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筋肉をつける食事、できてる?知っておきたい筋肉をつける食事法

「筋肉をつけてカッコイイ身体になりたい!」

そこで、まず思い浮かぶのが「筋トレ」という方も多いでしょう。
もちろん、正解です!

筋肉を増やすための条件は3つ。
①トレーニングという筋肉への刺激があること
②ホルモンやビタミンなど体の調節機構がうまく働いていること
③筋肉の原料となるたんぱく質が途切れることなく補給されること

上記の通り、筋肉は刺激なしには増えません。
そして、筋肉の基礎となる栄養素なしでも増えません。

つまり、トレーニングと共に適切な食事を摂ることが必須なのです。
たんぱく質が筋肉の原料だからといって、たくさん摂っても期待する効果は得られないどころか悪影響を及ぼす可能性もあります。

今回は、正しく筋肉を増やすための食事のポイントをご紹介します!

1.食事はきちんと1日3回以上

朝、昼、夕ともに栄養バランスのとれた食事を心掛けましょう。
筋肉を肥大させたいときは、1回の食事量が多くなり過ぎないよう気を付けます。特に1日の食事の中でボリュームが多くなりがちな夕食では、脂肪の蓄積を増加させる「糖質・脂肪の過剰摂取」に要注意です。

筋肉の材料であるたんぱく質は、一度にたくさん摂っても余剰分は尿として排出されます。3回の食事+補食に分けて、1回の食事につき、たんぱく質20g程度を目安に摂取するようにしましょう。

2.食事ごとのたんぱく質量を十分に摂取

筋肉強化のためには、筋肉の材料となるたんぱく質を十分にとる必要があります。しかし、たんぱく質は摂るほどに筋肉合成が高まるわけではありません。

たんぱく質合成に効果的なたんぱく質摂取量は1日体重1kgあたり2g程度が上限とされています。それ以上に増やすと、腸と肝臓でのアミノ酸の分解が高まる結果、筋肉などへ合成の材料として供給されるアミノ酸が減ることになり、筋肉量が少なくなる傾向も考えられるのです。

さらに、肝臓や腎臓などへの負担も増え、内蔵疲労を引き起こす危険性もあります。

また、筋肉たんぱく質の合成は、1食20gのたんぱく質摂取量で最大となるので、体重60kgの人は、1日のたんぱく質上限を120gとし、3回の食事と補食でこまめに摂取することが理想です。

【食品に含まれるたんぱく質量】
牛もも肉100g(20g)、鶏ささみ肉50g(12g)、卵1個(6.2g)、納豆1パック(6.6g)

3. たんぱく質は色々な食品から

体たんぱく質は20種類のアミノ酸がつながってできています。このうち体内で合成できない9種類の必須アミノ酸は体外から摂取する必要があります。

必須アミノ酸を摂取する際に役立つのが、「アミノ酸スコア」です。アミノ酸スコアは、食べ物に含まれる「タンパク質」の量と「必須アミノ酸」がバランス良く含まれているかを数字で表した指標です。
一般的には動物性たんぱく質の方がアミノ酸スコアが高い傾向にありますが、大豆のたんぱく質は植物性食品でありながら、動物性たんぱく質と同等です。

当然ながら、肉、魚、豆類などには、たんぱく質以外の栄養素も含まれており、含まれる栄養素の種類は食品によって違います。同じ肉でも牛肉、豚肉、鶏肉では、摂取できる栄養素は違うので、いろいろな食品からたんぱく質をとりましょう。

【たんぱく質が豊富なオススメ食材】
◆牛肉
・・・良質なたんぱく質が豊富。鉄も多く含まれており、貧血予防にも効果的。脂肪の少ないヒレ、ランプ、モモがおすすめ。
◆鶏肉・・・皮以外は脂質が少ないので、減量中の人にもオススメ。中でもたんぱく質が豊富なささみ、胸肉がおすすめ。
マグロ・・・魚の中でもDHAの量が多い。DHAは血栓の予防やコレステロールを減らす作用を持つ不飽和脂肪酸の一種。
◆カツオ・・・鉄やDHAの他、疲労回復に役立つビタミンB1が多い。カツオやマグロは、ツナ缶を利用すると手軽にとれる。
◆イワシ・・・カルシウムが多く含まれているので、骨も一緒につみれにするのがオススメ。ビタミンDや不飽和脂肪酸も豊富。

4.糖質を不足させない

摂取したたんぱく質が筋肉合成に利用されるためには、エネルギー摂取量が充足していることが必須条件です。
トレーニング中やトレーニング後に糖質が足りなくなると、体は代わりにたんぱく質からエネルギーを作り出そうとします。その結果、筋肉が破壊されてしまうことになりかねません。

トレーニングに必要なエネルギーをまかなえるよう、たんぱく質だけでなくごはんやパンなどの糖質食品をカロリーの半分くらい組み込むことを心掛けましょう。

5. ビタミンB6・Cも欠かさずに

筋肉を作り出すには、たんぱく質以外の栄養素も必要です。
特にたんぱく質が筋肉になるのを助けるビタミンB6はとても重要です。(レバー、鶏ささみ、豚ヒレ肉、かつお、バナナ、にんにくなど)

また、骨や腱(筋肉を骨に付着させる部分)を構成するたんぱく質の一種である「コラーゲン」の生成に必要なビタミンCも欠かさず摂りましょう。

6.運動後の栄養補給は30分以内に

たんぱく質はトレーニング後30分以内に摂取することが、筋肉たんぱく質合成を促進するために効果的です。

トレーニング後、早めに栄養補給することで、運動の筋肥大効果がより高まる理由としては、以下のことが考えられています。

①筋肉への血流量が増大しているため、筋肉たんぱく質の材料となるアミノ酸の供給量が増えること
②筋肉たんぱく質の合成を促進するとともに、分解を抑制するインスリンに対する筋肉の感受性が高まっていること

まとめ

筋トレをすればするほど、たんぱく質を摂れば摂るほど筋肉が増えるわけではありません。

また、食事はたんぱく質だけでなく、炭水化物やビタミン類も過不足なく摂取することが筋肉を育てるための近道です。

トレーニングと食事のバランスを取りながら、効果的かつ効率的筋肉づくりを行っていきましょう!

参考文献
『女子栄養大学のスポーツ栄養教室』
『ジムに通う人のスポーツ栄養学』
『理論と実践 スポーツ栄養学』
『身体づくりと食べ物のはなし 』

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