株価は上昇。中国恒大集団騒ぎに見る、メディアに騙されず中国を読むことができる、たった一つのポイント。谷崎光のインサイド・アジア
中国上海、深セン、香港、台湾、株価指数は崩壊どころかいっせいに上昇
まず最初に一言。日本のメディアが中国不動産崩壊か?! 第二のリーマンショックか、などと大騒ぎした翌日の本日9月23日(木)。香港で恒大系列の株価は一斉に上げた。恒大そのものも一時30%アップ。
さらに中国上海、深セン、香港、台湾、株価指数は崩壊どころか全部上昇。恒大のせいで世界株安になるはずが、日経平均も本日31年ぶりの高値。あれっ?
昔、大阪で♫ダダダダダ だれがカバやねん、という番組をやっていたがそんな感じ?
習近平はナイフとフォークを持って「共同富裕」と名札のある席で待っている?
さてここ数日、中国恒大集団が日本で話題になっているのを懐かしく見ていた(なぜ懐かしいかは後述)。
「中国不動産バブル崩壊!」
「連鎖倒産で取り付け騒ぎが起こる! 中国の株価も連鎖で崩壊」
「大変に危険な状態!」
「日本の株価も……」
いや、不安をかきたてたほうがもちろんPV(ページビュー)は伸びる。
でも崩壊する、崩壊するかも、中国国民に不満が溜まってます、ばかりで具体的にはぜんぜんどこも崩壊してませんがな。それどころか株価上昇で。不満は日本国民も溜まってますて。
さらにいえばもし仮に恒大がつぶれてもその周辺が大変なだけで別に中国も世界も変わらない(影響がゼロとはいわないが限定的)。今回中国識者の方々は多数外しておられます。まあテレビもよその国を落とせば、自国の政権擁護になる。その仕事はしているとは言える。
私は当てたけど。
あのね、これ、見抜く方法があるんですよ。
まあ、今後まだまだ恒大の利払いは続く、習近平はどうでるか、に中国の人々が注目しているのは本当。しかし、倒産しても大局は変わらないし、
習近平はナイフとフォークを持って「共同富裕」と名札のある席で待ってるねんで。
なぜそうなのかを、解説したいと思います。
これがわかれば、たいていの中国の問題は読み解けます。
さて私も中国に来たばかりの頃は、今の他の中国筆者たちと全く同じことを言っていた。
「どう見てもむちゃくちゃな不動産バブル。持つわけがない」
「中国の不動産や資金調達、あの手の広げ方はおかしい」
「赤字会社だらけだし。おかしい。遅かれ早かれ倒産する。その連鎖が……」
こういう話が出るのはたいてい宴席(私の場合はそこに日本語のできる中国人はいません)。
その度に、中国人の友達たちは一斉に言った。
あなたは中国がわかってなーい!
そうですね。私も今ならそう思う。そして中国を理解するにはこの
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