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考えるを考える空間設計
THINKをはじめたのは2011年。
トークプロジェクトの名前でもあるが、先にそこには空間があった。
15坪の小さな事務所に、スタッフが15名まで増え、書類やデスク、模型や、書籍、カタログで埋め尽くされ、引っ越さざるを得なくなり今の場所へ事務所移転を決断した。
新しい事務所は、40坪が2層の空間。
15坪から一気に80坪となったのは良いものの、15人にしては広過ぎるので、2階を事務所にして、3階を「名前のない場所」と定義して空間実験を試みることにした。
解体されただけの空っぽの部屋に40センチ角の発泡スチロールを散らばせる。
人が座れば椅子となり、それを台に作業すればテーブルとなる。
ゲストが来てスピーチすれば講演会場となり、アーティストが来て歌えばライブハウスとなり、料理人が食事を振舞えばレストランとなり、美容師が来て髪を切れば美容院となる。
ぼくたちの仕事は空間をつくること。
ただ、空間をつくらなくとも“行為”が空間をつくってくれる現実がある。
「頼まれたものを本当にそのままつくっていいのか?」
紋切り型の空間設計の在り方に疑問を抱いていた時期だった。
いかにつくらずに、空間をつくることができるか。
それを理解した上で空間設計と向き合う。
その方が正しいのではないかと思い、THINKという空間が生まれた。
公には出来ないけれど、ここだけで書くことが出来る情報も含めて、皆さんに共有出来ればと考えています。 建築業界の凝り固まった環境を見直しながら、新しい働き方や、経営方法、ブランディングについて綴っていきます。