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AIなんかクソ喰らえ!白鳥あにき、ファン待望の展開で初トップ【Mリーグ】
こんばんは。
場末フリー雀荘出身の田ノ倉です。
10月7日(月)、
Mリーグ2024-25シーズン
渋谷ABEMAS
KADOKAWAサクラナイツ
EX風林火山
BEAST X
の試合が行われました。
中でも渋谷ABEMASは全チーム中最下位で、
トップ数もまだチーム全体で1回のみ。
MVPを狙うとブチ上げた白鳥あにきはというと、
2戦でいずれも逆連対。
そんな白鳥あにきが満を持して登板となりました。
多井プロが初トップと初チョンボを持ってきてくれたところで、
そろそろ白鳥プロが結果出すしかないんじゃないすか、
的なnoteも書きまして、
次回、白鳥あにきの登板を今か今かと待ちわびていたところでございます。
いつもは白鳥あにき出場のゲームは面白ければいいやと思って見ているのですが、
今回ばかりはトップとってもらいたいなと思っていたところで、
かといって楽々な大トップっていうのもスリルに欠けると思っていたので、
今回のトップはまさに注文通りという感じの展開でした。
東1局・東2局0本場はいずれも手が入らず、
横移動。
どちらも岡田プロの和了。
「内容は良いのに」
と言われながらも思うような結果に結びついていなかった岡田プロがここで来るか・・・・!!
東2局1本場に手が入り、
一気通貫との両天秤となる黄金のイーシャンテンから、
三色目のほうが入り6巡目リーチ。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157195301/picture_pc_516b7db2e7811e8f383af0140dff53f7.png?width=1200)
結局ド安めツモとなり、
「なんでこの流れで安めツモやねん」
と思っていたら裏が乗ってマンガンに。
東3局は先制リーチを放つも、
親の中田花奈プロが赤5pをぶった切って高めツモ倍の追っかけリーチ。
待ち牌数はふたりとも1枚のみ。
そこで一発目に掴んだのがドラ表示牌の7m。
ヤバすぎる牌なのですが・・・まあ通りますと。
わかってるんですよまあ通るのは。
全員の手牌が見えるんで。
やっぱりこれ、特定のチームの手牌だけしか見られない配信でできないもんなんですかね?
追っかけ親リーチに一発目に表示牌掴んで通すとか、
なかなかスリリングで視聴者側からするとめちゃくちゃ盛り上がると思うんですけど。
でまあそんなヤバい追っかけリーチは二階堂亜樹パイセンが2000点を中田プロから討ち取り、
無事に捌いてくれました。危ねえ。
やっと迎えた親番、東4局。
早々と仕掛けられた下家の亜樹パイセンの萬子染め気配に萬子字牌を止めてチートイ模様でモゴモゴやっているうちに、
岡田プロが上からやってきてメンピンツモの和了。
さっき救ってくれたパイセンにせっかくの親番なのにモゴモゴを強いられ、
岡田プロとの点差を広げられてしまう結果に。
東場終了時点で31,000点持ちの2着、
トップは36,500の岡田プロで十分近いですが、
逆に下の二人も16,000点前後で、
簡単にいくらでもひっくり返る着順状況です。
非常に楽しい展開です。
南1局も親番の亜樹パイセンが暗躍します。
プロ歴が長い自分のイメージを利用して早めのトイトイダッシュで白鳥あにきをまたまた対応させ、
またもやモゴモゴ状態に。
でもこれ、このモゴモゴ状態で我慢してるときのほうが白鳥あにきの結果って良いことが多い気がするんですよね。
悪い時ってだいたい自己都合で攻めて、
特に下家の手を進めさせてしまい、
放銃まで面倒見る、みたいなバランスになってることが多い気がします。
ただ、終盤ド危険牌の7sをしれっと切った中田プロをみて、
自分以外全員テンパイしていることを察したあにき。
さすがに一人ノーテンはやってねーだろ、
ってことで、テンパイ崩させるための嫌がらせ&最悪ハイテイでツモってもらってもよし、
というダブルの願いを込めて、
その7sをポンして中田プロにハイテイを回します。
これが功を奏し、中田プロに嫌な牌を掴ませることに成功、
中田プロはオリて二人テンパイでしのぎます。
南1局1本場。
8巡目に見事チートイドラ3のテンパイを果たすも、
なぜかダマテンを選択。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157196060/picture_pc_fa7be2667fd46b4c37e150095d1f43e7.png?width=1200)
これはさすがにいつもの白鳥あにきの正常なバランスならリーチしていると僕の雀力でもわかるやつなのですが、
ここはなぜかダマ。
2巡くらいまわして思い直してリーチと行くのですが、
時すでに遅し、
岡田様と中田プロに激押しされ、
結局中田プロから岡田様への横移動となってしまいます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157196124/picture_pc_ce0d8f3d3dcf24521f060010ab2a334b.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157196193/picture_pc_dd6af4c3888fca40dd133a3aab93b403.png?width=1200)
この局の即リーせずについては、
明確にリーチすべきだったと検討配信で白鳥あにき自ら言っていました。
数巡回した理由については、
特になにを狙っていたわけではなく、
リーチのほうが正着だと気づいたので、
その時点でリーチしただけ
とのことです。
一旦ダマにしたんだからダマにし続けたほうが良いなんてことはなく、
得だと気づいたならその時点でリーチしたほうがいい
自分がミスだと思ったからその時点で修正した
「反省リーチ」
と。
そりゃそうですね。
続いて南2局。
トップ目岡田様の親を蹴るべく、
果敢にリューハを仕掛けていく白鳥あにき。
しかし、躱し手だからと早々に嫌ったドラメンツがメンツかぶりしてしまい、
このあたりで暗雲が漂ってきます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157196396/picture_pc_cd6cca551637509bd6474d7a192534e8.png?width=1200)
やはりと言うべきか、岡田様からリーチが入ります。
白鳥あにきは手牌が危険牌ばかりでヤバい。
そんな中、ほどなく亜樹パイセンから追っかけリーチが入ります。
姉譲りの謎の微笑とともに放ったリーチが岡田様を捉え、5200の横移動。
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望外に岡田様との点差が縮まります。
南3局、7巡目にドラドラでこの形。
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6sを切れば中ぶくれの7萬とドラ4sのシャボ待ちに取れるテンパイ。
しかし、さすがに・・・・と7萬をツモ切りすると、、、、
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157196479/picture_pc_9d9c139ef97417809f3714eb34f0d66e.png?width=1200)
速攻で裏目っていく態勢。
怒りの7萬切りリーチ、
親の中田プロから追っかけが入るも、
中田プロの待ちは山になく、
無難に5sツモアガリ。
ここも中田プロの待ちがないってことがわからないほうが楽しくていいですね。
ちなみに裏ドラが6sで、結果跳満のツモアガリとなりました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157196599/picture_pc_ba42bd2c92e4b5f0898e04a8a7b0b309.png?width=1200)
試合後の岡田様「和了逃ししてるでしょ、あれね。うざいね。」
オーラス
白鳥あにき:41,500
亜樹パイセン:21,200
岡田様:34,000
中田プロ:3,300
という状況。
岡田様のマンガン出和了でトップをまくられるという、
非常にスリリングな展開です。
白鳥あにきファンにとっては注文通りの痺れる展開といっていいでしょう。
亜樹パイセンの着順アップ条件が岡田様から6,400以上直撃、
ツモなら跳満以上
となっています。
白鳥あにき的には配牌オリしてしまうと岡田プロにけっこうな時間を与えてしまうことになるので、
ある程度手は組んでいかなければいけません。
そんな白鳥あにきの配牌はこちら。
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微妙すぎる。
岡田様の配牌はこちら。
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悪い。非常に悪い。
しかしマンガン程度なら、一歩間違えればあっという間に完成してしまうのがMリーグルールです。
一応、岡田プロの攻撃に備え、
あるいは自分に早いテンパイが入れば突き放しのため和了を目指し手を組む白鳥あにき。
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ここでも安全牌を手放して目一杯。
対する岡田様はまだこの形。
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1メンツもありません。
しかし5萬なんかも切られていて、
白鳥プロ目線では1メンツも無いなんてことは想像できません。
12巡目、白鳥あにきがピンフドラ1のテンパイを入れます。
リーチするかどうか、岡田様以外からの出和了をするのかどうか、
等色々な逡巡があったことと思いますが、
その様子を鋭く睨む岡田プロはこの表情。
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![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157197352/picture_pc_0b32a7c4b740a9d3d7f634559ab27c63.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157197358/picture_pc_39a49ddb241cd0fcdddf72b22a4c1ea8.png?width=1200)
試合後の岡田様「あれテンパってんだもん!(バレバレ)」
Mリーグ開催から1ヶ月もたたないうちに、
「上から紗佳」
に続いて新規のネタを提供してくれるあたり、
演者として素晴らしいと思います。
睨む相手がそれぞれ園田プロと白鳥プロっていうのもいい塩梅です。
※フリー雀荘では真似してはいけません。本当に。
しかし
「対面の顔は一回も見なかったから気づかなかった」
という白鳥あにき、この眼光を華麗にスルーしダマテンを選択します。
直後に中田プロから2萬が出ますが、
これはスルー。
ツモか岡田様からの直撃のみ和了る予定だったようです。
残り3巡くらいのところで、2萬をツモってきて和了。
1300オール。
オーラス1本場、これで岡田様のマンガンツモ条件は消えましたが、
ハネツモ条件は残っています。
岡田様なら普通に達成しそうな条件ではあります。
ただ岡田様の配牌は悪く、
チートイでの跳満が成就しないことを願うばかり。
何度も言いますが、こういうオーラス条件戦だとやっぱり相手チームの手牌進行状況が見えないスタイルで観戦したいですね。
結局オーラス1本場は岡田様に手が入らず、
流局で終了しました。
適度に裏目を引いてやべーとなったり、
高い追っかけリーチが来たり、
オーラス0本場まではマンガン出和了で逆転されてしまう状況だったり、
それによる見逃しなんかがあったり。
スカッと高打点の連発でバカ勝ちする、
というスタイルとは違う、
典型的な白鳥プロ出場ゲームの面白さを堪能できた半荘でした。
トップインタビューでは、
「前の2半荘、ちょっと攻めすぎかなと思ってたんで、ちょっと落ち着こうと思って、東1局から、いま、麻雀AIけっこう流行ってるんですけど、もう、AIに聞いたら“悪手”だらけの、はじめからオリ気味、でまあ自分の手がけっこう間に合わないなと思ってたんで、放銃だけはしないように、って打ってチャンス待とうと思ったらね、1-4-7sつかまえてって感じで。良かったですね」
と語っていました。
前の2半荘が攻めすぎというのは僕でもわかるくらいだったので相当だったんだと思うのですが、
やはり「かかり気味」だったってことなんですかね?
その後の配信でも、「落ち着こう」ってワードをやけに出されていたので、
相当今回はクールダウンしていつも通り打とうというスタンスを重視していたのかもしれません。
あと、良かったのは
「麻雀AIにかけたら悪手だらけの手でも自分に合った手を打つ」
と堂々と宣言されたところです。
基本的には参加率や和了率を高めて積極的に攻めていく手組のほうが良しとされる風潮の中、
先制できそうもない手だったらしっかりオリ気味に対応するという戦術のほうが合っていると判断したわけです。
しかもこのインタビューで明確に発言するということは、
おそらく結構ご自身の中で決意が固まっているということだと思います。
検討配信でもAIについて、
「前のめりすぎなんだよな~」
と、自分にいまいちフィットしてない感を吐露していました。
世間的に評価されやすい麻雀AIに寄せた打ち方ではなく、
自分のスタイルにあった打ち方をしていくという決意と宣言がこのタイミングで出て、実際に結果につながったのは、
多井プロ連投の日に多井プロが話したコメント含め、
その背中によるところも大きいのではないかと思っています。
結果、多井プロの背中に応えるように見事初トップとなった白鳥プロ。
見てる側としても、このスタイルのほうが
「やっぱ白鳥プロはこれだよな~」
としっくりきます。
強めの押しは、よっぽど自分の手が良いか、
読みを入れて理論的に押せると判断したときのみ、くらいがちょうどいいです。
そしてベースの読みとしては合ってるけど、レアケースにあたって刺さる、
みたいなこともたまにあるとなお良いです。
ちなみにこの日、2戦目に登板した日向プロはニ着となって、
この日でチームは総合8位に浮上しました。
僕自身、とくに渋谷ABEMAS推しというわけではないのですが、
セミファイナル・ファイナルで白鳥プロが見られなくなるのは悲しいので、
これをきっかけにいったんABEMASには巻き返しをお願いしたいところです。
堂々と
「麻雀AIではなくて自分に合った麻雀を打つ」
と宣言した白鳥プロ。
これってもう、
「AI的に正着は打ててるけど運がなかったからしょうがないね」
という道は閉ざされたようなもので、
必然的にひたすら結果が求められます。
そういったことを踏まえて強い決意を表明した白鳥プロが、
「MVP宣言」
も含め、どのような活躍を見せてくれるのか、今後さらに期待です。