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白鳥プロ・松本プロのショウマツ解説がマジで解説ばっかしてて結局最高だった話【Mリーグ】
こんばんは。
場末フリー雀荘出身の田ノ倉です。
5月7日(火)にMリーグ2023-24 ファイナルの2日目の放送がありました。
実況は松嶋桃プロ・解説が白鳥翔プロ・松本吉弘プロのショウマツペア。
ファイナルということで試合内容も相当熱いものだったのですが、
とくに二試合目は今シーズン一番面白かったのではないかというくらいの内容でした。
そして今回のポイントは、
解説のお二人がその面白さを何倍にも増幅させ、
我々のような雀力の低い人でもわかるようにしっかり解説してくれたというところです。
プレイヤー解説のときは各チームの裏話なんかを対局中にいれることがあったりして、
純粋な解説以外の内容でのトークもけっこう出てきます。
しかし今回のショウマツペアは、ふたりとも麻雀の内容以外でも十分まわせるくらいのトーク力のある人気選手であるにもかかわらず、
本当にほとんど解説しかしてませんでした。
ABEMASはこれまでずっとファイナル進出していたのでプレイヤー解説としてABEMASの選手が出てくる機会というのはかなり少なく、
せっかくの機会なんだから選手だからこそ話せる裏話みたいのが聞きたかった
というABEMASサポーターの人もいるかもしれません。
しかし今回はもう断言できます。
間違いなく解説に全振りして正解でした。
この二人がこれまでのプレイヤー解説に出てきた選手たちと比べて雀力が高いのかどうかは僕の実力では判断できませんが、
明らかなのは、言語化する能力とそのスピードが優れているということです。
そして能力が高い中でも白鳥プロと松本プロの役割がしっかりしていて、
さらに視聴者の理解度を上げてくれます。
おそらく、同じ盤面をバン、と与えられたときに、
白鳥プロのほうが状況を把握して言語化するスピードが早い。
その時点で他のMリーガーたちと比べると高い水準で言語化されているのですが、
さらにノイズになりそうな情報や、明確に言語化しきれない感覚的な情報も併せて喋ってくれます。
ただ、同じように頭の回転が早い人ならいいですが、
そうでない人やまだそこまで雀力がない人にとっては、
明確に言語化されたあとに出てくる情報に関しては正直ついてこれなくなります。
しかしそこで松本プロが颯爽と現れて、
白鳥プロの解説をさらにわかりやすく言語化し、
補足情報までつけてくれるわけです。
こういう流れだと、まず雀力の低い人にとっては最後の松本プロの言語化によってかなりはっきりと状況が理解できます。
ただ、理屈はそうだけど実戦上は違うこともあるよね、とか、
もうちょっと羅列すると当てはまらないケースもあるかも?とか、
牌理的にはそうだけどなんとなく違和感もあるかも、
といったような感覚的なところやノイズの検証が必要かも?
みたいなニュアンスは、白鳥プロが逐一網羅してくれているので、
色々なケースをパッと思い浮かべて検証できる雀力の高い人にとっても満足がいくようなものになっています。
単なる初心者向けの解説で終わっていない。
しかもこの二人が、余計な麻雀以外の話はほぼせずに、
本当にずっと解説ばっかりしているので、
あらゆる点で
「プロはここまで考えているのか」
「なんとなく切ってそうだけどやっぱすげーな」
みたいなことになるわけです。
しかも実際に打っている選手たちが、
解説の予想した通りの打牌をしたり、
解説がポイントと言ったところでちゃんと悩んだり、
差し込むかも?と言ったらそのとおりに差し込みしたり・・・
というように、
解説と同じような思考をしているであろう打牌が目立ったのも大きいでしょう。
解説とプレイヤーの雀力に差があって、
全然違う立ち回りばっかりされてしまうと、
なんだか微妙な感じになりますが、そうではなかったので
「うわそんな深く考えてんだ、すげーな~」
がより発生しやすい状況でした。
松ヶ瀬プロがドラポンして最後6pツモった局なんかも、
リアルタイムで視聴しながらあのスピードで理屈も交えつつ
「~っていう切り順だからこういう理由でソーズは通せるけど3pは切れない」
「5sの切り順がおかしいけど最終手出し2mだからここは通せない」
とかいうのを刻一刻と変わる状況を反映しながらわかりやすく言語化して解説できるプロってかなり少ないんじゃないでしょうか。
正確に言えば、可能な人もいるのかもしれませんが、
そこまできっちり解説してくれようとするプロってそんなにいない印象です。
また、ここまで二人が完全に解説寄りになっていくと、
エンタメ要素の不足が不安になり無理矢理エンタメ寄りの話題をぶち込んでみたり、
変に盛り上げようとしてみたりする実況者もいると思います。
しかしそこはさすが松嶋プロ、この二人を解説に全振りさせ、
自分はオーソドックスな実況に徹し、
盛り上げるべきところだけしっかり押さえる、
みたいな立ち回りをしていました。
この内容なら、
「せっかくショウマツペアだったのに麻雀の話ばっかりでつまんなかった、裏話とか聞きたかった」
よりも
「ショウマツペアの解説が最高だった!」
という声のほうが間違いなく多くなるだろうと判断したのかしてないのか知りませんが、非常にクレバーな対応だったと思います。
ネタバレを防ぐためSNS断ちをしているのでどうだったのかわかりませんが、
おそらく堀プロの4s差し込みや6-9pテンパイ取らずなんかは、
相当話題になったのではないでしょうか。
(ちなみにこのふたつのファインプレーも、ショウマツ解説によって非常にわかりやすく説明されています)
そもそも自分たちが解説のときこういう良いゲームが行われるというあたり、
やはりこのお二人は“持ってる”な、という気もします。
確か内川プロの「西」スッタン放銃のときも白鳥プロ解説でしたよね?
さすがそういう星の下にいるんだなという感はあります。
あと、たまに白鳥プロが松本プロに
「これどっち切る?5s?」
とか聞いてるのが良かったですね。
後輩であってもチームメイトである松本プロに対するリスペクトが相当が伺えますし、
この解説の場でも別の考え方を吸収して引き出しを増やそうという学習意欲がスゴいの一言です。
いつもこんな感じで真面目に検討してるんだろうなというのが垣間見えます。
今回は白鳥プロ・松本プロの解説が非常に素晴らしかった、と思ってnoteを書き始めたわけです。
ただ、この二人がもちろん素晴らしかったのは間違いないのですが、
出場していた選手たちや実況の松嶋プロら出演者全員が相当なパフォーマンスを発揮しており、
その土台があったうえで最高水準であるショウマツ解説でその面白さが倍増したと。
このnoteを書きながら、そんなふうに思えました。
間違いなく今シーズン最も視聴すべき対局(特に二試合目)であることは間違いありませんので、
推しチームが敗退したからファイナルは最後の2日くらいだけ見ればいいや、
と思っている方も、ぜひ5月7日(火)の放送だけは視聴しておくことをおすすめします。
ちなみにプレイヤー解説、もっと増やしてほしいですよね。
毎回面白くて楽しみなので、ぜひ増やしてください。
よろしくお願いします。