そのプロジェクト、スカイツリー何個分?
私たちはしばしば、その大きさや規模を伝えるために「東京ドーム何個分」という表現を使います。しかし、地方に住む人や、東京ドームを実際に訪れたことがない人にとっては、なかなかピンとこないかもしれません。それでも、単なる数字を示すよりも、感覚的に理解しやすい点で優れているのでしょう。
ところで、ある本でこんな記述を目にしました。
この表現を見たとき、思わず「この換算方法、分かりやすいかも」と感じました。巨額な金額も、こうして具体的なランドマークに置き換えることで、一気にイメージが湧きやすくなります。
そこで、このアイデアを活かし、主要なランドマークの建設費を基準に金額を比較できるWEBアプリをClaudeとOpenAI o1-previewに作成してもらいました。このアプリでは、入力された金額がどのランドマークの建設費「何個分」に相当するかを表示します。また、建物が建設された年代によっては、現代の貨幣価値とズレが生じるため、それを補正するオプションも用意しました。
ただし、このアプリは厳密な計算を目指したものではなく、あくまで参考として楽しむためのツールです。気軽にご利用いただければ幸いです。
ランドマーク建設費換算
以下は、作成した内容を順に掲載しています。最下部が最も最新のものです。
↑まずは基本的な機能として、代表的なランドマークの建設費を基準にする換算機能を実装しました。その後、他のランドマークも追加し、さらにOpenAIのo1-previewにレビューを依頼し、指摘内容を取り込んで改善を重ねました。
次のステップでは、インフレ(物価変動)率を考慮した出力に対応しました。興味深かったのは、出力内容が増えて1回では収まらないと判断したのか、Claudeが事前に「分割しますね」と予告してきた点です。こうした対応をするのは興味深い進化ですね。
さて、インフレ率の設定についてはClaudeが自動で行いましたが、見たところ少し過大だと感じました。例えば1978年であれば、感覚的には約2倍程度が妥当だと思われますが、調べたところアメリカでは約4倍のインフレ率となるようでした。どうやら、今回の設定はアメリカの基準が反映されたようです。
こうした情報は、事前の知識も大事ですが、感覚的な気づきも非常に重要です。「何か違和感があるな」という直感が、修正のきっかけになります。とはいえ、細かい計算を一つひとつ正確に行うのは手間がかかるため、最終的にはOpenAIのo1-previewに再修正を依頼しました。
もし、より正確なサービスを提供するのであれば、消費者物価指数(CPI)などの公式データを用いて、適切に計算する必要があるでしょう。
さて、そうして完成したものが以下です。
↑Claudeが出力したコードは分割されていたため、自前のサーバーに設置しています。(最新版)
↑コード全量です。自由に改変可能です。ただし、著作権情報は削除せずにご利用ください。
なお、一部のランドマークの建設費は公式に公開されていないため、Claudeが推定値を使って計算しています。この点にご留意ください。また、最終版にはいくつかの軽微なバグがあります。具体的には、建物が表示されるアニメーション中にタブを切り替えると、描写が過剰になる場合があります(建設物が+123個になるなど)。次の操作はアニメーションが完全に終了してから行うようにしてください。
※処理のアニメーション中に別操作を可能にすると、変なバグに繋がりますね。
まとめ
今回提案した「スカイツリー何個分?」という費用の比較方法は、巨額な金額を身近に感じやすくするための一つの工夫です。数字だけでは実感しにくい莫大な金額も、具体的なランドマークに置き換えることで、より直感的に理解できるようになります。
このような比較は、応用次第でさまざまな可能性を秘めています。「広さは東京ドーム」、「費用はスカイツリー」──では、歴史や品質はどのように置き換えられるのでしょうか。そう考えると、さらに面白い発想が生まれるかもしれません。
余談
引用元の本です。(amazonアソシエイツリンクです。)
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