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未経験から大型タンクローリー運転手! 現場1日目のリアルな雰囲気はこんな感じでした。

朝4時30分に出勤、出勤時間以外の情報がないのことに多少の不安がありましたが、事務の方が私を見つけてくれてひと安心。

そして本日お世話になる先輩とご対面です、少し無口な感じの印象です。車を点検して、今日の配送計画を見ても良く解りませんが、とりあえず段取りをととのえます。 

二人乗り開始、ひとり立ちする前の研修期間で2~3か月間をかけて先輩と同乗します。 1日目は先輩の助手席に座り仕事の概要をつかむ感じでしょうか。 

まずは1時間ほどかけ製油所にむかいます、周りは全部タンクローリーで、高速道路の左側を埋めつくします。

今まではタンクローリーの事など、あまり気にしたことが無かっただけに、朝の早い時間から製油所へ向かうタンクローリーの行列に驚きながら、世界は誰かの仕事でできている!!を実感します 先輩が無口なので静かな時間が流れます。 

製油所はまるでゲームの世界観で、完全に現実離れしているように感じてしまうほどです。 まだ薄暗い中で綺麗にライトアップされている大型建造物に、うねるように張り巡らせられたパイプと妙に鼻につく独特の匂いが少し怖い。

受付のコンピューターで積み込むものを確認したら、鉄の柵に大砲みたいな物体がたくさん設置されている積み場へ移動、安全のため凄く細かくルールが設定しているようで、何か動作をひとつする度に指差しと声で確認しながら進めていきます。先輩はすこし恥ずかしそうに実践してくれます。

1時間ぐらいでしょうか、ガソリンと軽油を合わせて15000リットルオーバーを車に積み込み完了、本日1本目の目的地であるガソリンスタンドへ出発します。 先輩はまだ無口です。

ガソリンスタンドに到着してスタンドに侵入する準備をします。道路をふさぐ形でローリーを斜めにし、バックで侵入していきます。 道路をふさいでいるので沢山の車が見ていると思うと緊張感あります。 先輩は余裕な表情です。

スタンドでは、必ず事故が無いように慎重に作業します。入れ過ぎ、他の油種と混ぜてしまうようなことは相当まずいことだそうです。(あたりまえですが)  ただ昔と違いコンピューターを通して作業を進めるので事故も減ったと先輩が教えてくれました。

荷下ろしが終わり、数量を確認しタンクローリーに残油がないかを確認してもらったら1本目が終わりです。もう一度、製油所に戻ります。

すると、ここで先輩から運転しなさいとのお達しがきましたので、いきなり大型車デビューです。今日の車は牽引トレーラーではなく普通の大型車なのが救いですが、少し緊張しながら運転席へと乗り込みます。

トラックの運転席の運転席から見る世界は、すごく気持ちがいい。
視界が高く、今日みたいな良い天気の日は特に最高です。

先輩がボソッと... いい天気だなと言いました。

「そうですね」とだけ返しておきました。

2回目を積み込む前に休憩です。積み場近くのタンクローリーご用達のコンビニに停車し、お弁当を購入したり最寄り品をそろえたりします。 休憩はどこでもいいそうです、トラックステーションや大型が入れるコンビニ、パーキングエリアなど、独り立ちしたら自分のリズムを見つけられるらしいです。

先輩がおもむろにラジオをつけました。

山下達郎が流れてきて、少し肩の力が抜けたのと、車内の空気感がかわりました。

ファイナルファンタジーのような製油所は何度見ても圧巻です、今度は自分が実際に運転して入所します。ゆっくり進みながら事務所で積み込み数量チェックです。OKがでたら積み場へ移動です。

狭い積み場へと、ゆっくりと進みながら先輩が指定した場所まで移動します。体に落下防止の安全帯を装着して、ローリーの上部で積み込み作業を行います。 戦車の主砲ぐらいある筒状のアームで積み込みますが、要領がまったくわからず四苦八苦、先輩は苦笑い。 

汗だくで制服がビッショリになるころに積み込みもおわり、2回目の目的地であるガソリンスタンドへ向けて発車します。

気温も上がっても車内はエアコンで快適ですが、先輩は眠そうです。

郊外にある比較的スペースが広いGSに到着し、荷下ろし場にローリーを回します。広いスペースがあると、比較的に気持ちが楽でした。

1回目と同じように事務所で残油量などを確認して、事故のないように慎重に作業を進めるのは良いのですが、1回見ただけではよく分からずに、先輩は逆に忙しそうです。 

作業量としては1回の卸作業で、ローリーの上部にに2~3回は上る必要があること、少し重量がある接続ホースを設置すること。 大変なのはルールを覚えて手順通りに都度確認しながら確実に実行すること。

生まれて初めて扱う機械を相手に先輩と同じことができるはずもなく、大幅な時間を使ってなんとか終了、今日はこれで事務所に戻るらしい。

あとは戻るだけだと思うと、張り詰めていた緊張感が多少緩む感じがした。すごく天気もいい午後の高速道路は、新芽の季節と重なりとてもきれいだ。

タンクローリーは高速道路での速度がおよそ決まっているので、ゆっくりと戻ることになります。

先輩によると、明日は別の人が同乗するらしく、どうやらそのかたは運転手を束ねる部長とのことです。

事務所に戻りローリーをを洗車したり、整備したり、燃料を補給したりと結構やることがあります。 あとは運行管理の方に戻ったことを報告して、仕事の報告と明日のスケジュールの確認をしたら業務終了です。

同日に入社した同期が同じようなタイミングで戻ってきた。

ぐったりとした顔を見て、自分だけじゃなかったっと逆に安心してしまったが、あとで聞いてみるとお互い同じ思いだったそうだ。

帰宅中にセブンイレブンのコーヒーを買いました。 すごくおいしかった。

正直なところは疲労感で一杯です。慣れないことをするので力の加減がつかみずらいのか、常に100パーセントな感じになってしまうので、とても疲れました。 

ただ全ては経験の積み重ねだと前向きに頑張る以外に道はないでしょう。あしたは同乗のかたが変わるので緊張の連続です。 マスクをしていると相手の表情が分かりずらいので、少しむずかしいですよね。

いま世間が大変なことになっており、外出自粛が呼び掛けられるなかで、ライフラインを維持させてる人たちを現実に見て、とても驚いたのと同時に、その仕事に参加できることへの意味も感じています。 

40歳を超えてからの異業種への転職は、とても大きな決断だったと考えています、覚えることも多いですが10代、20代と比較すると絶対的に覚えるのが遅いと実感しています。  

トラックyoutuberが異業種から転職するならタンクローリーっと力説されていた動画を拝見したと同時に、他のトラックや運送業の関連するyoutuberの動画をみながら、自分も始めた大型タンクローリー運転手の1日目が終わりました。

帰宅後、風呂上がりのビールは最高の瞬間でした。

おわり



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