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Mリーグの実況解説で“エポックメイキング”??【Mリーグ実況解説注目フレーズ11月①】

こんばんは。
場末フリー雀荘出身の田ノ倉です。

最近、気になったMリーグ実況解説のフレーズを紹介していきます。
ただそれだけのnoteです。


11月1日 第ニ試合

東1局 多井プロのリーチを受けた二階堂亜樹の手牌について

松嶋桃プロ「(当たり牌の)1-4pが余る、そういった形になってきました」
村上プロ「アマルフィですね」

松嶋p「ア マ ル フ ィ・・・」

村上p「はい、どっかの都市だ」
松嶋p「イタリア、かな」

数巡後、滝沢プロの手が進んで

松嶋p「滝沢が静かに、形の良いイーシャンテンになってきましたが」
村上p「4p余るよ」

村上p「4pアマルフィだね」

松嶋p「アマルフィの知識、あんまりないけど全ツしましたね」

Mリーグ2024-25シーズン 11月1日 第二試合

村上プロが放ったオヤジギャグを、
とりあえず一発目は持ち前の知識でいなす。

一発目が不発だったにもかかわらずかぶせてきた村上プロに対し、
麻雀用語を交えながらきわめてミニマルかつ切れ味抜群の秀逸な返しをみせる松嶋プロ。

いまはリーチ中で、受けている選手が放銃してしまうかもしれない大事な場面。
解説者の発展性のないオヤジギャグをいなすのに工数はかけていられないんだけど?
まだそのくだり、やります?
とばかりに。


初撃をうまくかわしながらも、
追撃が来る気配を察知していた危機管理能力の高さと、
そこに当て込むフレーズをさっと用意できる言語能力の高さ。

これだから「松嶋実況」は楽しいのです。

ちなみに今回の返しはちょっとニ丁目感がありましたね。

「アンタちょっとさあ~、アマルフィじゃ全然広げらんないよ~?よく全ツしたよねぇ~!」
的な感じ。



10月25日 試合前

コバミサ氏「確かに驚きの連続のMリーグ、今日もなにか、エポックメイキングなことが起きるか、非常に楽しみですね」

Mリーグ2024-25シーズン 10月25日


エポックメイキング・・・・

そもそも、エポックメイキングとさらりと言われて何割くらいの人がパッと内容を思い浮かべられるのか。


少なくとも我が上司・部下の皆様は誰も意味がわかりませんでした。

一緒に放送を聴いていた同僚は「あ?エポ…なんて??」と聞き取れてすらおらず、

上司はふたりとも「おもちゃメーカーだっけ?」と言っていました。
逆にそれがわからん。



今回は、Mリーグ各回放送時のほんとうに冒頭の冒頭、
実況席が映り、
そこから実況解説によるかんたんなやりとりがある場面にて、
「ABEMASが最下位で、めっちゃマイナスしてる。そんなこといままで無かったよね」
というような話題から、
シメとして当該フレーズが使用されました。


エポックメイキングというのは新しい時代を開いていくような様子を指す言葉なのですが、
すでに過去にない「ABEMASがダンラス」という状況を示唆しつつ、
さらにこれまでにない出来事が起こるか楽しみですね、
という内容でシメているということです。


コバミサ氏はアナウンサーみたいな雰囲気を醸し出しながら、
真面目な顔して平然とこういうワードをさらりとブチ込んでくるから油断なりません。

普段はできるだけわかりやすい言葉選びをされている印象ですが、
突然こういうのを放り込んでくるのです。

あえて狙っていたり、ふざけてやっているわけではないんだろうな、
と思うからこそ、
こういう絶妙なフレーズが出てきたときは本当にたまりません。

この話は以前何人かに話したことがあるのですが、
全員「え・・・何いってんの?」って顔をしていました。

わかってくれる人いませんかね?


11月5日 試合前

古橋プロ「さあ、今季フェニックスの戦いぶりをみて、朝倉さんいかがでしょうか?」
朝倉プロ「そうですね、ちょっとあの、近藤監督がいらっしゃってるんで、あまり下手なことは言えないんですけども」
朝倉p「まず、最初の方に、竹内元太が、めちゃくちゃツイてまして(笑)
古橋p「(笑)実力に、ツキも伴ってたと(笑)」

中略(それに引っ張られてチーム全体の調子が良いという話へ)

朝倉p「竹内元太は着火剤みたいにいま失速してる感じなんですけど(笑)

Mリーグ2024-25シーズン 11月5日


解説の内容自体は評価が高いと思われる朝倉康心プロですが、
なんだかいつも何かに遠慮していたり、
気を遣っている感じがします。

しかし、竹内元太プロをイジっている時だけ、
話は別です。


今季から竹内プロが新Mリーガーとして参戦したわけですが、
好調なスタートを決めたと見るや、
早々にイジりはじめ、
いまでも嬉々として執拗に竹内プロイジりを絶やさない朝倉プロ。

基本的に解説のときは引き気味の印象である朝倉プロですが、
竹内プロをいじる時だけはそれこそ全ツ気味で謎の活力を感じます。


普通、こういう競技で「着火剤」という表現は、
「チームが好調になるいい流れを作った」
とか
「チームを鼓舞する勝利で連勝につながった」
とかそういう感じで全面的にプラスの意味で使用されがちです。

そんな中でプラス面をしっかり伝えながら、
「最初勢いよく燃やしたばっかりに、相対的に中盤の火力が低く見える」
という、
着火剤という言葉からイメージされる数少ないマイナスの面にスポットをあて、
(実際、着火剤使うと中盤以降火力が弱まるかというとそういうことはなくて、一度しっかり着火してしまえば、他の外的要因が無い限り通常通り燃え続けます)
しっかりと最近トップを取れていない竹内プロをイジっていくというムーブを見せています。

このあたり、ワードセンスが素晴らしいのです。
やはり竹内プロイジりとなると朝倉プロはさらに切れ味を増します。

単純に「最近トップとってねーじゃん」という点でイジるだけではなく、
しっかりとチーム好調のきっかけを作った実績があることを端的に着火剤という言葉を用いて伝えておき、
それと同時に、イメージベースでの着火剤の特性と竹内プロの現状をリンクさせイジっていくという。

まさか「チームの着火剤」と称された流れでしっかりイジりに着地するとはそうそう思いません。


竹内プロのファンの方々からすると、
「なんだ毎回ごちゃごちゃ言ってきやがって朝倉この野郎」
と不快に思う方もいるかもしれませんが、
個人的には朝倉プロの竹内プロイジりは大好きです。

今回のようにゲーム開始前にこれができると、
良いアイドリングにもなりそうです。


まあ、そうは言ってもやはりすべては竹内プロが現状好成績をキープしているというのが最も大きいですよね。

失速しているとか言われていても、
まだ逆連対はたったの1回のみです。

Mリーグ新規加入選手としては異常な好成績です。

好調だからこそイジれるわけです。
「いまのあいつなら(麻雀面で)大丈夫だ」
と朝倉プロから竹内プロへの絶対の信頼があるからこそイジれるのです。


今後も朝倉プロが一切気を遣わず容赦なくイジっていけるためにも、
竹内プロには引き続き好成績をキープしてほしいものです。

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