命の選択と向き合う――母の病状に対する決断の記録
9時半に母の病状についてのカンファレンスがありました。妹夫婦も同行して、三人で話を聞いてきました。
先週は整形外科でしたが、今日は泌尿器科の先生から説明を受けました。
結論からお話しすると、右の腎臓はほとんど機能していないそうです。そして、尿管に癌があるのは間違いないとの所見でした。癌の影響で尿管が圧迫され、膀胱まで落ちていかず、尿が逆流して腎臓に戻り、圧迫と炎症を起こしていたそうです。
10月7日に尿管にカテーテルを通し、腎臓の洗浄とステントの処置を受けました。
処置の効果があり、腎臓の腫れからくる発熱は治まり、現在は容体も安定しています。
次に今後の対応ですが、手術をして腎臓を摘出するか、手術はせずにステントとカテーテルをつけて過ごすか、道はこの二択しかありませんでした。
両方のメリットとデメリットを聞くと、そう簡単には決断できませんでした。
手術をするしないに関わらず、余命に大きな差はないことも合わせて告げられました。
医師の説明の中で、ステントを入れたので腎臓の機能が多少なりとも回復する可能性があるとのことでした。
それを聞いて、急いで結論を出さずに3ヶ月ほど様子を見るという選択肢もあることに気づきました。
この日下した結論は、大腿骨骨折の手術はしない。腎臓に関してはまず3ヶ月様子を見る。そして、おそらく手術はしないと思います。母の年齢を考えると、手術をすることによって生じるリスクは高いと感じました。
説明してくれた医師は若い方でしたが、「どちらを選んでも正しい選択です。お亡くなりになったとき、あのときこうすればよかったと後悔することはあるでしょう。それでも、ご決断されたことは間違っていません」と言ってくれて、気持ちがかなり楽になりました。
ほかにも付随する話がありましたが、おおむねこのような内容です。
今日渡された荷物も、先週のものと同様に一人では担げないほど重いものでした。それでも妹夫婦と一緒に行ったので、重さがずいぶんと軽く感じました。彼女も「一人で聞いていたらとても持たないし、決められないよ」と言っていました。
手術をしない決断をしました。安定期にも入ったので、退院に向けてのフェーズに入っていくことになりそうです。
明日は面会に行きます。帰りに入所している施設に寄って、状態の報告と今後の対応について話し合わなければなりません。
6月18日の夜中に病院に連れて行ってから、まる4カ月ほぼすべての日々を病院のベッドで過ごさせてしまったことに後悔の念しかありません。
早く穏やかな生活をさせてあげたいです。