『おしごと算数ドリル』 おすすめの使い方(自由研究編)
あっという間に梅雨が開け、猛暑日が続く今日この頃。「夏休みが待ちきれない!」という小学生も少なくないのではないでしょうか。
夏休みといえば「自由研究」。多くの小学生(とその保護者さま)にとって、ともすれば憂鬱な宿題となってしまう自由研究ですが、どうせやるのであれば少しでも楽しく、有意義な形で取り組みたいですよね。
そこで本記事では今夏オススメの自由研究として、「算数の勉強を自由研究につなげちゃおう!」というアイディアをご紹介します。普段とは一味違う自由研究の醍醐味に浸りながら科目学習もできてしまうという、一石二鳥なプロジェクトです!
さぁ、どんな自由研究ができるのか、早速見ていきましょう!
【計算×自由研究①】同じ商品でも、お店によって値段が変わる?!調査してみよう!
突然ですが、みなさんは普段どこで食パンを買いますか?コンビニやスーパーを利用する方が多いでしょうか。「食パンといったら、このパン屋さん!」とこだわりをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。最近では"食パン専門店"も人気ですよね。
ではそれぞれのお店で、食パンはいくらで売られているでしょうか?コンビニで買えば100円?パン屋さんだと300円?高級食パンだと1,000円を超えることもあるようです。お店の種類だけでなく、地域や立地によっても価格差がでるのかもしれません。
ということで、おすすめの自由研究その①はずばり、「身近な商品の値段を調査してみよう」です!
出かける前にぜひ挑戦してほしいのは、自分なりに"仮説"を立てること。「あそこのパン屋さんのパンはXXX円だと思う!」「コンビニとスーパーの食パンは、同じような価格帯なんじゃないかな?」など、まずは商品の金額を予想してから調査に乗り出してみてください。
調査結果が揃ったらそれで終わり、ではありません。その理由を自分なりに考えること〜"考察"と呼びます〜、これが大事です。
今回は食パンを例に出しましたが、おにぎり、牛乳、ティッシュ、傘など、さまざまな商品の値段を調べてみるのも面白いでしょう。調べる先も、コンビニチェーン同士を比べたり、インターネットの通販サイトもチェックしたりと、自分なりに工夫を凝らすことができそうです。さまざまな商品を横断的に比較分析することで、意外な共通点やその商品ならではの特徴が見えてくるかもしれません。
調査結果を考察する際に重要となるのは、金額の大小を比較する方法です。単純に差額を計算してもいいですし(引き算)、高学年であれば倍率(掛け算)や分数(割り算)で表すのも面白いかもしれません。その際、どの商品を基準値とするか、最初に決めておくと良さそうです。
なお、3桁以上の計算に慣れていない低学年のお子様も、貨幣を並べて視覚的に違いを示してみるなど工夫を凝らしてみると、算数の既習・未習に関わらず挑戦できるのではないでしょうか。
この自由研究、得られる学びとして何よりも大切なのは「相場」という概念です。普段計算ドリルのなかで触れる数にはなんの意味もない無味乾燥なものかもしれないけれど、身の回りの暮らしで見つかる数にはなんらかの傾向や特徴、意味がある、ということを発見できるといいですよね。
【計算×自由研究②】自分だけのお店を開こう!
小学生が実際に「コンビニ店長」として働くことは難しいかもしれませんが、「自分のお店」を開くことはできるかもしれません。
例えばご家庭で、お茶やコーヒーを入れて出す"おうちカフェ"をオープンしてみる。地域のバザーで手作りの指輪やネックレスを出品して、"ハンドメイド・アクセサリーショップ"を開いてみる。
どうですか、意外と自分でも挑戦できるような気がしませんか?実際に、ご家庭でコーヒー屋さんを始めた小学1年生のお子さんもいます!自分のお金を元手に商売に挑戦することで、本気でやるからこそ得られる楽しさと学びを味わってみませんか?
お店を開くときも、研究の姿勢が大切です。まずは"仮説"として、売り上げを予想してみましょう。実際に販売して結果が出たら、"考察"です。仮説と比べて結果はどうだったか、どうしてそうなったのかをしっかり振り返りましょう。このサイクルを繰り返しながら、ぜひ欲しい成果を求めてチャレンジしてみてくださいね。
なお、商売を裏で支えるのは、正確な数字の"記録"です。商売を始めるときは、原材料を仕入れたり、手伝ってくれる人にお給料や謝礼を渡したりと、お金がかかりますよね。仕入れを始めとする費用や売上を記録しながら、手元に残る利益を計算することで、商売の成果がわかります。この、「売上ー費用=利益」というごくシンプルな引き算の式が、商売では何よりも大事!
さらに数字をよくよく見てみると、「在庫があまり気味だな・・・」「割引キャンペーンをうってみようかな!」と商売の現状に気づいたり、改善策を思いついたりすることができるのです。数が教えてくれる意味や背景、未来を読みとることが、商売の要ともいえますね。
【図形×自由研究①】マークを"分解"して、隠された図形を探そう!
世の中にはたくさんのマークや記号がありますよね。これら一つひとつをよく見てみると、「正方形」「二等辺三角形」など、実は小学校で習う図形の数々が隠されているんです。どのマークに、どんな図形が隠されているのでしょうか?調査してみましょう!
マークを集める方法には、街なかを歩き回って写真を撮る、家の中で探す、インターネットで調べるなどがあります。ジャンルとしては、企業や商品・サービスのロゴマークから交通標識や地図記号、最近ではピクトグラムまで、さまざまな切り口を考えることができますね。
「円、正三角形、正方形のうち、どの図形が一番使われているか?」と、図形の種類ごとに数を記録したり、マークの縦と横の長さを測って縦横比を計算したりと、図形探究から一歩先に進んで「数」の観点から分析するのも面白いかもしれません。いろいろな算数の知識を駆使して、マークを探究してみましょう。
例えば夏休みいっぱい、1日一つのマークを集めたら、オリジナルのマーク図鑑を作ることができるかも?!長いお休みだからこそできる挑戦ですよね。
【図形×自由研究②】世界に一つだけ!自分の家のロゴマーク作り
マークは会社や商品のものだけではありません!例えば日本では、家や個人を表すマークとして、古くから"家紋(かもん)"が使われてきました。普段はあまり意識していないかもしれませんが、みなさんの家も遡ると家紋があるはずです。今回はそんな家紋から発想を膨らませて、自分の家のオリジナル・マークを作ってみましょう!
オリジナルのマークを作る前に、まずは自分の家の家紋を調査してみましょう。家紋が見つかったら、自分なりに家紋を"分析"することが大切です。家紋にはどんな形が含まれていて、どんな意味や歴史があるのか、自分なりに解釈したり、本やインターネットで調べたりしてみてください。
分析が終わったら、ついにマークの制作です!家紋を調査して学んだことを参考にしながら、「どんなイメージを伝えたいか」を出発点に考えていきましょう。
オリジナル・マーク制作を自由研究としてまとめる時は、「調査・分析結果からどんなことを発想して、途中でどんな試行錯誤をして最終的なマークにたどり着いたか」という経緯を丁寧にまとめると、読んだ人が「なるほど!」と腑に落ちる研究になると思います。
普段学校で習う算数では、計算や図形の問題を解くことはあっても、それらを使ってなにか自分なりの新しいものを生み出す機会はほとんどありません。でも、特に図形は、お絵描きや工作などが好きな子にとって、便利で協力なサポート材料になるんです!図形を上手に駆使することで、表現の幅が広がるといいですね。
まとめ
算数と自由研究のコラボレーションアイデア、いかがでしたか?このように、身の回りの生活にひそむ数字や図形に注目してみると、算数を活かした自由研究のアイデアがたくさん見つかります。この記事で「面白そう!」と思った研究に取り組んでみるもよし、自分で新たな自由研究の種を探すところから始めるもよし。この夏は、ぜひ算数を使った自由研究にチャレンジしてみてくださいね!!
自由研究が完成したらぜひ、「小学生探究グランプリ なりきり!研究者」にご応募ください!(9/4(日)〆切、「探究学習100」運営事務局主催)
このグランプリでは、研究テーマや手法に制限を設けていません。自分の興味関心を膨らませ、「"ホントに自由"な研究」に挑戦してみてください。第一線で活躍する研究のプロフェッショナルたちが審査します。ぜひ渾身の研究成果を、審査員へ、全国へ、そして世界へ解き放ちましょう!!みなさんからのご応募、お待ちしております!
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