NovelAIの「ディレクターツール」が面白い!
最近pixivへの投稿を事実上控えていましたが、NovelAIにディレクターツールがリリースされたと聞き、試してみました。いやぁ、これは本当に素晴らしいです!いろいろ技術革新もあり、ステップで手書きの表現を再現する技術もあることは知っていましたが、こんなに実用的なレベルまで進化させてくるとは驚きです。
特筆すべきは、背景除去以外の機能がコストフリーであることです(契約プランによる可能性はありますが)。そして、場合によっては、Photoshopの契約を見直してもいいかもしれないと思えるほどの実力です。
この記事では、せっかくなので主要な機能を簡単に試した結果をご紹介します。
背景の除去
標準サイズで65Anlasのコストがかかります。
キャラクターは良いのに背景が気に入らない場合に非常に有用です。また、別途生成した背景と合成することで、作品全体の品質向上にも貢献しそうです
以下、公式からの引用です。
線画
標準サイズでコストが0Anlasです。
自分で着色したい場合に便利そうです。特にアニメ調の塗りに役立ちそうです。また、生成画像でよく見られる手の崩れも修正しやすくなりそうです。(一旦これで修正してから、カラー化しても良いような気がします。)
スケッチ
標準サイズでコストが0Anlasです。
線画よりも繊細な手書き風の表現が可能です。公式のTipsによると、"完成作品からスケッチへ変換するより、線画からスケッチへ変換する方が良い結果が得られる傾向にあります。"とのことです。
確かに、左側は顔が完成され過ぎていますが、右側は本当の手書きっぽくなっています。(これを手書きの証拠として出されたら分からないですよね。)
カラー化
標準サイズでコストが0Anlasです。
プロンプトはオプションです。入力しなければ自動でそれっぽい着色を行います。入力すると、それに沿った着色が行われます。
感情
標準サイズでコストが0Anlasです。
表情を変更して生成できるため、表情差分の作成が非常に容易になります。背景なしで生成すれば、ビジュアルノベルの立ち絵などにも活用しやすそうです。
デクラッター
標準サイズでコストが0Anlasです。
不要なテキストが生成された場合に、それを削除できる機能です。
まとめ
技術革新のスピードには目を見張るものがあります。これらの技術を活用することで、制作時間の大幅な短縮が期待できます。また、PhotoshopにもAI機能は搭載されていますが、アニメ調やマンガ調の修正には必ずしも適していません。その点、これらのツールは画期的だと感じました。いやぁ、かなり感動しました!
余談
話題としては脱線しますが、懸念としては、AIによる生成と人間が描いたものとの区別がますます難しくなっていくことでしょう。もっとも、そもそもその区別が必要なのかという問題にも発展しそうです。よく言われることですが、アナログとデジタル(Photoshop等)の区別と同様に考えられるかもしれません。現状では、使用したツールを明示できるよう準備しておくことが、作品を公開する側の責任だと考えています。あとは各プラットフォームの規約や文化に従うようにするしか無いでしょう。
AI生成を見分けるツールや、自分の作品をAIの学習対象から除外するツールも有償・無償で存在すると聞きますが、実はこれらを回避するのはそれほど難しくないようです(※1)。こういった状況を踏まえると、もしかしたら私たちはAIと創作に関する考え方自体を根本から見直す時代に突入しているのかもしれません。そんな気がしてなりません。
※1:判例は無いはずですが、学習しないでくださいと書かれているものでAIの構築に使用することは、日本においては問題になりません。他方で、学習できないようにプロテクションがかかっているものを外してAIの構築に使用する行為は、ほぼほぼ罰せられる可能性があります。なお、具体的な解除方法の公開も、それ自体が罰せられる可能性があります。(”ほぼ”としているのは、それを立証することが難しい場合があるからです。)
超余談
投稿したいなと思いつつ、一応ずっと裏ではいくつか作っていました。ただ、手を入れるまでも無く、今の時代AI生成ママに良いものが作れるようになっており、であれば投稿しなくても良いか、と思っていました。何かもう少しプラスアルファの価値創造を考えたいところです。(忙しくて優先順位的に低くしていた、というのもあります。)