劇場版 五等分の花嫁を語る
どうもこんにちは、たにしです。
noteでは初投稿になります。よろしくお願いします(^ ^)
劇場版 五等分の花嫁、物凄く好調ということで。
原作から追いかけていてここ数年では久しぶりにお熱になった作品なので、劇場版まで見終えて一区切り、何かに残しておきたいと取り止めもなくブログを立ち上げました。
正直、アニメ2期が終わった頃は劇場版がここまでの人気になるとは思ってなかったというか、2期から作画は格段に良くなったものの、劇場版は尺の都合でカット祭りになることが容易に想像できたので原作勢としてはあまり期待してなかったのが本音です。
人気キャストやグッズ特典効果による所は大きいと思いますが、予想を覆す盛況ぶりで嬉しい限りです。
でも好きな作品が沢山の人に楽しんで貰えて嬉しい反面、過大評価とまでは言わないまでも、アニメーションとしては正直イマイチだったというか。
原作読んでなかったらもっと純粋に楽しめたんだろうな〜ってのが率直な感想です。
それでも単行本4巻分を劇場版用に再構成し違和感を感じることの少ないストーリー構成になっているのは素晴らしかったです。
いや本当に、『あのシーンがあるとないとでこのシーンの趣が違うんだよな〜』とか余計な事さえ考えなければ良い作品だったと思います。
そういった点でいうと、原作勢も納得する満点のデキ!とは言い難いです。点数で言うと60点くらい。
アニメと原作は別物、それぞれの良さを楽しむべきと言ってしまえばそれまでですが、
結局のところ自分が“五等分の花嫁“という作品に対して魅力に感じていた先入観と制作が描きたかったものの解釈の不一致なんだと思います。
今回のブログではそういった観点も踏まえて感想を書き連ねていけたらなと思います。
長文、駄文ですが最後までお付き合いくださると嬉しい限りです。
※本ブログの内容は、ネタバレを含みますので劇場版もしくは原作にて完結まで見届けられていない方は読まないことを推奨します。
四葉の話
原作とアニメで一番描き方が違うキャラといったら花嫁の四葉だと思うんですよね。
アニメのシリーズ構成をする上で四葉の扱いって凄く困ったと思うんです。
原作だと四葉のエピソードは長編の合間に1〜2話挟む形で四葉が風太郎と出会った女の子である伏線を散りばめていくので、原作通りの順番だとどうしても尺が中途半端になってしまうんですよね。
花嫁が四葉だとわかった上で最初から見直すとこの辺りの伏線がこの作品の面白い所ではあるのですが、逆にアニメや劇場版だとあまりに四葉が花嫁であることの匂わせになってしまうので意図的にカットしたんでしょうね。
四葉の解釈で一番違うのは、個人的に四葉は『第二の主人公』だと思ってたんです。
文化祭で風太郎が四葉に告白した後、風太郎は五つ子の中から一人を選ぶという物語上での重要な役割を終えたので四葉にバトンタッチをする。
四葉が五つ子達との決着をつける展開はさながら主人公のようで、ラブコメにおいて負けヒロインを振るというのは本来主人公がするべき仕事ですよね。
四葉自身、風太郎のことが好きなのと同じぐらい姉妹のことを大切に思っているからこそこの展開は成り立つし、姉妹への贖罪と思いが強い四葉だからこそ五つ子ゲームファイナルで風太郎と四葉が交互に姉妹への思いを語るのは涙なしには見れない感動シーンになったのだと思います。
アニメでは四葉のことをそこまで特別扱いせずに、あくまでヒロインの一人として扱っていた様に思います。
そういった意味では原作以上に五つ子の平等性というか、ヒロインの誰もが嫌われないことを意識しているように思いました。
過去回想のイキリ四葉のクズっぷりが結構好きだったので、マイルドになってしまったのは少々残念でしたが、2期で一花が修学旅行でやらかした時もそうだったので、ヒロインが嫌われる様なシーンはカットしたり演出をマイルドにすることでヘイトを溜めない様にしていたのだと思います。
文化祭の話
3期をテレビシリーズでなく劇場版にした理由は、文化祭編に最大の山を持ってきたかったからだと思っています。
個人的には五等分の花嫁のピークはスクランブルエッグまでで文化祭編は原作だとあまり面白くなかったんですよね。(私自身三玖推しだというのも大きいと思いますが)
原作だとオムニバス方式は最後の試験で一度やっているので新鮮味がなかったのと、前編でトラブルが発生して後編でキスで終わりという構成がテンプレ化してしまっていて五つ子たちの最後の見せ場を無理やり作ってる感じがしてしまったのがイマイチでした。(そういう意味だと五月編は最後までミスリードとして働く要因になって良かったです)
25分という枠に縛られない事で、文化祭編のオムニバス形式の魅力を最大限引き出すことができていたと思います。こちらの理解が追いつかないほど畳み掛ける様に物語が進んでいく疾走感が良かった。2期で最後の試験を一話構成にしていたことも地味に効いてる。
文化祭で特筆しておきたいこととして、劇場版は案の定削る方の脚本構成なのですが、文化祭では珍しくわかりやすい加筆がありました。
そう、二乃ダンスです!
なにがとは言わないけど、めっさ揺れてましたね。
たった一コマしかなかったダンスシーンが尺たっぷりで描かれるのは、原作勢としては嬉しい限りですよね。(本当はもっとこういう加筆部分が見たかった)
最後に〜自分が思う五等分の花嫁の魅力〜
五つ子の誰でも着地できた(?)ストーリー展開
結果を知ってしまうと四葉以外あり得ないと思わなくもないですが、風太郎がドアを開けるまで本当に誰が選ばれてもおかしくなかったと思います。(一花は厳しかったと思うけどギリワンチャン残ってたよね…?)五つ子・姉妹設定が最後まで活かされていた
数多くあるラブコメ作品の中でも負けヒロインにキチンと華を持たせる作品は人気が高い傾向があると思っています。
一花は演技・長女の責任
二乃は姉妹愛・家族(父)
三玖は自信・夢
四葉は贖罪・過去
五月は家族(母)
それぞれのテーマを描き切り、結婚式で四葉が姉妹への想いを語るシーンはさながら本当に結婚式に参加しているようでした。ラブコメ作品では珍しいミステリー要素のある伏線回収
これはアニメでは声と髪色の関係で難しかった部分ではありますが、これも設定が活かされているという点で発想の勝利でしたね。四葉が最後まで零奈というJOKERをきらなかった
個人的には正直これに尽きると思います。
四葉が真相を明かして告白ENDだったら色々と萎えてたなあと。
五月がミスリード要因として最後まで働き続けてくれたのも大きいです。
一つの作品を原作から追いかけてアニメでも完結を迎えることができるというのは、これだけ沢山作品が生み出される時代であってもなかなかないことです。
それは作品の人気や売上だけで語れるものでもなく、時の運も絡むと思います。
鉄は熱いうちに打てではないですが、原作の連載からアニメ完結まで約5年というスピード感は成功のポイントだったように思います。
何はともあれ、春場ねぎ先生の五等分の花嫁という作品をアニメ化してくれたスタッフさんのおかげです。
良いところも悪いところもひっくるめてこの作品と出会えたことは私のアニメ人生の一部です。関係者に最大限の感謝を。
ではでは、次にブログを書くことがあるのかないのか。
もし書くことがあったらまたどこかで会いましょうノシ