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エンドウ ダイスケさんの場合
『短い間ではありましたが、大変お世話になりました』
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親子でもない、兄弟でもない、でも血がつながっている。
おじいちゃんと孫というこの距離感が絶妙に愛情だけを浮き彫りにしているように思います。
この撮影は何か予感めいたものを感じて自然に父と息子の間で始まりました。
孫に会うまで奇跡のように病を抑え込んだ父、アンパンマンの車を孫にプレゼント。
お宮参りにお食い初め、初節句などたくさんのイベントをともに過ごし、
そして最近、孫が「じいじ」と呼べるようになりました。
最後に病室の窓から壮大な景色を3人揃って見ました。
この時私はなぜか涙が出ました。
その数日後、父は幸せを噛み締めながら旅立って行きました。
まだ2歳にも満たない息子がおじいちゃんの死を理解しているようでした。お互いを大切に想いあう純粋な心がここにはあり、私にはできなかった父への恩返しを息子が代わりに成し遂げてくれたように思います。
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