ハワイの風に吹かれて夜は。#自粛明けにやりたいこと

「ステイホーム週間」と銘打たれた2020年のG.W。東京の片隅、1LDKのアパートから、あきらとさんのG.W企画 #自粛明けにやりたいこと に、妄想空想noteで参加させていただきま～す！

・・・

空港から出ると、真っ青な空がわたしを包みあげた。

人類みな、この空の下で生きている。世界中が元気なときも、調子を崩したときも。なんなら、幕末志士が時代に斬られた日も世界大戦の日も。

だけど今日、昨日までの空とちがって見える。あぁ、人間とはどうしてこうも自己中心的な生き物なんだろう。

でも仕方ない。だってここが、ホノルルなんだから！

わたしは、世界恐慌対策として国連が企画した特別なプライベートツアーに幸運なことに当選。今日は、その旅の幕開けの日なのだ。

空港でから乗り合いのシャトルバスに乗り込み、ワイキキ方面へ。
つい1日前までクローゼットの奥で眠っていたスーツケースも、嬉しそうにコロコロと道を滑っている。

さぁハワイといえばパンケーキで朝食！パンケーキとホイップクリームが大好物のわたし。到着していきなり30分後には、こんな夢のbreakfastをいただくなんて、しあわせが過ぎる…

やってたのは、Eggs 'n Thingsのワイキキビーチ エグスプレス店。

タワー状のこのホイップの盛り付けを考えた人は天才だ。そんなことを考えながら、わたしはテーブル席に腰を掛けた。壁一面の窓からビーチを眺めながら、ふわふわのパンケーキと甘すぎないホイップを頬張ると、それはもう…体の中にハワイが広がっていく。

お店を出て、ホテルに荷物だけを預けチェックインの時間までスパへ。ワイキキで唯一のオーシャンフロント・スパ、モアナ・ラニ。「モアナ・ラニ」は、ハワイ語で天国の海という意味らしいのだけれど、いやほんと…その通り。

スパって、それだけで贅沢極まりないご褒美だと思うの。それなのに、それを近所の池袋ではなくハワイで！しかもオーシャンフロントの部屋でって、いったいどういうことなのか。

堪能しながら「天国って、ハワイにあったんだ…」と、思考と語彙力がますます劣り、まどろむ。幸福感が人に与える影響は大きいらしい。すっかり生まれ変わったような、背中に羽根が生えてしまったような気持ちでスパを後にした。

チェックインの時間が使づいてきたのでホテル、ハレクラニへ。荷物を軽くほどき、ABCストアへ。Tシャツ2枚とラベルの見た目で選んだ瓶に入ったアルコール、見たことのないアイスクリームを買って部屋へ戻る。

ラナイでお酒とアイスクリームを食べながら、のんびりと陽がおちていく時間を満喫。

まだ一日目なのに、ものすっごい充実感と充足感。あぁ、わたし、満たされてる。

・・・

すっかり陽が落ち、わたしは約束の場所へと向かった。ダイヤモンドヘッドのふもとにある、目印の旗。

そこへ行くと、シックな色合いのアロハシャツを着た紳士が、わたしを手招きした。そこには、いつかテレビやネットニュースで見たことにあるような、空飛ぶ新幹線があった。

宇宙旅客機、スペースシップ2だ。

わたしは紳士に促され、そこにいた数名とおそろいのフライトスーツに着替え、旅客機へ乗りこんだ。

カウントダウン、そして―。

空の色が、今朝空港で見上げた澄んだ水色からだんだんと濃くなっていった。紫になり、藍色に、そして漆黒へ。

宇宙だ。
宝石のように輝く星の光が、じっとこちらを見つめているよう。

地球って、狭いんだ。宇宙って、近いんだ。
こんな体験が、わたしの人生に起こるなんて。

ロケットのエンジンが切れた。はじめて感じる、この上ない静寂と無重力。本当に、わたしは宇宙へやってきたんだ…！

そしてわたしは見つけた。
漆黒の、さらに深い漆黒に浮かんでいる、まるくて青い星。

まぎれもなく、地球。

あの星から、わたしは飛び出してきたのか。
あの球体の中で、わたしたちは人生を送っているのか。
あの中で、あらゆる感動の出来事と非情な争いが繰り返されているのか。

何もかもが、信じられない。でも何もかもがまた、事実だ。
気が付けば、涙があふれて止まらなかった。

・・・

すごいね。おうちでG.Wを過ごしていたら、ハワイに行ったり宇宙に行ったりしちゃったよ！お口がすっかりパンケーキ…あ、ガーリックシュリンプも食べたい。明日は、近所のハワイアンカフェのテイクアウトかな。
あきらとさん、たのしい企画をありがとうございました！

☆Twitterやってます。書いたnoteなど知らせ合いませんか？

タイトル未設定