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忍田プロが麻雀解説中にブチ込んだ「スリップストリーム」とはどういうことか?【Mトーナメント】
こんばんは。
場末フリー雀荘出身の田ノ倉です。
6月17日(月)、Mトーナメント2024 I卓G卓の対局が行われました。
I卓では三浦智博プロが残念ながら敗退してしまいましたが、
大丈夫です。きっと解説の席が残ってます。
あのタイプの解説は一定の支持層がきっといるはずです。
ことごとく中田プロにやられていましたが、
まあ、ああいう巡り合わせの時ってありますよね。残念。
この日の放送はI卓G卓ともに実況が小林未沙さん、解説が忍田幸夫プロでした。
忍田プロは去年のMトーナメントでは選手として出場し飄々とした打ち回しや所作で話題を掻っ攫いましたが、
今年は解説のみのようです。残念です。
ただ、解説でも的確でテンポの良いやりとりと、
癖になる独特のワードチョイスで楽しませてくれました。
Mリーグ本編でもどんどん登場してほしいんですけど。
そして数ある「忍田語録」の中でも、急にブチ込んできて驚いたのが
「スリップストリーム」
です。
I卓2戦目の南3局、
1戦目ラス目だった三浦プロ最後の親番で、
めちゃくちゃ重要な局面。
親の三浦プロが2副露していて、
2戦目トップ目の日向プロと、
1戦目トップの内川プロは絶対放銃したくない。
1戦目トップだった中田プロも、2戦目でトップ取れれば通過が見えるので、とにかく三浦プロには打ちたくない。
そんな中、内川プロがテンパイ維持のために5mとのスライドで8mをプッシュ。
次の手番は日向プロ。
ここで、日向プロの打牌候補について、
「8mじゃないですかね今度は。今、開拓してくれたんで。」
『そうですね』
「うまくスリップストリームに入ってアガれるかもしれません」
と解説する忍田プロ。
はい、あまりにもワードセンスが秀逸すぎるんです。
言いたいことはわかる。
めちゃくちゃわかる。
思わず膝を打つようなワードチョイスである。
この局面で「スリップストリーム」を選ぶ人は、
絶対Mリーグの解説をやるべきなのではないか?
そう思わされるレベルです。
ただ、いや絶対これ意味わかんねーって人もいるよな
っていうのも思いましたので解説します。
スリップストリームっていうのは、
F1とかいわゆるレース系の競技で、
前を走っている車両のすぐ真後ろにピタッとつくことで、
空気抵抗が限りなく小さくなり(目の前の車両がほとんど空気抵抗受けてくれるから)、
それにより速度をアップして抜き去ることができる、
みたいな話です。
わかんない人には全然馴染みのない単語かもしれませんが、
例えばスピードスケートや競輪とかで、
謎に縦長で前の人にピタッとくっついて隊列しているシーンよく見ると思うんです。
あれって後続の人たちは、スリップストリームを応用して疲労を低減しているわけなのです。
レース系の競技ではわりと重要な要素で、純粋に自分の肉体のみで走るマラソンなんかですら応用されます。
で、今回はこれを比喩的に用いて、
内川プロが先頭に立って風受け(安牌ではない牌を通してくれる)担当となってくれるなら、
その後ろにピタッと付いていけば(内川プロが通してくれた危険牌を合わせ打ちしていけば)、
安全にテンパイ取れてアガリ切れる可能性があるかも?
と、忍田プロは言いたかったわけです。
「内川プロがテンパイ維持のために危険牌通してくれるなら、うまく合わせ打ちできれば日向プロアガリ切れるかもしれませんね」
と言うとなんだか普通ですが、
それを
「うまくスリップストリームに入ればアガれるかも」
って。
ほかのシーンでは相槌が「はーい♪」だったり、
非常に物腰柔らかなオジサマという感じなのに、
急にこういうのしれっとブチ込んでくる様がたまりません。
Mリーグ本編でも、愉快なオジサマ枠の解説者の方、
何名かおられますよね。
この方々、すこし頻度減らしていただいて、
ぜひ忍田プロにちょくちょく登場していただけると、
良いアクセントになるかと思います。