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介護認定調査で張り切る母…流石です。

母が介護保険サービスを利用始めて2年5ヶ月を迎える。

利用しているサービスはデイサービス。
最初は特養に併設されているデイサービスに、今は認知症対応型のデイサービスに週2回、通っている。

介護保険サービスを利用するにあたり、地域包括支援センターに両親を連れて訪れた。

当時私は地元のデイサービスで生活相談をしていて、ここには顔見知りの職員さんが大勢いた。
大勢いたので、メイクに私服にマスク…これならバレないだろうと祈る気持ちで地域包括支援センターの扉を開けた。

出迎えてくれたのは、まだ数回、電話でのやり取りしただけのケアマネさん。
お互い顔は知らない。
心の中でガッツポーズ。

介護保険認定に必要な書類は予めパソコンからダウンロードし、記入して持参していたため、聞き取り調査が始まる。準備周到で来ているのでスムーズだ。

家族構成の話なり、長女である私の名前を見て、相手の会話がとまり、視線が宙に浮く。

『あれ? ◯△□苑の●●さん?』

ビンゴである。

苗字も名前もありふれた名前なのだか、仕事上FAXのやり取りが多く、あれ?っと思ったらしい。

一気に親近感を持たれてしまったが、同業者、お互いに下手なことは出来ないと身構える。

身構えていただいたお陰で、ケアマネ選出、認定調査の日程調整もスムーズに行うことが出来た。

そして後日、介護認定調査が行われた。
調査員が自宅に訪問し家族からの聞き取りと、実際の心身状態を確認し、介護度を判定する。

母のは友人とのトラブルで精神的ショックを受け、そんな時にコロナ禍に入り、自宅で過ごす日々が続いていた。

そのため心的ストレスと体力減少で体調不良を訴え、また薄っすらかと認知症の症状もみられていた。また、本人曰く、言葉がでないと訴えていた。

それなのに、母は調査員に対して頑張るのだ。
言葉が出ないはずの母が質問に答える。
歩けないと訴える母か家の廊下を背筋伸ばし、ふらつきもなく、スタスタ歩く。
極めつけが『でんぐり返し』。

今の今まで一度たりとみせたことのない『でんぐり返し』を軽々やってしまう母。
恐るべし。

最後の『でんぐり返し』はともかく、普段出来ないことをしれっとやってしまうのは、実はあるあるのこと。

でももしかして、『でんぐり返し』は要介護度を得るのには有効だったのかも。

普通の人は人様の前で、『でんぐり返し』などやらない。今は亡き森光子さんくらい?

そしてもうはひとつポイントを上げたのは、
突然いすから立ち上がり、誰もしらない『佐倉城のうた』を歌い出す。歌詞も、メロディーも聞いたことのない歌を堂々と歌う母。

いまでもあの光景は忘れられない。
流石である。

そして、頑張った母の認定調査の結果は要介護2
通所介護サービスを使うにはまずまずの結果だ。





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