「不退転」の百足と蜻蛉
自身を成長させるものは何だろうか?昨日より今日、今日より明日と1mmでも前進することを自分としては大切にしている。絶え間なく進歩しようという心持ちで「日進月歩」という言葉を好んで使っていたこともある。少しずつでも前に進もうということが、どうやら私は好きらしい。
漫画『東京喰種』で、途中で出てくるムカデの描写にとても共感した。というか、主人公金木研(佐々木琲世)自体にとても共感した。
「退かない 前に進む 百足に見たいに」
というセリフはまさに前にしか進まないことを示している。なんとなくこのセリフが引っかかったので調べてみると、確かに百足は「不退転」の昆虫であるそう。戦国武将も百足を模した兜をかぶったり、マークとして私用したりしたそう。合わせて「不退転」という言葉を調べていると、「トンボ」も不退転の昆虫として扱われ、同じく戦国武将に愛好されたとか。
このあたりから、「トンボ」「百足」「不退転」という言葉が自分に合っている感覚を得ている。昔のメモなどを振り返っても、「コツコツやる」みたいなこと、「継続する」みたいなことをしばしば書き殴ってあり、これが私の本質的な部分なのだと思う。見かけで言えば蜻蛉がかっこいいかなぁとも思いつつ、百足の毒々しさと地面を這う様子が好みでもある。
おそらくこれは祖父からの遺伝であると思われる。祖父は20歳の頃から日記を1日足りとも欠かしたことがない。筆まめで、折々に手紙が届いた。切手の収集のコレクションや、新聞の切り抜きなども何十年と続けている。私は何十冊もある日記帳をみつけたとき、自分のルーツを感じた。
ちなみに母も当然その気質を受け継いでおり、ブログを書き続けてもう20年ほど経つのだろうか。その他収集癖なども含め、完全にDNAを感じざるをえない。
なぜわざわざこんなことを書くのかといえば、「不退転」で進むしかないからである。執筆に負のエネルギーはうってつけ。苦しいところなのだが、書いてなくてはやってられない。ともかく進むしかない、である。