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【今年も豊作】A24おすすめ映画5選

A24が今年も豊作だから過去の作品からおすすめ5選を見てみて!という記事です。

A24とは
2012年に設立された映画の製作・配給会社で、これまでに数々のヒット作品を手がけてきました。今やその名を知らない人はいない程に有名で、独特の切り口と斬新な映像表現は世界中の人を魅了しています。

そもそも映画の製作・配給とは?
映画はまず脚本や企画(こういう映画を作りたい!)という構想から始まり、
各映画製作会社がどの企画を映画化するか(どの企画に予算を与えるか)を選定。実際に企画が動き始めると監督を決めて製作チームとともにキャストやスタッフなどが集まり実際の撮影に入って行きます。
そして出来上がった映画は配給会社によって買い取られ映画館に放映権を売り、作品の宣伝まで行います。
そして興行収入の何%かを映画館から受け取ることで配給会社は利益を出します。
映画会社がどのような作品をどの監督に撮らせるかを決めるため、
作品にはその会社の色が出ます。(一番分かりやすいのはディズニー)

そんなA24の作品は

「トガっていて、普遍的」
予想のつかないストーリー展開や強烈な毒、鮮やかな画面。
社会問題や普遍的なテーマを扱いながらトガっているんだけどポップな作品が多い印象。

そんなA24の作品の中から個人的ベスト5をご紹介。

5位:「CLIMAX」(2018年/ ギャスパー・ノエ監督)

ストーリー

1996年のある夜、有名な振付家の呼びかけで選ばれた22人のダンサーたちが人里離れた建物に集まり、アメリカ公演のため最後のリハーサルをしている。
リハーサル後打ち上げパーティーが始まり、ダンサーたちはボウルに注がれたサングリアを浴びるように飲んでいた。
しかしそのサングリアにはLSDが混入しており、ダンサーたちは次第に我を失いトランス状態へ。
理性を無くした人間たちの狂ったダンスホールは一体どうなってしまうのか、、、

冒頭のリハーサルのシーンはノーカットでダンスを披露。
これもめちゃめちゃかっこいいのですが、パーティーが始まってから狂気のダンスフロアと化します。
ハイになって暴れる人、我を忘れて踊り続ける人、暴力性を抑えられない人、逃げ惑う人。

狂乱のパーティーをトラッキングショット(人物を追いかけながら撮影する手法)で長回しの連続。途中から視界が歪んできたり傾いてきたり、
自分がトランス状態にいるような感覚になり、鳴り止まない爆音の音楽と眩しい照明で見てるこっちも気持ち悪くなってくるような映画。

ドラッグによって人間がどうなるのか、その恐ろしさを体験することができる映画。


4位:「ムーン・ライト」(2016年/バリー・ジェンキンス監督)

ストーリー

父親はおらず母親は薬物に溺れ育児放棄。過酷な家庭環境の中暮らす少年シャロンは内気な性格で学校でもいじめられていた。
唯一の友達ケヴィンや偶然知り合うドラッグディーラーのフアンとその妻テレサなどと触れ合いながら成長していくシャロンを少年期・青年期・成人期と3部構成で描いた作品。

言わずと知れたA24の代表作。
この映画以前にもアカデミー賞初め様々な映画祭で受賞することはあったが、
今作では本命の「ララランド」を抑えアカデミー賞作品賞に輝いた。

ゲイの黒人の成長を描いた本作では、監督を初め主要キャスト全員が黒人で製作されアカデミー賞の白人至上主義に大きな風穴を開けたことでも知られています。

厳しい現実を受け入れながら成長していくシャロン。
3部共に繊細な演技と美しい映像に注目。


3位:「カモン カモン」(2021/マイク・ミルズ監督)

ストーリー

NYでラジオジャーナリストとして1人で暮らすジョニーは妹から頼まれ、9歳の甥・ジェシーの面倒を数日間見ることに。
突然始まった共同生活に戸惑いながらもジョニーは仕事でNYに戻ることに。ジェシーも一緒に連れていくのだが、、、
何度もぶつかりながら距離を縮めていく、叔父と甥のヒューマンドラマ。

コミュニケーションとは何か?を教えてくれる映画。
近しい距離の人とちゃんと会話ができているのか。
大人と子供。男と女。兄と妹。既婚者と独身者。
様々な切り口から立場の違う人間と【会話すること】が丁寧に描かれます。
そしてジョニーとジェシーは会話というコミュニケーションを超え関係を築いていく。
主演は「ジョーカー」でお馴染みのホアキン・フェニックス。ジョーカー役とは打って変わってしっかり太って中年のおじさん。
そしてジェシー役のウディー・ノーマン。彼の可愛すぎるし憎たらしすぎるとてつもない演技に注目。


2位:「ヘレディタリー/継承」(2018/アリ・アスター監督)

ストーリー

グラハム家の祖母・エレンが「私を憎まないで」と謎のメモを残し亡くなった。父、母、兄、妹の4人家族となったグラハム一家では祖母の葬儀以降不思議な出来事が起こり始め、やがて気付かぬうちに事態は取り返しのつかないことに。
グラハム家に隠された秘密とは、、、

アリ・アスター監督の長編デビュー作。日本では「ミッドサマー」(2019)が有名ですね。
本作もジャンルはミッドサマーと同じカルトホラー。
宗教がらみのホラー映画です。

とにかくめちゃめちゃ怖い。のに、ストーリーがめっちゃ面白い。
びっくり系ホラー映画が苦手なのですが、これはじわじわ系ホラー。シンプルに面白い!

得体の知れない不気味さと一瞬で崩れ去る平穏。
妹・チャーリー役のミリー・シャピロの怪演はあまりにも有名ですね。


1位:「mid90s」(2018/ジョナ・ヒル監督)

ストーリー

90年代半ばのロサンゼルス。13歳のスティヴィーは兄と母と3人暮らし。小柄なスティーヴィーは力の強い兄に歯が立たず早く大きくなって見返してやりたいと願っていた。
そんなある日、街のスケートボードショップを訪れたスティーヴィーは店に出入りする少年たちと知り合う。彼らは驚くほど自由でかっこよく、憧れのような気持ちでそのグループに入ろうとする。

1位は「mid90s」。
貧しい地域の少年がストリートで仲間と出会い成長していく物語。

90年代のロサンゼルスの雰囲気が最高。また映像は90年代当時のフィルムの質感、アスペクト比が再現されており哀愁を漂わせている。

監督のジョナ・ヒルはコメディアン出身で俳優や脚本家として活動しており、
長編映画は今回がなんと初めて。今後の作品もめっちゃ楽しみになりました。

音楽もニルヴァーナシールなどを初め、ア・トライブ・コールド・クエスト、ファーサイド、サイプレスヒルなど90年代好きにはたまらない選曲。

ちなみにレイ役のネイケル・スミスは現在ラッパーとしても活動しており、タイラー・ザ・クリエイターとも曲を出してます。


ということで、A24の好きな映画ベスト5でした。

ちなみに今年は「X」「LAMB」など上映予定の作品が控えてて楽しみ。

今の世界を反映し、不朽で斬新。
そんな映画体験があなたを待っているはず、、、。


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