバーで、メンバーの中で最も打数があり、毎月純黒なのですが、
そんな彼の選択は、5p切りとのことでした。（場末客ではないのでさっきの2名には含めていません）
理由は、「マンガンテンパイでしょ？押し。明らかな役満テンパイでも入ってない限り余計なこと考えず、押し」とのことです。
というわけで、
茅森プロの5pプッシュは場末チェッカーでも場末度10％以下という結果になりました。
歴戦の場末雀士でも、あそこで「点棒の壁！」は発動させないと。
通常の期待値的にも、場末度的にもハマらない5pプッシュ・・・・・
そうだ、忘れていました。
茅森プロは、もはや「猫」なのです。
理に基づいていたり、カテゴライズされるような打ち方をしているようでは、猫度が低くなります。
気まぐれで、掴みどころのなさこそが猫度を高めます。
そういうことで言うと、この5pプッシュは猫度MAXの打牌なのかもしれません。
上記noteに出てくる超ド級熱狂的茅森プロファンの重則くんに5pプッシュについて聞いてみると、
「そういうところがいいんじゃん。危なっかしいところとか。結局トップだったんだし、良くない？それよりトップとって嬉しそうなインタビュー見た？最高じゃん」
と言っていました。そうかそうか。
「チートイのときの萬子押しとかほんとうに最高。しれっと押しまくって結局6000オールとか。これが茅森よ、って感じ」
チートイのとき、ってのはこれですね。
たしかに昔からの茅森プロのファンなら相当痺れる展開だったかもしれません。
「あの手ってシャボの9p2枚とも鳴いてないから、もしテンパってもドラ単騎かドラ表示牌単騎のチートイ確定よ？そんな手で急にやる気になってくれたってところがまた気まぐれ感あっていいじゃん」
とのこと。
このときの手が、テンパイできればめちゃくちゃ強い、みたいなイーシャンテンなら「まあそりゃ押すでしょ」となるんですが、
最終形が良くてもドラ単騎、もう一択がドラ表示牌単騎という渋めの待ちになるイーシャンテンからぺろりんと下家へ萬子を押していく姿勢が、
猫度を高めていると。
「ちょっと押してみようかにゃー」
的なものを感じると。
今回の件はセガサミーフェニックスサポーター、wingth？
の方々もけっこう怒っているようだったので心配していましたが・・・
期待値がなんだ、ナーガがなんだ、「点棒の壁」？なんだそりゃ。
去年ずっとつまならなさそうにしていた重則くんの久しぶりにあんな楽しそうな顔を見たら。
ZOOMなのに明らかに他のメンバーが引いていることがわかるくらいの勢いで饒舌に喋りまくる重則くんを見たら。
細かいこたぁいい、重則くんがこんな幸せそうなんだからこれでいいだろ、
そう思ってしまいました。
ちなみに重則くんが唯一呈した苦言はこちら。
「この前、黒沢プロにドラの北を一発で押したやつ。あれ理牌読みとか説明してほしくなかったな。“なんとなくいけそうだから押した”くらい言ってほしかった」
とのことです。
以上、現場からお送り致しました。